牛島信のレビュー一覧
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ネタバレ妙に現実的なタイトルに惹かれて、古本市で手に取った。
物語は平成9年6月の木谷産業の株主総会からはじまる。同社では、株主総会を円滑に進めるため、事前に大株主から総務部次長の名前で委任状を取り付けておく慣習だった。その慣習を利用し、総務部次長の各田が株主総会の場で動議を提出、取締役に就任する。これは(当時の)商法に則った適法なものだという。法律用語など交えた真に迫る表現や、一従業員が周到な準備の上で会社を乗っ取るという構図が面白い。ネットミームで見た、企業の採用面接の場で「私は御社の大株主です」という感じのネタを思い出した。
あとがきを読むと、弁護士である著者自身が本作の着想について語っている。ある上場会社の株主総会の準備に参画していた際、そのリハーサルの場で総務の人間への委任状の取り付けを「大丈夫だろうか」と考えはじめたとある。まさか、現代の株主総会でこんなことは起こらないとは思うが・・・。 -
Posted by ブクログ
ワンマンオーナー桶山社長が、順調に会社を成長させた。
心臓病を抱えて、69歳の年だった。年商は1500億円。
株の時価総額が 500億円を超えていた。会社は1969年に設立した。
矢内安正弁護士は、その会社の社外監査役になった。
もともと、斎藤弁護士が会社の顧問で、後を継いだのだった。
そして、その矢内は、桶山の婚外子だった。
株を持っていない社長はいったい誰のために稼ぐかが問題。
桶山には、自分の中に黒い犬が住んでいるように思えた。
自分のしてきたことに何の意味があるのかと思ったりした。
69歳という年齢であることで、
黄昏が見えてきた時に、経営者の中に去来する思いを
描こうとする。補佐役であった掛川の独白と桶山の独白。
いったい何のためにいうことの答えがないまま、黄昏て行く。
株式の上場も廃止して、会社のあり方も変わって行く。 -
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ネタバレ【利益相反 コンフリクト】 牛島信さん
会社を興し、一代にして一部上場企業にまで育て上げた樋山健介。
ワンマン経営で自分の意見に反する者を粛清し、今や誰も彼に意見できない。
しかし、隆盛を誇っていた樋山のグリーンヒルAも不況の波には勝てず、
やがてリストラを余儀なくされる。そんな時、会社の税務を担当していた
顧問税理士が亡くなり不正な金の流れが監査法人の手によって指摘された。
☆
企業小説というのかな?ちょっと難しくて理解しきれなかった。
物語上、樋山が主人公になると思うのですが、樋山に仕える忠臣の
掛川も裏主人公と言っていいかと思われます。豪胆でイケイケドンドンの
樋山を後ろから支える臆病で慎重な掛川が、途中から野心を持ち
裏工作を画策します。しかし、彼は人の上に立つ器でない。
彼の意図した通りに物事は運ばない。。
人というものは過ぎた欲は持たず、器や分をわきまえて行動しないと
いけないと、この本を読んで思いました。。。 -
Posted by ブクログ
一部上場の大企業からの社外取締役の誘い。その会社がワンマン会社で、会社の体裁を取り繕うための社外取締役制。
それに乗って、取締役となる大学助教授が飾りの取締役となるが、クーデターが発生。不祥事への対応のまずさを引き金に起こったクーデターに、それを巻き返す秘策として、社外取締役が社長に。
コーポレートガバナンスとは?
社長となった助教授が今度は足の引っ張り合いの中で、過去を暴かれその座を追い落とされる。
会社を替わるごとにステップアップしたと自負している自分自身が、これから目指していく姿のひとつかもしれない、トップにまつわる、政略や権力抗争の実態を垣間見たような気がする。
ページの関係だろうが、内容がちょっと薄く感じられ、清水一行などに比べると、やや見劣り。 -
Posted by ブクログ
ネタバレチェック項目12箇所。国民に選ばれた人に総理大臣をやってほしい、と、国会議員と党員だけで国民抜きで総理大臣を代えないでほしい、と。150年後に日本は存在しているのか、日本人は日本人でなくなってしまっているのか。幕末から明治にかけての「第一の開国」は、独立を守るために戦っての開国でした、戦争に負けて押しつけられた第二次世界大戦後の「第二の開国」とはまったく性格の異なるもの。失うものを持った人間は弱い、失うことを怖れる人間は、もっと弱い。日本国憲法は当時日本を占領していた一部のアメリカ人たちが彼らの理想とする社会を築き上げるために書き上げたものです。日本人のうち東日本大震災の被災者でない人々のほとんどは、「私は、今、ここで、こんなことをしていて良いのか」と自らに問うたに違いないように思われる。人の死は突然来る、葬式に来てくれる客が一番の客なのである。「大統領に選ばれるために、現政権に何が足りないのか、自分だったら何をするつもりなのかを言ってまわるのが上手だからといって、実際にそいつが実現できるとはかぎらない、政治とはそういうものだ。」。(弁護士を辞めたら)「何もしない、何もしないってことをしたいんだ。」。「毎日を人生最後の日であるかのように過ごせば、かならず成功することができる」(スティーブ・ジョブス)。船旅の時代に時差はなかった。人は自立して生きることで自尊を獲得することができ、自らに誇りを持つことができる、自らに誇りを持つ人間は、自分の人生に生き甲斐を抱く、自立とは、働くことであり、人は、働いて報酬を受けることがあればこそ、自らの心のなかで、自分を社会と対等に位置づけることができる。