三橋貴明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第1章「経済ニュースの裏」を読むための基礎知識
第1節 GDPが増えていれば、経済成長をしている?
第2節 経済成長を表わすのはGDPだけ?
第3節 財務諸表とは?
第4節 高度経済成長の要素は何?その要素がある国はどこ?
第5節 国際収支とは?
第6節 外貨準備高は多い方がいいの?
第7節 08年の世界同時不況は避けることはできなかったのか?
第8節 バブル経済は「バブルだ!」と気づいた時点で是正できない?
第2章日本経済が抱える本当の問題は「金余り」
第1節 日本経済はどんな要素で構成されている?
第2節 日本経済の強みとは何?
第3節 日本国を1つの企業と考えると経営状況は良いのか悪いのか?
第4節 日本政府は借金ばかりで資産はないのか?
第5節 日本政府は誰に借金しているのか?借金を減らすにはどうしたらいいか?
第6節 日本は貿易立国?
第7節 円高と円安、日本にはどちらが良い?
第8節 人口減少は日本経済にマイナスの影響を与えるのか?
第9節 家賃相場やオフィスの賃貸相場は下がる事があるか?
第3章新世紀の景気対策
第1節 景気の良しあしを判断する指標にはどのようなものがあるのか?
第2節 景気対策はどんな事をするのか?
第3節 02年2月から07年10月まで続いた好景気を国民が実感できなかったのはなぜ?
第4節 02年2月からの景気拡大は小泉政権の構造改革が功を奏したのですか?
第5節 政府は09年6月に景気底打ち宣言をしましたが、失業率は最悪。景気が回復してるのに雇用が改善されないのはなぜ?
第4章もう過去の公式は通用しない!過渡期の日本の経済政策
第1節 日本で低金利が続いているのはなぜ?他にも低金利の国はある?
第2節 政策金利の上げ下げは、経済にどんな効果?
第3節 インフレとデフレと金利の関係は?
第4節 日本の公共事業はGDP比で比べると他国より多い?
第5節 日本に合うのは大きな政府?小さな政府?
第6節 地方分権に移行する経済的メリットは?
第7節 エコカー・エコ家電の減税目的は、輸出不振の自動車や家電メーカーを救うため?
第8節 ETC車で高速道路・土日祝日1000円の効果は?
第9節 民主党の「子供手当て、高速道路無料化」は景気対策として有効?
第10節 民主党政権になってもゆくゆくは消費税を上げざるを得ない?
第5章意外と知らない金融の“常識”
第1節 バブル期から現在に至るまで日本の銀行の役割は変わってきたのか?
第2節 日経平均とTOPIXの違いは?
第3節 株式市場は必要?いつ頃、何の目的で作られたのか?
第4節 適正為替レートはあるのか?
第5節 日本の株式市場における外国人投資家の割合が増えているが、日本経済に与える影響は?
第6節 株式市場・債券市場・為替市場はどのように関わり、影響を与えているのか?
第6章日本企業・再生への指標
第1節 日本企業全体でどのくらい資産と負債がある?
第2節 不況でも好調な企業の特徴は?
第3節 売上に占める輸出比率が高い日本メーカは円高になるとどのような戦略をとるのか?
第4節 様々な業界で合併が行われているのはなぜか
第5節 持株会社とはなにか?合併後に持株会社を置くのはどのような意味があるのか?
第7章GDPの構成要素である「私たち」
第1節 格差は本当に広がっているのか?
第2節 個人が貯蓄することは、経済活動上どんな影響を与えるのか?
第3節 日本人が株式投資などを今以上に活発に行うためには何が必要か?
第4節 国民年金に加入するべき?民間の個人年金に入った方がいいのでは?
第8章日本よ、世界同時不況の波をくぐりぬけろ!
第1節 グローバリズムは日本にとっていいことか?
第2節 アメリカのサブプライム問題がなぜ世界に波及した?
第3節 日本はサブプライム問題の影響をどのくらい受けたのか?
第4節 アメリカ政府はなぜ自動車メーカーに大量の資金を投入しているのか?
第5節 新興国の台頭で食糧問題は今後どうなっていくのか?
第6節 対外負債が大きい国はどこか?
第7節 過去に経済破綻した国はあるのか?
第8節 日本以外の先進国はどのような景気対策をしているのか?
