三橋貴明のレビュー一覧
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歴代の総理大臣の政策を結果や日本に取り巻く環境から分析・批評し、今後日本が取るべき道を示していくという内容。現在のデフレの状況は田中角栄時代の都市化抑制政策から始まると筆者は考える。また、インフレ下でとるべき緊縮政策などをデフレ下で行うことでデフレからの復興を妨げている。本書で述べられている小渕政権での財政健全化計画停止による功績、小泉政権時代に対アメリカ輸出量が増大したおかげで”幸いにも”GDPが成長した(デフレで行うべきでない構造改革を行ったにもかかわらず)という事実を知り、驚愕だった。今後日本がとるべき道として、消費税を増税しお金の巡りを抑制するのでなく、道路などの公共事業に予算を投じ(
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田中角栄以降の全総理大臣のマクロ経済に関する政策を時系列に沿って評価するという壮大な企画本。ただ、やや企画倒れになってしまっていると感じる部分もあります。
田中角栄など、非常に力を入れて解説している総理もあれば、逆に1ページで終わってしまったり、章題に掲げておきながらほとんど名前の出てこない総理もあります。
これは著者が知らない、もしくは興味が湧かないのが原因だと思われますが、せっかくの面白い企画なのに途中に穴が開いているような印象になってしまったのは残念です。いつか将来、同じ企画でこの本の「完全版」を書いてほしいと期待しておきます。
本書の内容は「田中角栄の日本列島改造計画とその後の影響」 -
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試し読み
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この本を手にとった時点で「中国はたいしたことはない」という論拠を得たかったのでは、というバイアスは否定できません。
全く心配がない論拠として、
1.日本はすでに輸出依存ではなく、別に中国がなくても国は潰れない。
2.中国は人口が多くいかにも個人消費が底堅い感じがするが圧倒的に投資依存で、GDPに占める個人消費は「消費が弱い」と言われ続けている日本より10ポイント以上比率が低い。
3.リーマンショック以降、無理やり銀行融資を増やしバブルを温存したことで何とか8%成長を保っている。
4.高齢化のピッチは日本をはるかに上回る。2013年から労働力人口は減少する。内需による経済成長の下支えなど望むべく -
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中国民事訴訟法231条によって中国から出られない。
というリスクが詳しく書かれているエピローグは必見。
昔から中国とは政治と経済は分けての付き合いがあったと思っていたが、ついにここまで来たかという感想。
政治的な理由よりも経済的な理由から中国へと行っていた投資も見直す時期なのだろう。
また、本編の方ではここ数年の中国の発展は土地と投資のバブルとし、国として豊かになってきたわけではないとデータで示している。
今後の中国は先進国へと発展しきらないうちに日本以上の高齢化となる、という部分は自明。
中国は日本より少し人件費が安い程度でリスクが多い。果たして経済的に投資の価値はあるのかどうか。 -
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主にリーマンショック以降の中国経済を扱っています。最近こそ尖閣事件をきっかけに変化が見られ始めましたが、日本のマスコミは媚中派揃いで、中国を根拠もなく礼賛する報道が多いので、このような本で中国経済の実態を数値ベースで知っておく必要があると思います。
後半は特に面白く、ほとんどギャグとしか言いようがないような中国の不動産バブルの熱狂と日本のような先進国とはほど遠い独裁体制に笑ってしまいそうになりました。
最後に中国で理不尽な出国禁止に遭遇した当事者のインタビューが収録されており、これもテレビの大げさなドラマのような話。しかし、これが現実に中国で行われているかと思うと空恐ろしいものがあります。
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経済評論家の三橋貴明氏のブログ記事を書籍にまとめたものです。2010年1月から主に、ユーロ圏、アメリカ、日本、中国の経済の問題を焦点に丁寧にまとめられています。
・なぜPIGS諸国が財政的に困難な条項に陥ったか?
・特に、ギリシャはECBやドイツなどが支援をするまでに破綻する状況になったか?
・ユーロがなぜ立ちいかない状況になってしまったか?
・リーマンショック以後、アメリカが中国に通貨切り下げを強く要求されるようになったか、TPPなど貿易を拡大する路線をとり始めたか?
個々の経済ニュースを読むだけでは分かりづらい、各国の状況が経済指標など数値を根拠に分かりやすく書かれています。
日経新聞 -
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著者は難解な経済現象を誰にでも分かりやすく説明することには定評がありますが、本書はklugに連載されていたコラムをまとめた本であるため、成り立ち上「専門用語の説明を端折っている箇所がある(尺が短いため詳しい説明ができない)」「同じ主張を何度も繰り返している(連載なので説明の繰り返しがあるのはやむを得ない)」などの欠点もあります。従って、マクロ経済に疎い読者にはやや難解かもしれません。
本書では主にリーマンショック以降のヨーロッパ経済、特に共通通貨ユーロの特性と共通通貨ゆえに八方ふさがりで解決策が見出せない現状を臨場感たっぷりに解説しています。ちょうどヨーロッパ経済が揺れ動くのと平行でリアルタイ -
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[ 内容 ]
それでも、日米中、三角経済の主役は日本だ!
日本を代表するエコノミストと超人気ネットエコノミストが、日本と世界経済の今後を予測する。
[ 目次 ]
第1部 米中二大国をめぐる世界経済(いま、世界経済はどうなっているのか;いまのアメリカ経済を支えているのは公的資金だけ;「見栄っ張り中国経済」の真実)
第2部 日米中三極構造の中の日本(これからの日本経済の本当の課題;日米中、三角関係の主役は日本;若者文化が今後の日本を支える)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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第1章「経済ニュースの裏」を読むための基礎知識
第1節 GDPが増えていれば、経済成長をしている?
第2節 経済成長を表わすのはGDPだけ?
第3節 財務諸表とは?
第4節 高度経済成長の要素は何?その要素がある国はどこ?
第5節 国際収支とは?
第6節 外貨準備高は多い方がいいの?
第7節 08年の世界同時不況は避けることはできなかったのか?
第8節 バブル経済は「バブルだ!」と気づいた時点で是正できない?
第2章日本経済が抱える本当の問題は「金余り」
第1節 日本経済はどんな要素で構成されている?
第2節 日本経済の強みとは何?
第3節 日本国を1つの企業と考えると経