喜多嶋隆のレビュー一覧
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【あらすじ】
湘南の海沿いを走る江ノ電。
湘南も鎌倉も観光地として有名だが、そこで暮らす人たちには日常や青春がある。
悩み、立ち止まってしまっていた彼らが自分らしさを再発見し、新たな一歩を踏み出すまでを描いた5つの短編を収録。
【感想】
〈潮風キッチンシリーズ〉と〈しおさい楽器店ストーリー〉を書き終えた喜多嶋先生の久々の短編集は、潮風と喜多嶋節がほどよくブレンドされた爽やかな物語ばかり。
私が湘南方面に行くときはドライブなので、江ノ電は眺めるものになってしまいます。
その電車に乗る人々にもそれぞれのドラマがあるんだな、と感じられてほのぼのとさせられました。
この年になって改めて感じさせられるのは、私の価値観や生き方の基礎を作ってくれたのは、間違いなく喜多嶋先生の作品たち。
協調性を持つことももちろん大切なことだけれど、自分らしさを貫くことも時には大切だし、それは決してわがままではない。それを教えてくださったのが喜多嶋先生の作品たちです。
本作だけでなく、過去作も順次重版されてきています。
未読の悩める方々にぜひ手にとっていただきたいと思います。 -
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【あらすじ】
葉山で小さな楽器店を営むギタリストの哲也。
彼の亡父が姪っ子である涼夏のために書いた譜面が見つかり、その曲で涼夏をデビューさせたいと敏腕プロデューサーの麻田が動き始めたことから、ふたりの運命が動き出す。
〈しおさい楽器店ストーリー〉完結編。
【感想】
〈潮風キッチン〉シリーズに続き、こちらも完結してしまいました。
爽やかなラストで清々しい気持ちもありますが、やはり寂しい気持ちのほうが強いかな?
年に数回、葉山を舞台にした新しい物語に出会えることが喜びでした。
〈CFギャングシリーズ〉の主人公である爽太郎が登場するところもお気に入りのひとつだったので、また彼の物語を書いていただけないかなぁなどと思っています。 -
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【あらすじ】
葉山で小さな食堂〈ツボ屋〉を営む海果。
ある日、ある事情から一緒に暮らすようになっていた愛に人気雑誌のご意見番として仕事の依頼が舞い込み、そこから愛の将来が開けることになる。
一方、妹の死をきっかけに野球界から離れていた一郎にも転機が訪れて———。
潮風シリーズ、完結編。
【感想】
大好きなシリーズがついに完結です。
いつもだと一気に読んでしまうのですが、今回は大切に、大切に読みました。
このシリーズではフードロスや貧困格差など、現代の大きな問題を取り上げていて、今まで気付かなかったことも含まれていて、ハッとさせられることもしばしば。
不器用でも、遠回りでも、自分らしく生きることの大切さに気付かせてくれる喜多嶋節に元気をもらいつつ、いろいろと勉強させてもらえた気がします。
喜多嶋先生の作品には、前向きに生きるヒントがたくさん詰まっていますし、もっともっと、大勢の方に読んでいただきたいといつも思うのですが、いざ、紹介しようと思うと、どの作品をオススメしていいかで悩んでいました。
このシリーズに登場する登場人物それぞれにそれぞれの悩みがあり、そこを打破していくための様々なヒントが詰まっているので、これからはまずこのシリーズをオススメして行こうかな、と思います。 -
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ネタバレ今回も泣いてしまいました。
老眼の私は二刀流・・電子と書籍です。
やっぱ電子は気軽で良いですが・・
書籍は永久保存版です。
そして、今回もStoryStoryYOKOHAMAの特典
思い出はギンガムチェック
story-yokohama.com
この特別なストーリーも
こころ温まる・・少し切ない物語でした。
さてさて・・今回も泣いてしまいました。
涼夏のデビューが近い中・・まぼろしの楽曲を探して事件が起こります。
まぼろしの楽曲にまつわる、過去・現在・・そして未来への懸け橋となる
涼夏の歌声に感動の涙が止まりませんでした。
しおさい楽器店ストーリーを読み進める度に
ライブいいよねとか、こんなライブハウス運営したいよねとか
歌つくりたいよね・・とか思ってしまいます。
無いものねだりかもしれませんが
お金を稼ぐシステムがあって、ライブハウスで儲けなくても
良いなら・・趣味の店として運営したいですが
そんな夢物語・・まだ思い描いているのかと
