【感想・ネタバレ】この国は誰のものか 会社の向こうで日本が震えているのレビュー

牛島信

雪印乳業の食中毒事件、ライブドアによるニッポン放送買収騒動……。北越製紙、オリジン東秀の敵対的買収を阻止した弁護士が、数多の出来事を通して日本的経営に警鐘を鳴らす！

[ブクログ · ★★★★☆]

この１０年ほどの間に、日本において社会に対する企業の責任というものが多く取りざたされてきている。また、従前では考えられなかった合併という生易しい言葉以上の企業買収が頻繁に話題に登るように、これからビジネス・ローという視点が当たり前になっていくであろうことを示唆している。長く企業弁護士として働いてきた著者ならではの視点は、時々偏向はあるものの、そういった時代に入ってきていることを強く感じざるを得ない。