滝口康彦のレビュー一覧

  • [新装版]真田幸村―「弱者」の必勝戦術ここにあり

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    真田三代のことがよく解った。複数の著者によるそれぞれの切口での解説が、同じ内容でも読んでいて飽きなかった。「弱者」だけに、まともなやり方では駄目だという屈折したところが、かえって共感できた。

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    2021年08月18日
  • 落日の鷹

    購入済み

    ひのくに

    薄っすい知識の歴史好きとしては、戦国時代は龍造寺家が強かったのに、江戸時代はなんでか鍋島家が目立ってたなー
    くらいしか知りませんでした。その経緯がわかるお話。

    冷遇された龍造寺家も家は続いたし、幕末の近代化を考えると鍋島家の存在も重要だし、結果としては良かったのかも。
    銘酒「鍋島」を飲みながら、そんな事を思いました。

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    2019年11月27日
  • 薩摩軍法

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    戦国時代から幕末までの薩摩藩を舞台にした7作の短編集。
    どれも淡々と静かさがやり切れなさを際立たせています。特に「秋雨の首」の歳久の想いに本気で号泣した。うおおおおおおおん( TДT)

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    2012年07月01日
  • 一命

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     「異聞浪人記」「貞女の櫛」「謀殺」「上意討ち心得」「高柳父子」「拝領妻始末」の6つの短篇時代小説。武士道とは対極にある士道。個人の生死など歯牙にかけない武家社会の欺瞞を描いている。なかでも「異聞浪人記」は、1962年『切腹』そして本年『一命』のタイトルで映画化され、二度にわたりカンヌ国際映画祭コンベティション部門に出品されたそうである。
     巻末の解説によると主に史実に基づいたものと推察される。読むほどに奥深さが伝わってくる秀逸な短篇集だっ!

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    2011年10月29日
  • 一命

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    古本屋で偶然目に止まり手に取ってみる。
    どうやら映画化の便乗商法による文庫のようですが、これは拾い物。
    どの短編も体制とそこに無自覚な人々の曖昧さ・いい加減さ・狡さ等に人生を狂わされながらも、尚それでも真っ当に生きようとする人間への愛に満ちています。当然苦さの残る作品が多い訳ですが、苦くない人生なんてありませんのでね。
    この作家が直木賞を取っていないらしい事実も含めて、当方にとっては「新しい作家」の発見でした。
    ちなみに『切腹』は凄く良い映画、『一命』は未観賞です。

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    2016年03月03日
  • 一命

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    歴史ものは非常に苦手なのですが、短篇集ならと手にとってみたもの。なるほど、面白い。

    読んだ後に印象が強いのは、切腹にまつわってはめられた人の復讐の2本。また、他の作品も「謀殺」なる作品もあるくらいで、立場上板挟みの末の話が多い。

    映画の宣伝の表紙だったため、つい最近の話かと、それにしては堅苦しい言葉を使っているものであると思いながら読んでいたわけですが、解説までたどり着いて1950年代の作品と知る。たしかにね。

    時代小説を敬遠しているのは、たとえば名前が難しい上に登場人物が多いとか、言葉遣いが今と違うのでわかりにくいなどもあるのだけど、それ以上に、時代小説って「回想」の文学なんですよね。

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    2016年02月04日
  • 一命

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    切腹、追腹、御家大事。士道という美名に欺かれた不条理。命を賭けて守るべきは何なのか。せつない気分の高まる短編集です。

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    2012年07月08日
  • 一命

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    2004年に亡くなっているらしいが、恥ずかしながら「滝口康彦」という作家を知らなかった。一貫して「士道」を題材にした小説を書かれた作家らしい。
    「異聞浪人記(2度映画化)」「貞女の櫛」「謀殺」「上意討ち心得」「高柳父子(直木賞候補)」「拝領妻始末(映画化)」傑作6短編集、かなり一級品。

    「武士は死を尊ぶ。生涯のすべてをその一瞬にかける」という死を賭した意地を描く。爽やかまたは説教くさい士道ではない、主人公の一方的な思いに同化するのでもなく、「少し違うな」という違和感と哀しみみたいなものを感じる。それは士道を賛美するのではなくむしろ逆。狂言切​腹、追腹、お家大事など、歪んで成熟した士道や武士の

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    2012年06月03日
  • 一命

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    仲代達也主演の映画 「切腹」、そしてリメイク版 「一命」を観て、二つの映画のラストが異なることから、原作はどうなっているのか気になり、この短編集を読んでみた。

    6作のうち、「浪人異聞記」がその原作だが、原作は主人公の津雲半四郎の立ちまわりは、書き込んでおらず、余韻を持たせて終わっている。
    ここが、小説と映画の描き方の差だと感じる。

