牛島信のレビュー一覧

  • 少数株主

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    ー 目の前の仕事は、人類の歴史の流れが君の目の前で一つになって焦点を結んでいるものなんだ。原始、人の世に不動産というものはなかった。あったのは地面だ。いや、地面という意識も、言葉もなかったのが始まりだ。それが、1万年前に農業が始まって、すべてが変った。ここは自分のものだと標をつける奴が出てきて不動産という法的概念が生まれる。やがてその権利を売買し、貸し借りし、そのうち証券化までするようになった。だから、紛争が起きたら弁護士に頼るほかなくなる。すると、紛争予防のための契約書も弁護士に頼んでつくらなくてはならないことになる。紛争もその予防も、どちらも同じことだ。弁護士にしか見えない世の中の切り取り

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    2021年11月29日
  • 株主総会

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    リストラ対象になった中間管理職が会社を乗っ取るというびっくりなお話。平成11年初版、今では現実となってしまった手法が駆使されている。短いが読み応えあり。

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    2019年01月21日
  • MBO マネジメント・バイアウト

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    ネタバレ

    マネージメントバイアウト。
    株式会社の買収について、詳しく書かれている。
    増資をして、株式を割り増し発行し、元々過半数を占めていた株主を筆頭株主から引きずり下ろす。
    その先は?
    会社の運営を筆頭株主として考える、というのは、一部の人にしかできないことであり、その立場に上り詰められた人は、別次元で物事を考えるものだ、という成海の考えは、私には一生わからないものだろう。

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    2016年07月08日
  • 社外取締役

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    大学教授→社外取締役

    こんな道があるのかと、素直に驚いた。
    あと、社外取締役がどんなもんかとわかった。

    幻冬舎の出す本はタイトルが上手い・・・というかセコイ笑

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    2009年10月04日
  • 第三の買収

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    途中までMBO、TOBの駆け引きが面白かったが、最後がバタバタだったのは残念。
    CEOも適任なのか。

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    2022年01月03日
  • 少数株主

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    非上場企業(同族会社)のガバナンスをテーマにした経済小説だけど、勧善懲悪的な痛快さと、シニアロマンスの切なさも楽しめる意欲的な小説。少数株主について、学べます。

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    2021年12月08日
  • 少数株主

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    非上場の会社が、日本では圧倒的に多い。
    多くは、中小企業で、赤字会社である。
    そして、同族会社であり、株式は会社/取締役会の承認がなければ、
    株は売買されない。
    その中には、長い歴史を持っている会社もある。
    また、不動産を所有している会社もある。
    その場合の 会社の価値は、株式の価格だけではなく
    会社の評価から、株式が評価される。

    金鳥の株式の相続で譲渡を受けた男が、
    わずかな株式にも関わらず、1億円近い相続税を要求された。
    含資産を持っている非上場会社の株式を、どう扱うか?
    その少数の株式を、金融財産にできないか
    ということから、話が始まっているのである。
    面白い視点からの切り込みである。

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    2021年04月15日
  • MBO マネジメント・バイアウト

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    「マネジメント・バイアウト」牛島信

    1.購読動機
    出口戦略の一つであるマネジメントバイアウト。
    正確にいえば、経営陣に資金を提供する実質的な経営社による買収。

    経営する側。
    経営をコントロールする側。

    その関係と駆け引きを関心があったから。

    2.読みおえて
    小説の域ではあるが、その通りなんだろう と納得が進むのは以下の点である。

    ①株主
    高く売り抜けたい。
    ②マジョリティ、マイノリティ
    マジョリティであるがゆえに、譲渡先と条件交渉しやすいこと。
    ③キャッシュフロー
    赤字、キャッシュ流出はジリ貧。
    立て直しは、時間を区切ること。
    ④取締役会
    過半数を外部とするのか? しないのか?
    経営

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    2021年02月07日
  • 株主代表訴訟

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    まるで、三越の岡田会長を想起させるような物語。
    会長と女帝で成り立っている取締役会。
    社長も、取締役も、監査役も事なかれ主義。

    名門 百貨店 赤木屋を舞台にする。
    黄昏ている水上監査役。
    閑散役とか、閑茶役と言われていた。
    あと3年勤めれば、サラリーマン人生終了のところ。
    監査役に、株主代表訴訟の通知が来る。
    会社を経営していても、小さな会社であれば、
    代表訴訟も監査役の役割もよくわからない。
    「三十万株以上の株主」からの代表訴訟。

