上野誠のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
若い読者に向けて書かれた『万葉集』の入門書です。
冒頭に新海誠のアニメ映画にかんする話題をもってくるなど、対象としている読者の興味を引くような工夫も見られますが、それ以上に注目されるのは、『万葉集』は「歌のアルバム」のようなものだという著者の解釈です。これはたんに読者の興味を引くためのたとえでなく、本書全体をつらぬく解釈のかなめになっているように感じます。
著者は次のようなたとえを用いて、『万葉集』に収められた歌の説明を試みています。「写真のない時代、歌は過去に起きた出来事や事件を心に留める大切な手段でした。それぞれの家に、それぞれのアルバムがあり、そのアルバムの写真から、大切な思い出が語 -
Posted by ブクログ
ネタバレ元号が「令和」となって、書店に「万葉集」本の紹介コーナーのようなのが増えている。改元はちょっとした「万葉集」ブームを引き起こしているようだ。
しかし、本書はそのブームの前に出された本で、著者は「本書は、普通の『万葉集』の入門書ではない」と述べており、本書は「古代社会において歌とは何か、『万葉集』とは何であったか」を考えるヒント集、提案集としている。
まず最初に面白いなっと思ったのは、歌の流通チェーンの話。そもそも、今から1300年前の歌が現在もこうして読まれ、語られていること自体不思議な感じがするが、それが著者のいう、この流通チェーンによるものと考えられる。
古代の歌は、「歌を作る」人だ -
Posted by ブクログ
外資系に勤めている関係上、オフィス内でのメールのやりとりは英語が多くなり、日本語を書くことが少なくなっています。それと並行して、昔は気にかけていなかった「大和言葉」が気になるようになってきました。これも加齢のせいなのでしょうか。
それは兎も角、この本には、日本人として、常識として知っておきたい美しい日本語が紹介されています。同じように伝えるにしても、日本古来から多くの人に使われてきた、大和言葉には「温かみ」があるように思います。
ここに出てくる言葉は全部、さりげなく自然に使えるようになりたいですね。
以下は気になったポイントです。
・喜びも「一入(ひとしお)」大きいことだろう。回数を表