浜田宏一のレビュー一覧
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浜田先生の鬱との闘病記。若い時から鬱の気はあったが50過ぎでパニックになり自殺願望致死念慮にいたりひと月以上の入院を余儀なくされてリチウムという薬に出会い快方に向かう。長男の自死にあい鬱はより深まっていくが、よき先生に出会い、多くの友からの有効な励ましの中、音楽の作曲を趣味にもち再生に向かう。政府の経済政策、アベノミックスを主導していく。高い位置に立っている人の闘病記ではあるが活字にはできないご苦労が言葉のあいだから伝わってくる。88歳になった今も経済政策に貢献し、抗うつ薬を服用しながら鬱とともに併走し生きておられる。
精神科医内田舞先生との対談であるが、内田先生の学者、臨床医としての主治 -
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第2次〜第4次安倍内閣の内閣官房参与を務めた筆者が、国内外の政治家や経済学者、中央銀行当局者、市場関係者、エコノミストら計89人と対談した内容をまとめた大部。
リフレ派の著者の主張に沿った知識人の寄せ集めかと思いきや、議論の中で意見が対立する場面も多くあり、当初懸念していた主張の偏りはそれほど顕著でない印象を感じた。
全編にわたって内容は高度で、学生時代に学んだ(深尾教授の国際金融論含め)経済学を復習したいと思った。また、巻末の筆者によるアベノミクスの評価、財政均衡の是非、MMTの整理は分かりやすく、他の文献でも理解を深めたいと感じた。 -
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李登輝総統のリーダー論は日本の「武士道」(新渡戸稲造)を踏まえたもの。
日本が本家とも言えるが、コロナ対策の現状を踏まえると、今や台湾に学ばなければならない。李登輝氏の見識の高さは素晴らしい。現在の日本の政治家に比べる者はいない。残念ながら。何故か?
アジア出身の世界のリーダーを亡くしました 合掌
1.政治家=リーダーの役目は「何をなすか」であり、「権力」は手段
2.信仰=自己を超越した存在を信じ、信念・使命感を持って実行 謙虚さ
3.天下為公 Publicたれ 私情は禁物 お友達人事は✖
4.リアリティ 現場主義・現実主義 軍備は必要
5.不断の勉強 未来のことについて勉強し続ける
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購入済み
社会人の教養を磨ける良書である
アベノミクスの効用を非常に分かり易く書かれている。左派系マスコミや野党議員の感情的な反対論をデータとロジックで見事撥ね付けている。勉強になった一冊であった。
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勝間さんは表紙の角度が一番美しいと思います。 それは置いといて。
イェール大学名誉教授の浜田先生が今回の増税に対するコメントを時事ドットコムに曲解された、という勝間氏のブログからリファレンス。浜田先生が、かつての教え子にあたる前日銀総裁 白川氏にあてた書簡で幕を開け、高橋是清にはじまる日本の近代経済政策史もサラッと学べる非常にお得な一冊。
国内の経済学者は、日本銀行に対する批判になった途端口を閉ざし、日銀内での「失敗を許されない」エリートの構造的問題をして、異学の禁と断じ、ハイパーインフレを盾に政策の硬直を唱える保守的で無責任なコメンテーターを、柿の種で国民からオニギリを取り上げるサルかに -
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デフレの原因は何か?解消するためには何が必要か?がわかりやすく書いてあった。
印象的なこと
①「名目金利」と「実質金利」の違いはなるほどと思う。名目はただ単純に金額の上下に対して、実質はインフレだと金利が低くなり、デフレだと高くなる。今日の100万円と1年後の100万円は価値が違うってこと。
②「ミクロ」(家計)と「マクロ」(社会一般)の違い。ごっちゃに考えるのはNG。
③デフレで得するのは、富裕層や公務員(給料一定)。損するのは弱者(若者や女性)。
④日銀は国民のためでなく、短資会社(OBが多い)のために金融政策をやっている。昭和恐慌の経験から、インフレを恐れていて、デフレは容認?
・・な -
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経済学とは何か?
私ははっきり言って全くのド素人なのですが、この本は発売後すぐに手に入れて読みました。
最近経済学、特に政治の世界において財政政策と金融政策について語られていると思いますが、金融とはなにかが良くわからずいつも頭の中には”?”がいっぱいでした。
勝間さんや経済評論家の森永さんが金融政策で「日銀がお金をいっぱい刷って市場に出せばデフレは止まる」といった類の意見をテレビ等でおっしゃっているのを聞き、「なんでお金を刷ればデフレが止まるのか?」がいまいちよく理解できませんでした。
しかし、この本の中で貨幣と物、資産(サービス)についてそれぞれ需要と供給があり、どれかの需要が高くなる -
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グローバル人材の育成にあたって英語力向上や留学が推奨されているが、本当に必要なものは「何か伝えるものを持っていること」である。
そのため、日本の知識偏重型教育はそろそろ変革し、自分の意見を表明し議論できる人材を育成していかなければならない。大人しいのは日本人の良いところではあるものの、国際社会では通用しない。
とはいえ、議論のようなバトルをするのが好きな人もいれば苦手な人もおり人それぞれである。個人個人の長所を見極めて、それを伸ばすためのサポートをするのが良い教育である、というのがこの本で伝えたい主なテーマである。
本書は教育はどうあるべきかという考え方の軸を固めてくれた。自分がなんら -
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グローバルエリートという言葉は、切り離して考えれば、それぞれの何となくの意味が分からなくはないが、具体的にどのような人材を指すのか分かりにくい。それを、日米の教育の違いから、実際にアメリカの大学に通った(あるいは通っている)面々との対談を通じて教えてくれる。
開成高校の柳沢校長、東大卒業後日本IBMを経てマサチューセッツ工科大学で理学修士取得した林先生、開成高校卒の現役イェール大学生笠井さんとの対話。安倍内閣の内閣官房参与を務める浜田先生がインタビュアーを務める。中々、他の場面では話を聞けないメンバーであり、貴重な内容だ。このメンバーから、エリート教育における日米の違いを、実体験を通じて聞け