【感想・ネタバレ】うつを生きる 精神科医と患者の対話のレビュー

あらすじ

アベノミクスの裏側で――精神科医と患者の対話

アベノミクスのブレーンとして知られる経済学者の浜田宏一氏。その活躍の裏側で長らく躁うつ病に苦しんできた。さらに回復の途上、実の息子を自死で亡くす。人生とは何か。ともにアメリカで活躍する小児精神科医の内田舞氏を聞き手に波乱に満ちた半生を語る。

◎著者プロフィール
内田舞(うちだ・まい)
小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長、3児の母。2007年北海道大学医学部卒、2011年イェール大学精神科研修修了、2013年ハーバード大学・マサチューセッツ総合病院小児精神科研修修了。日本の医学部卒業者として史上最年少の米国臨床医。著書に『ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る 』(文春新書)、『REAPPRAISAL 最先端脳科学が導く不安や恐怖を和らげる方法』(実業之日本社)、『まいにちメンタル危機の処方箋』(大和書房)。

浜田宏一(はまだ・こういち)
1936年生まれ。アベノミクスのブレーン。元内閣官房参与、イェール大学タンテックス名誉教授、東京大学名誉教授。専攻は国際金融論、ゲーム理論。主な著作に『金融政策と銀行行動』(共著、東洋経済新報社)、『国際金融の政治経済学』(創文社)、『エール大学の書斎から』(NTT出版)、『アメリカは日本経済の復活を知っている』『21世紀の経済政策』(ともに講談社)。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 浜田先生の鬱との闘病記。若い時から鬱の気はあったが50過ぎでパニックになり自殺願望致死念慮にいたりひと月以上の入院を余儀なくされてリチウムという薬に出会い快方に向かう。長男の自死にあい鬱はより深まっていくが、よき先生に出会い、多くの友からの有効な励ましの中、音楽の作曲を趣味にもち再生に向かう。政府の経済政策、アベノミックスを主導していく。高い位置に立っている人の闘病記ではあるが活字にはできないご苦労が言葉のあいだから伝わってくる。88歳になった今も経済政策に貢献し、抗うつ薬を服用しながら鬱とともに併走し生きておられる。
 精神科医内田舞先生との対談であるが、内田先生の学者、臨床医としての主治医ではないから客観して精神医療、アメリカの医療風土からくる治療を論じている。
 アメリカ人の持つオーナーシップという考え方患者としての立ち位置共感する。
 鬱という闘病記は副作用もあって活字にしにくいらしいがこの本は鬱の偏見を拭い去る良書である。
 内田先生はジェンダーギャップの日本では女医として日本では浮かばれないとアメリカで医師資格を取り過酷な環境でアメリカの風土、英語でのコミュニケーション能力を持って活躍されている。核戦争の危機に直面している世界は日本こそ被爆国として平和の先頭に立たなければいけないと言っている。

0
2024年09月06日

Posted by ブクログ

躁うつと生きながらも、ご縁に恵まれ、キャリアも趣味も楽しまれている姿に勇気をもらった

内田舞さんもやはり凄く力強い

0
2024年12月21日

Posted by ブクログ

息子さんの自死に向き合うご経験談を含む、非常に、濃い内容、人の奥深さと親子であっても諸々の立ち入ることの難しさ等を感じた一冊

0
2024年09月22日

Posted by ブクログ

うつや心の不調についての世間の受け止め方は、昔と比べると理解が進んだように感じる。自分自身、身近な問題である。
この2人の対談は興味深くて勉強になるところもあるけど、ちょっとレベルが上すぎて、自分やその周辺の人のモデルとしては捉えられず。はぁ、そうだったんですね、ご立派ですね、という感じ。

0
2024年10月11日

「学術・語学」ランキング