喜多嶋隆のレビュー一覧
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気が遠くなるほど蒸し暑いこの時期に、清涼感を求めて選んだ一冊。
本作品は、葉山の一色海岸近くにひっそりとたたずむホテルを舞台に、若き女性オーナー・美咲と使用人・マイが、ホテルを訪れる3組の“ワケあり”な宿泊客たちの秘密や傷を、やさしく紐解いていく連続短編小説である。物語に共通しているのは、いずれの登場人物も「一度立ち止まる」ことの大切さに気づいていくということだ。都会の喧騒やプレッシャーの中では見失ってしまう自分自身の声が、このホテルの中でだけは聞こえてくる。作者の筆致は繊細で、感情を過剰に煽ることはない。それゆえに、登場人物たちの小さな変化や気づきが、読者の心に静かに響く。海辺のホテルで -
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【あらすじ】
哲也が営む楽器店にカスタネットを買いにやって来た少女ナツキ。
やがて、ナツキが漁師の娘であり、カスタネットを使う目的を知ること。
哲也は従妹の涼夏や友人たちと共に、彼女に協力することになるが......。
【感想】
根底にあるテーマは常に「LONG WINDING ROAD」です。
人生は長く曲がりくねった道で、決してまっすぐは進めないし、ときには寄り道も必要。
葉山という町を舞台に、少女と青年になりきれない元少年たちが繰り広げる青春小説ですね。
こういう大人にはならないでほしい、という大人の描き方が昔と比べてソフトになっていて、パンチが弱くなっているところが少し淋 -
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【あらすじ】
高校生1年生の航一は、二人暮らしの父親から腹違いの妹の存在を聞かされる。
妹の母親が他界したため、その妹を養女にしたいという父親の話をさして抵抗もなっく受け入れる航一だったが、妹の凜との出会いが少しずつ航一を変えていく。
【感想】
久々の角川文庫からの新刊は恋愛長編です。
今までの喜多嶋さんの扱うテーマや文体とは違っていて、青春小説という感じ。
一時期、コバルト文庫でも恋愛小説や青春小説を書かれていて、あの頃はリズムと軽快さが目立ちましたが、あの頃とは明らかに違っています。
リズムだけでなく行間にも思いを。いつかのあとがきでそんなことを書かれていましたが、それが顕著に表れてきてい