言われそうですが・・・今回の物語を読んで
私が本当にしたいのは、これなのかもしれないと思いました。
田舎じゃライブハウスの運営は絶望的ですけどね
お客様の邪魔にならない程度のライブミュージックが
流れている店・・新人が気軽に演奏できる店
そんな店・・理想です
今回も感動をくれた著者「喜多嶋隆」に感謝感謝です。
ありがとうございました。 -
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【あらすじ】
海果の店の近くに、大手チェーンが経営するパスタ専門店がオープン。
台風で家の壁が損傷を受け、その修繕費も用意しなければならないのに、売り上げに影響が出始める。
一方で、野球選手として復帰するためのトレーニングを開始した一郎も、自分の進むべき道に迷いがあるようで。
葉山を舞台に描かれる湘南キッチンシリーズ第三弾。
【感想】
今回は、STORY STORY YOKOHAMAさんから、特典付きのサイン本をお取り寄せ。
この湘南キッチンシリーズはお気に入りで、本棚に並べておきたいので、サイン本で欲しかったのです。
直接サインをいただいたこともあるのですけれどね(^^;;
もともと喜多嶋さんの作品はメッセージ性の強いものが多いのですが、このシリーズは、かなり直球のストレート。
何を恥ずかしいと思うか、何を誇りに思うか。それは人それぞれだとは思います。
けど、私は喜多嶋さんが描く登場人物たちのように、自分に恥ずかしくないよう、背筋を伸ばして、自分の足で一歩一歩地面を踏み締めて、生きていきたい。
このシリーズでは、1冊目から、貧困差や企業や政治家の不正問題を取り上げていて、今、何を考えるべきか、何を恥じるべきかということについて、考えさせられます。
私は10代の頃に、喜多嶋さんの小説から「人生の流儀」という言葉を教わりました。
人生は長く曲がりくねった道だけど、その道を歩く、自分の生きる流儀を決めるのは自分自身。
哲学とか、政治とか、そんな難しい分野でなくても、身近なところから、考えることは出来ます。
本作もそんなことを教えてくれる1冊になっていると思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今Melody Fairを聴きながら感想を書いています。
目を閉じると海果と愛の笑い声が聞こえてくるような気がします。
この小説は1本のCommercial FilmのようでありLong Movieのようでもあります。
カメラワークを多彩に切り替え、読者を小説の中へ引きこむマジックを使う、著者、喜多嶋ディレクターが生み出す多彩な映像やセリフ、そしてコピーライティング。
それらが重なりあった素朴な料理の様でもあり、不思議なカクテルのようでもある小説です。
飽食の時代に、読者自身が自分を振り返り、警鐘に気づくような作品になっています。
※気づけない人もいますけど・・個人差ですから・・
私は本書を読み進めるにあたって、5回泣きました。
何処で泣いたか?、この本を手に取った皆さんと同じか否かはわかりませんが、何気ない平凡さ、その平凡を手に入れる事ですら必死に生きて、やっと手入れる幸、そんな、幸せを感じられるような作品に仕上がっています。
ただ、読者の心を少しだけえぐり取る結果になるかもしれません。
私はこれで、泣いてしまったのですけどね。
さて、潮風シリーズの根底にあるのは、貧困と富裕のギャップ。
日本でもそれは必ず存在しているという事。
富裕層はそれを理解する事。
貧困層と書くのははばかられますが、貧困層は前を向いて生きている限り、困った時には必ず助けてくれる人がいるということ。
助けてもらう事は恥ではなく、前を向いて一生懸命に生きている限り、それは美しく、そして必ず幸せになれるという事。
だから、何事もあきらめてほしくないというメッセージも込められています。
全シリーズに、「一生懸命前を向いて生きる」そんな思いが込められていています。
それを登場人物の生き様に置き換えて、ストーリーを組み立て、読者を感動の涙に誘う小説です。
今回の「潮風テーブル」もまんまと著者:喜多嶋隆にしてやられた感が否めません。
それは、のめり込めばのめり込むほど、いつしか登場人物が乗り移ったかのように、小説の中で起きる出来事を疑似体験している感覚に襲われます。
だからこぞ、プっと笑ったり、涙がこぼれたりするのですよね。
先にも書きましたけど、
私も物語りを読み進めるうちに5回は泣いてしまいました。
なので絶対に電車や会社で読まないほうが良いです。
ご自宅でリラックスしながら、喜多嶋ワールドを堪能してください。
そして、登場人物と一緒に、物語りを楽しんでほしいと思います。