第9節 今後日本経済に影響を与えていく国はどこか? -
Posted by ブクログ
ユーラシアステップを中心に帝国と民主国家に分ける考え方は非常に腑に落ちる点があり、「なぜロシアや中国は帝国の歴史なのか、なぜ共産主義国家がそこで生まれたのか」など様々な歴史的事実が繋がってきた。
特に「羊飼いという文化が一神教を産んだ」など、考えつかない角度から歴史を説明していく流れは「サピエンス全史」に近い面白さがあった。
ただ一点、封建主義国が自分の土地を守るモチベーションでモンゴル帝国を食い止めたとある。
しかしヨーロッパはたまたまモンゴル皇帝が死んで軍が引き上げただけだ。
実際、ヨーロッパ軍は敗戦を繰り返していた。
その知識もあり、ヨーロッパが必死の抵抗をしたからモンゴル軍を食い止めたという主張には同意できなかった。
そのことから他にも帝国と民主国家の二項対立を単純化するための、偏った主張が入っているのではという疑念が拭えなかった。 -
Posted by ブクログ
今年(2017)も順調に執筆・講演をされている、この本の著者である三橋氏は、中小企業診断士であることを積極的に表明して活躍されている、数少ない経済評論家です。実際に入手できる一次データをもとに数多くの図表とともに開設される内容はどのようなテーマのものであっても、理解しやすく説得力のあるものであると感じられます。
さて、今回のテーマは私達が毎日使用している「お金」についてです。お金とは道具であると頭では理解しているつもりでも、生活するために必要な物品・サービスを得るために、「お金」を通して得ている私は、お金を貯め込む=貯金、することが大切であると頭の中に染みこんでいます。
この考え方は、個人が生活を営む場合には良い様子ですが、国家予算を組むときも同様な考え方(予算をカットする)ことは、デフレ(経済縮小)に繋がり、日本がこの数十年間抜け出すことができない状況に至っている原因となっているようです。この本では、この辺りのことを十分に解説してくれています。
お金の正体を理解した上で、今後も上手に「お金」を大切にしながら、お金の本来の機能を生かすような付き合いをしていきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・お金が価値を持つのは、お金でモノやサービスを買うことが可能、であったときのみ。逆に言えば、モノやサービスを買うことが不可能なお金には何の価値もない(p4)
・人間はどれだけ莫大なお金があったとしても、水や食料を口にできなければ死んでしまう(p12)
・私たちがこの地球上で生き抜いていくために重要なのは、お金ではなく需要(必要なモノ・サービス)を満たす供給、あるいは供給を可能とする能力です。能力とは、個人の話ではなく、社会全体が保有するシステムとしての機能(p16)
・経済とは、国民の需要を満たす、モノやサービスの供給能力の強さ(国民の生産能力)を意味している(p17、139)
・アメリカの対外純負債額は、2014年末で834兆円以上であるが、世界で最も富んでいない国ではなく、富とは単純にお金の量で測っていい概念ではない(p21)
・お金は、財産そのものではなく、実際には「債務と債権の記録」に過ぎない、読者がスーパーマーケットで1万円札で支払った時、「読者がスーパーマーケットに対して負っている1万円分の債務を、読者が日本銀行に持つ1万円分の債権(1万円札)で弁済した」ということになる(p41,47,54)
・リディア王国では当初、砂金の重さで価値を決めてお金として使っていたようだが、面倒であったので、金と銀の合金で鋳造して、重量を均一した硬貨が誕生した(p66)
・お金とは、1万円であれば、それでどれだけのモノやサービスの購入が可能なのか、で決定される。昭和28年(1953)の「かけそば」は20円であった、2006年には500円を上回るので、日本円の価値が、およそ半世紀かけて25分の1になったことになる(p69)
・裏書とは、小切手や約束手形を譲渡する際に、譲渡人が保証として証券の裏に自らの氏名を記入すること、約束手形は小切手と異なり支払期限が来るまで換金できない(p76、78)
・お金を「お金」として成立させるためには、1)債務と債権の記録、2)通貨単位が明確、3)譲渡性がある、の3条件に加えて、債務不履行になる可能性が低い、が加わる(p93)
・日本銀行の日本円発行の根拠となっているのは、日本国の法律である(p97)
・「保有する金貨、銀貨を代わりに保管する」というサービスの提供者が「銀行」であり、預かり証こそが「紙幣」の始まりである。時が経つにつれて、預かり証は交易の決済にも使われ始める(p103)
・硬貨の誕生は、硬貨を鋳造する政府に対して、低コストで債務にならない形でお金を創出する力を与えてしまった。この、お金を創る力こそ、人類のお金に対する認識を、大きくゆがめてしまう主因となった(p105)
・グレシャムの法則とは、貨幣(硬貨)の額面価値と実質価値にかい離が生じた場合、より実質価値の高い貨幣が流通過程から駆逐され、より実質価値の低い貨幣が流通する、という定説である。1万円の金貨を、1000円分の金と、1万円分の金で鋳造した場合、流通するのは1000円分の金貨のみ(p122)
・本来お金は硬貨の金属価値とは無関係で、単なる記録だったのが、貴金属で硬貨が発行されるようになって以降、お金の金属価値が重要と人々が考えるようになった。(p123、128)
・インフレーションや、あくまで国民がお金でモノやサービスを買おうとしたとき、つまり需要が存在したときに発生する。生産能力がそれを満たすには不足しているときに、価格が上がっていく(p145)
・貯蓄(借金返済も含む)は、所得から支出(消費+投資)に回らなかったお金を意味する。(p161)
・日本のデフレ元年はバブル崩壊後ではない、橋本政権が消費税を増税し、公共投資削減を始めた1997年の翌年の1998年である(p174)
・日本銀行は、「日銀当座預金の残高」というデジタルデータを増やすことで、お金を発行することができる(p181)
・日銀が量的緩和をし続けて、国内の日銀当座預金の残高を増やし続けているのは、銀行が一般企業や家計に貸し出しやすくするため(p187)
・国民はお金がないから貧しいのではなく、所得が不足しているからこそ、貧しい。豊かさを決定づけるのは、所得である(p195)
2017年6月19日作成