河内遙のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ涙をながしっぱなしで読みきった。
旦那(島尾くん)ひっくるめて彼女を受け入れると言い切った葉月くんに、そりゃ勝てっこないな、と思う。
でも島尾くんのもどかしさ、やりきれなさが胸に刺さった。
最後、自分の遺品と骨を処理しようとする島尾くんが切なくて切なくて。
今まで六花に贈った花たちを部屋いっぱいに再現したシーンと、葉月くんに体を借りた島尾くんが六花と海でキスするシーンが切なくて胸に残る。
特に後者、六花は島尾くんに気づかないで(島尾くんもそれを教えない)キスをするんだけど、島尾くんは「多分僕以外は全部正しい」って少し諦めるんだ。・・・あー、思い返すとまた泣けてしまう!
死に別れた人が幽霊 -
Posted by ブクログ
表紙がとにかくキレイ。
私が花が好きなのもあるけど、とにかく配色、構図どれとっても好き。
夫に先立たれ、一人で花屋を切り盛りする島尾六花に一目惚れした葉月。バイトとして花屋で働くことに。
ところが、六花のそばにはいつも旦那「島尾くん」の幽霊がいて、葉月には彼が見えてしまう。
六花の心を掴みたい葉月。
大好きだった六花をの心を離したくない島尾。
前に進みたいような、進むことで島尾に罪の意識を感じているような六花。
複雑な三角関係。
特に島尾の切なさにぐっときた。六花に触れたくても触れられない、泣いていても何もしてあげられないもどかしさが辛く切ない。 -
Posted by ブクログ
三角関係といっても、ただの三角関係じゃないのが好きなところ。
旦那の死を乗り越えている途中の店長が、生涯二番手でもいいなんて言ってくれる若い男の子の熱意に惹かれるのは仕方ない。
でもそんな自分をうまく許せない、なんだか行き違った恋愛。
かたや、相手が幽霊だと、簡単そうに聞こえるけど、
倒そうにも倒せないというのも(肉体的にはもう倒れてるし)なかなかハードな恋愛。
かたや、いろんなことを諦めて、命が尽きて、最愛のひとが暮らすのをすぐそばで見ながらなにもできないのも、辛い。
店長視点はもちろん、葉月くん視点で見るのもよし、島尾視点もよし。
結末が気になって、すぐ全巻読みたくなる。