相原コージのレビュー一覧
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ネタバレ入院中のちょっとずつ、敷地内を歩き回れるようになったり、奥さんと会うことができるようになったりする、一歩一歩回復していく様子が感動的だ。普段当たり前のことがそうでなくなるのは恐ろしいことだし、当たり前に感謝をしていないことにも気づかされる。幸いなことに自分は鬱々としたことはあっても自殺を試みたことはなく、リストカットもしたことがない。普段、家族以外の人づきあいはなく、それに伴うストレスもない。仕事も遊び半分で、その分収入は極めて低いのだけど、そんな気楽な生活ができていることに改めて感謝しなくてはならない。
最後の最後、退院したと思ったら鬱が再発されていて心配だ。こうして漫画を描いていらっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ新しく出た退院編を買って読んでいて、完結すると思ったら途中まで完結しないまま終わっており「あれ?」となってよくよく見ると入院編を再び読んでいた。ほぼ1年前に読んですっかり内容を覚えていなかったので、退院編を読む前に読み返すことができてとてもよかった。相原さんと言えば格闘技好きで柔術を熱心にやっていた印象が強く残っているのだけど、そんな屈強な方でもうつ病になってしまうというのが恐ろしい。
相原さんはチョコレートを食べたことで喜びを実感して回復に向かう。喜びを感じることができなくなるなんて恐ろしいことだ。
自分の生活を振り返ると経済的に厳しい状態でしんどい思いをしているのだけど、普段お金 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後まで読むのに1か月も掛かった。密度がすごいし、実験精神旺盛でノイズになっている面もある。真の首領の正体にはびっくりした。ミステリーの構成としてもすごく面白い。童貞が恋をする物語でもあり、ラストシーンは涙が出る。いつの間にかムジナが超強くなっていてかっこいい。すべての秘術を出し尽くす壮絶極まりないすごいクライマックスだ。大傑作だった。90年代に読んでおくべきで、後悔が先に立たない。勧めてくださった小沢さんと話したい。
憎らしいサジもかっこいい。服部半蔵と言えば北野武の『首』にもちょいと出てきて、ちょうど読んでいる最中に見て、お!と思って漫画のラストでも重なる。 -
Posted by ブクログ
90年代の後半に東京のアパートで隣の部屋の小沢さんが、面白いからと勧めてくれたのだけど、すぐに読むのを辞めてしまった。それがずっと心に残っていて、古本を高値で買ってようやく読む。すると、当時の自分がなぜ読むのを辞めたのかよく分かった。字が多くて読むのが大変だ。しかし、今は小難しい小説も根性で読むほどの読書習慣が身についている。気合で読み進む。
変な癖があって、描かれている文字は全部読まないと気が済まない。適当に読めばいいと思うし、自分も漫画家の端くれとして読まなくていいことも描くし、作者の相原コージさんも細かい字まで全部読むことを求めてもいないはずだ。しかし読まないと気持ちが悪いので読む -
Posted by ブクログ
閉鎖病棟ときくと、こないだニュースになってた拘束(&職員の暴力)ありきみたいなところのイメージが刷り込まれてたので「あ、スマホも使えるんだ」と変なところで拍子抜け(他あれこれの制約が多いのは多いけれど)。
院内の環境やルール、自分の当時の心情などの描写が細かく、病み真っ只中なのにその観察力のすさまじさにただもう驚くばかり。
読んでいて、ふとピエール瀧さんが警察に留置された時の話を思い出したけど、自分のファンという人にできればあまり会いたくない場所で言われるのってどういう気持ちになるんだろう。
作中に「どんな気持ちだったのか思い出せない」とあったけど、言い表わすことができないというのも -
購入済み
トンデモ異種格闘技戦
地球上に存在する動物の中で、何が一番強いのか?
ライオンに虎、象にゴリラ、大蛇に狼、ワニにカバに土佐犬に人間などなど、種を超えた戦いが描かれます。
動物それぞれの特色を活かした戦い方もするものの、それだけに留まらず漫画的なフィクション(柔術を操るゴリラなど)もふんだんに盛り込まれ、そういう意味ではリアルではないかもしれませんが、だからこその盛り上がりもあります。
所々に挿入される豆知識も面白いです。
かなりグロいシーンもあるので、そういうのが苦手な方には勧められませんが、面白さは保証します!