この感想を読む皆様に、もっともっと物語りを楽しんでほしいので、ネタバレは、もう少し経ってから公開する事にします。
余談ですが、
私の仲間達で以前、国際NGOチャイルドスポンサーシップや足長育英会に寄付をしていた事もありました。
今回の慎のCMや、ドキュメンタリーが本当に実現すればよいと個人的には思いました。
あ・・これはネタばれですね。(笑) -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
哲也がギターを担当する山崎唯のメジャー・デ
ビューが近づいていた。そんな彼女のニューヨ
ークでの演奏仲間で男友達のジムが日本にやっ
てくる。
ジムは七十代のバーボン・メーカーの経営者で、ある想いを胸に秘め、日本での広告キャンペーンを計画していた。
その企画の流れの中、哲也は「伝説的CFディレクター」と呼ばれる男と出会う———。
【感想】
沁みました。沁み入りました。
喜多嶋節炸裂です。
これはネタバレになるのかな?でも、帯にもあらすじにもしっかりと書かれていましたので、OKだと思います。
CFギャングシリーズのレギュラー陣が総登場しめす。
我らが爽太郎さんと哲也君のタッグです。
爽太郎が登場するということは、ダイレクトに
喜多嶋節炸裂ということになるわけです。
爽太郎が甲板にチョークで描いたCMコンテ。そこに込められたメッセージを読んだ瞬間、上を見上げていました。
そうしないと、涙が本に溢れてしまいそうだったから。
今回のこの作品は、生き辛さを抱えている人や、器用に生きられない人たちへの、強く優しいメッセージ。
そこには、説教臭さも、押し付けがましさもなくて、ただただ、優しく包み込んでくれる、そんなメッセージ。
紙の本で購入したのに、いつでも持ち歩けるようにと、さらに電子書籍でも購入してしまいました。
喜多嶋さんの作品にはいつも何かしらいただいているのですが、その中でも"人生の流儀"を教えてくれた『涙のブラディ・マリー』がずっと私のバイブルでしたが、本作はそれに次ぐ、新たなバイブルになりそうです。
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Posted by ブクログ
明るく生き抜く力を与えてくれる。
それが喜多嶋隆さんの小説です。
それは、そこに描かれている登場人物が
皆それぞれ一本芯の通った生き方を
しているから。
もちろん、胃が痛くなるくらい悩み
死にたくなるくらい追い込まれ
涙も枯れはてていても、
自力で、仲間たちの助けで
それは1本芯の通った生き方に変わっていく。
たかが、小説の一物語なのかもしれないが、
これはごくごく身近に存在する、
さまざまな問題解決ストーリーでもある。
読者がどこまで深読みできるかわからない。
私があらぬヒントを与えてもいけないが、
ふたつだけ記載するとすれば、
どんなにピンチでも、仲間は必ず助けてくれる。
逆に助けるのが仲間ともいえる。
逆に言えば、人づくり、
仲間づくりが大事であるという事。
もう一つは、仲間づくりのためには、
まっすぐで、正直で、芯を持っているという事。
小説の中では神様は見ている
的な話が出てきますけど。
総じていえば私のコンセプトでもある。
「与えるものは与えられる」
「5give 1take」
その精神が流れている小説だろう。
ストーリーを伝えることは簡単であるが
あえて、ストーリーは伝えない。
それは読者に感じてほしいからです。 -
Posted by ブクログ
小説感想は久ぶりですね。
尚この本の印税の一部はウクライナの子供たちを支援するために寄付される事を、まず最初に書いておきます。さて発売したばかりですから、
内容を事細かに描くのもはばかられます。
そこで率直な感想のみ、本日は記載しておきましょう。
率直に・・・・
・読みやすい
・ストリー展開が早い(多分今の若者向き)
・そして泣いてしまっている(これは私だけ)
他の方が泣かない所でないていますね。
今回はシリーズ三作目・・
先に書いたように、詳しくは書けませんが楽器店店長、牧野哲也と楽器店を手伝う従妹の牧野涼夏
バンド仲間の陽一郎そして、
元バンド仲間で医者の卵、シナボンと
リハビリをするナツキ、
そしてデビューを控える唯、
切ない恋やプライド、自分を見つめなおすチャンス
そんな色達が、葉山を舞台に切り広げられている
小説です。
今回の小説のメンバー、
そして喜多嶋隆本人が、
「人に寄り添い、自分を知って さらに自分を磨き、またひとつ成長する」
こういうスピリッツで小説を書いているそんな風に
思いました。
もしかすると腹をくくる人生ってそう何度もないのかもしれませんね