    水上監査役は、相手に説得されるままに
    監査役の役割を最大限発揮しようとする。
    東郷社長室長は、薮田会長と保科美恵子の指示のままに
    立ち向かうが、監査役の権限が

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    2019年07月07日
  • 株主総会

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    リストラ直前の総務部次長 各田が、株主総会で社長を解任する。
    各田の名前で、金融機関などが委任状を出すということから、
    発想された物語で、なるほどと思わせる。
    1999年の作品なので、現在は織り込み済み何でしょうね。
    社長と金融機関の関係が希薄になっている。
    銀行は、訴訟を好まないというところが落とし所。
    それにしても、社長になる自覚と覚悟が、きちんとしないと
    トップの腐敗を摘発できないものだ。
    二十人近い取締役が解任されて、仕事に支障がないというのは、
    この取締役は、ほとんど機能していないのかもしれない。
    蒔山前社長のワンマンと言える状態で、コーポレートガバナンスが
    成り立っていないとも言え

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    2019年07月03日
  • 社外取締役

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    「代表取締役の独断専行を牽制・抑止するのが取締役である」とは知らなかった。ウチの会社の取締役は代表取締役のお追従役。

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    2018年11月04日
  • 株主代表訴訟

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    こちらは面白かった。商法、会社法を身近に感じられる本。それにしても、監査役ってのも、実は結構なリスクをしょったお仕事なんですね。

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    2014年07月06日
  • 買収者 アクワイアラー

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    作り話ではあるけれど、それを前提として読めば、ドラマチックで面白い。作者の弁護士としての知見が活きており、臨場感もあった。

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    2013年06月10日
  • MBO マネジメント・バイアウト

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    2007年、WOWOWでも三上博史主演の2時間枠ドラマとして放映された作品。ドラマも面白かったけれど、その前に読んだ原作もなかなか。
    ちょっと現実離れはしているけれど、こういうのって素直に憧れるね。

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    2013年05月31日
  • MBO マネジメント・バイアウト

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    小野里を「しょぼい」とばっさり切り捨てられる器の大きさは自分にはないなあ。それにしても、現代というのはかくも複雑な時代になっているのですね。ファンドというものの冷酷さが印象的です。

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    2012年09月08日
  • 株主総会

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    確かにできないことはなさそうだけど、本書のように「巨悪を糾弾する」という名目がなければ早々に頓挫しそうな気がします。そして、これだけのことをやろうとするにあたっては冒頭の妻の言葉は心強い。

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    2012年07月22日
  • MBO マネジメント・バイアウト

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    2011/09/16
    久しぶりに小説読んだけど、ビジネスに携わってから企業買収系の
    小説読むと昔よりリアリティあっておもろいなー。
    社長とかやってるともっと身近なんやろうけど。
    頭ん中で関係図描く訓練にもなる!

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    2011年09月16日
  • 利益相反

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    今まで読んだ著者の作品の中で最も読み応えがあった。
    ビジネスの知識の観点でも、人間の物語の観点でも、非常に濃い内容だった。

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    2011年04月03日
  • MBO マネジメント・バイアウト

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    よくある企業小説。
    百貨店のサラリーマン社長が第三者割当増資を行って
    ワンマンオーナーから経営権を奪うというもの。

    MBOについて分かりやすく説明されている。
    ウォール街のファンドの立ち位置などもリアリティがあり、
    MBOに興味ある人が読むと良い本。

    MBOは今では珍しくないが、発刊された2003年当時では珍しかったろうに。
    5年くらい前に読みたかった本。

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    2010年08月31日
  • この国は誰のものか 会社の向こうで日本が震えている

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    この10年ほどの間に、日本において社会に対する企業の責任というものが多く取りざたされてきている。また、従前では考えられなかった合併という生易しい言葉以上の企業買収が頻繁に話題に登るように、これからビジネス・ローという視点が当たり前になっていくであろうことを示唆している。長く企業弁護士として働いてきた著者ならではの視点は、時々偏向はあるものの、そういった時代に入ってきていることを強く感じざるを得ない。

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    2009年10月04日