    この原作は、井伊家の庭先で切腹させてほしいと浪人が申し出るという
    意外な冒頭から始まり、その後も謎めいた展開で、惹きつけられる。

    描かれるのは、武士の生き方の理念である士道というものが、次第に硬直化して建前に堕して、形式的になり人間味を欠いている様であり、

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    2012年01月09日
  • 一命

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    本当に久しぶりに読む滝口さんです。
    滝口さんは白石一郎、古川薫とともに西国3人衆と呼ばれた歴史小説作家さんなのですが、最近はほとんど見かけなくなりました。本屋で見つけ「滝口さんが平積みは珍しいな」と思ったら映画化されたんですね。
    この本は映画化を機に新しくまとめられた傑作短編集です。
    調べたら滝口さんの本は10冊ほど持っているようですが、今は殆ど廃刊になっているようです。
    重厚と言える作品群です。
    武士の凛とした姿を清々しく描くのではなく、武士道の問題を見つめ、どこか暗く悲惨さを感じさせせる作品群で読み応えがあります。

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    2016年07月30日
  • 一命

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    時代小説は、難しいからあまり得意ではないが、たまに妙な大和魂にスイッチが入って買ってしまう。でも本作は短編集なのでかなり楽に読めた。
    読後しばらくして島田紳助の引退会見を見た。きっとこの人の中にもなんかの侍魂のスイッチがあって、押さなきゃならない事情があったんだろうなとこの小説の事を思い出した。

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    2011年08月30日
  • 恨み黒髪

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    恨み黒髪・立花道雪に仕える右京は年を跨いで秋月家と対陣していた。年の瀬どうしても新妻と年を越したく陣を離れる。しかし道雪に陣抜けが露見し同僚の源吾が討ち手として派遣される。源吾は右京に陣を抜ける事を勧めた手前右京に逃げて欲しいと願ったが右京と両親は切腹を受け入れた。源吾は右京の妻である真砂に頼まれ真砂の首も討ち道雪の下へ持ち帰る。そしてこんな立花道雪に仕えるかと見限るのであった。
    遺恨戸次川・十河存保と近習波越右近は長宗我部元親、信親親子を密かに恨んでいた。しかし信親の漢気にも惹かれていたが四国平定時の積年の恨みをはらす
    与四郎涙雨・伊平太と与四郎。龍造寺家で武勇の士であった。伊平太の息子縫殿

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    2025年08月24日
  • 天目山に桜散る

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    直木賞ノミネート6回という経歴を持つ滝口康彦(1924.3.13-2002.6.9)の短編集です。
    少年時代の徳川家康を主人公とした「春暗けれど」に始まり、武田勝頼の最期を描いた表題作、そして西南戦争を題材にした「球磨川の雨」まで戦国から明治にかけてを舞台にした10編の小説が収録されています。
    恥かしながら「短編小説」というと、その短さから人物描写など内容的に未消化な点が多いのではないかと思っていましたが、本書を読み、それが間違った認識であった事を思い知りました。
    歴史という人間ドラマの中で、それぞれの時代のそれぞれの境遇における人物たちの「生きざま」が、逆に短編故に凝縮されて描かれ、どの作品

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    2020年06月30日
  • 一命

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    以前「切腹」というビデオを観たけれど、まさか原作がコレだとは・・・!
    読んでいて、あれ?これは・・・、あれ?ってなった。
    竹光で腹を切らせる映像が怖ろしく印象深かった「切腹」。
    はてさてリメイク版の映画「一命」はどんなもんか、気になります。

    小説は短編集で読みやすかった。
    佐賀や福岡が舞台の話も多く、馴染みも深く感じた。
    淡々と武士の悲哀や覚悟を記していて、そこがまた切ない。
    自分たちの時代が終わるからといって、たとえ人に笑われ、嘲られても、そこから降りるわけにはいかないんだろうなぁ。
    そういう人たちの礎の上に、私たちの世の中だ成り立っているんだ。
    私はそういう人間になれるだろうか・・・。

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    2012年10月27日
  • 一命

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    短編小説なので読みやすい!
    自分の判断で恋もできない、死ぬ時期も決められないのが当たり前の時代。日本人の考え方も大きく変わってきていると思った。

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    2012年03月03日
  • 一命

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    武士道、士道の裏側を描いて見事。考えさせられる小説である。
    昨今はこういう流れの武士小説が増えたように感じるが、元はこの作家さんなのではないかとも思えた。

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    2011年11月02日
  • 一命

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    高柳父子、拝領妻始末が良かった。武家社会のルールや無理難題で家臣が苦しむのは読んでて歯痒くなるが、人間としての心を貫く様で最後は満たされる。

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    2011年09月03日
  • 一命

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    絶対君主の武家社会の中での下級武士の悲劇が描かれているんだけど、今の日本にも同じような部分があると思った。

    貧富の差や、周りに流され本質を見ていない考え方とか結局今も変わってないんだなと。


    そんな中でかけがえのない一瞬を大切に生きようとした人たちの姿は美しく思えた。

    現代なら自ら死を選ぶことが美しいなんて絶対に思えないけれど、この時代のこの状況なら仕方なかったのかもしれない。


    気に入ったのは拝領妻始末。
    いちに感情移入したからかな。
    女性に対しての扱いがひどかった時代。切ないなぁ。

    高柳父子も割と好き。
    父の無念を晴らす息子。
    織部の正義感というか、周りに流されない考え。
    外記の

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    2011年07月07日