私自身腹をくくれない人生を送っているのかもなんて考えてしまいましたよ。
音楽
喜多嶋隆の小説には音楽が欠かせません。
全部紹介できませんが、私も大好きな曲が流れていたので、紹介します。音楽を聴きながら、小説を読むのも良いかもしれませんね。
The Long And Winding Road:The Beatles
Layla:Eric Clapton
Wonderful Tonight:Eric Clapton
なんか泣いちゃいそうです。
For Once In My Life: Stevie Wonder
ハモニカが・・・心にしみるThe Long Run:Eagles
前作
A7とB♭も大変面白いですよ
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。皆様に感謝いたします。 -
Posted by ブクログ
今回もさわやかで、心に何かひかかる作品でした。
まず気になるのは、喜多嶋隆さんは、どんなプロットを描いて
この小説を書いたんだろうという事です。
人間模様、その人の背景、心のありよう等、読み手に伝わるものが感じられました。
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あとがきにも、喜多嶋隆さんは色々書いています。
私はもう一つ、この物語に隠された、喜多嶋さんのメッセージがあるように思います。
それは、貧困です。
今の日本、確かに豊かなのかもしれません。
しかし、給食費が払えない子供たちもまた存在します。
親にかまってもらえない子供たちも存在します。
虐待、放置、放棄等も存在するでしょう、私達の目の届かない所、行政の目の届かない所で
確実に存在し、ニュースになるのは氷山の一角にすぎません。
そんな日本の中で、貧富の差は大きくなっているのではないか?
特にCOVID-19で職を失った親たちが、どうやって子供にご飯を食べさせていくのか?
教育をどういうプロセスで与えていくつもりなのか?
そんな裏の想い、メッセージがあるのではないかと感じました。
最近ある方とお金の話をしました。
年収が300万円の人の1万円と年収1000万円の人の1万円
同じ1万円だけど、年収300万円の人は1万円をものすごく大切に扱うのではないだろうか?
そんな話をしました。
経済価値は同じ1万円でも、それを使う人の心で価値価格はものすごく差があるように思います。
そんな話をした時に、喜多嶋隆さんが今回発刊した「潮風キッチン」が私のココロを抉っていった。
この物語でも、お金の価値、物の価値について、メッセージを発信している。
そう感じております。
読む方は、物語の内容だけでなく、その裏に隠されたメッセージを読み取りながら
読み進めるのも一つの読み方だと思います。 -
Posted by ブクログ
湘南・葉山で暮らす海果は18歳。
高校を卒業したばかりのある日、母が突然家を出てしまい、海果に残されたのは母の残した300万円余りの借金と、売却も難しい立地に建てられた古い家の。
信用金庫の貸付を担当する葛城から、母が経営していた居酒屋を再開させtみてはどうかと持ちかけられた海果は漁師だった祖父から教わった料理の知恵を活かし、店を始めることにする。
さらに。魚市場で働く一郎や、孤独を抱える少女・愛、映画撮影に来ていた俳優の慎と出会ったことで、店と共に海果の人生が少しずつ回り始めていく。
今回の舞台はタイトル通り、湘南の小さなレストランです。
海果だけでなく、愛も葛城、一郎、慎も、それぞれの事情や孤独を抱えていて、それぞれが支え合い、関わりあうことで小さな一歩を踏み出して行きます。
「俯いてばかりいちゃダメだよ」というエールと共に、今回はフードロス問題も取り入れています。
そこを軸にして、貧困差問題や子供たちの基礎体力低下問題などをさりげなく織り込んでいて、いろいろな角度から考えさせられる作品に仕上がっています。
いつものリズミカルな文体も損なわれていませんし、喜多嶋作品未読という方にオススメしやすい1冊だと思いました。
何よりも。
出てくるお料理はどれも美味しそうですし。
さらに、紹介されている音楽の選曲のセンスも抜群なんです。
そういう角度からも楽しめる作品なので、色々な人に手に取ってほしいな。
それぞれの登場人物の抱える問題もまだ解決したわけではありませんし、シリーズ化を期待します。
最後は余談です。
今回、旭屋牛肉店のポテトサラダが登場!
いつものコロッケももちろん美味しいのですが、私の一番おお気に入りがポテトサラダなので、とっても嬉しかったです。
早く、普通に葉山にドライブに行けるようにならないかな。
ポテサラとコロッケ、メチャメチャ食べたいです‼︎