川辺謙一のレビュー一覧
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鉄道の安全を支へる「縁の下の力持ち」的な仕事をする人たちの存在も、最近漸く知られてきた感があります。その中でも本書は、普段意識される事もないやうな分野、即ちややメイニアックなジャンルに特化して取材をしたルポルタージュであります。
著者は理系出身の鉄道「技術」ライターで、従来のテツどもが敬遠する分野を専門にしてゐるやうです。
まづ一つ目は「分岐器」。線路が分岐するポイント部分ですな。只の分岐器ではなく、「日本最大の分岐器」であります。これは38番分岐器と呼ばれ、京成スカイアクセス線(成田国際空港へのアクセス線)と、上越新幹線と北陸新幹線が分岐する部分の二か所にしかないさうです。なぜ38番 -
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東京の某所では一日約1400万人、約8000本の列車の運行を支えるところがあるとは知らなかった。
1996年に中央線に導入されたATOS(Autonomous Decentralized Transport Operation Control System)がどんどん進化して広い範囲の路線(2014年4月時点で線路延長1181.3km)をカバーしてるとのこと。
それでも指令室が管理する1269.7kmすべてをカバーし切れていない。まだまだ進化途中のようだ。
出版元の交通新聞社という会社は初耳だったが、鉄道関連の書籍を結構出版しているみたいである。
内容とは関係ないが、「足らない」という記述 -
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私はBLUEBACKSが好きだ。以前は科学理論こそ百学の王だと思っていたが、最近はもっぱら工学・技術の方に趣味が傾倒している。技術を知ると以前は気が付かなかった日常が日常ではなくなるときがある。
毎日、地下鉄に乗りながら考えていた地下鉄像と本当の地下鉄は違う。
トンネルや駅や路線の立体構造についての関心もあるのだが、それよりも、地下鉄の問題が以前は熱問題であり、それを解消するために、ブレーキでモータを回し、その回転で発電し、他の車両に電線を通して送るというエコと発熱問題を同時に解決する発想力には感服する。
地下鉄に限らないが、暖房は椅子の下に、冷房は天井にという位置関係に感嘆する。
騒音解除の -
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燃料電池自動車、電気自動車、ハイブリッド車の仕組みと歴史がコンパクトにまとめられた一冊。
デジタル化されたカメラにも同じことを感じるのだが、そもそも動く(写る)仕組みが全く違うのなら、配置や形状ももっと変わってもよいんじゃないかと思う。つい、前の時代に固定化したデザインにとらわれがちだ。
おそらくデザイナーが提案しても、マーケティングサイドの判断で、なじみのデザインになってしまうのだろう。
しかし、個人的には、インフラ整備のコストなどを考えると、燃料電池自動車が世界で主流になるとは思えないなあ。やっぱ本命は電気自動車かな。当面はハイブリッドでも十分というかバランスがよい(欧州の規制次第の -
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交通量が多くて、狭いところに作らなければならなくて、すぐ近くに民家が迫る。土木技術のショーケース的な首都高の複雑さよ。運転する身にも複雑だ。お出かけ意欲を刺激するとともに夏休み研究的図書として読んでみた。
ある方向にしか行けないJCTがこんなに多いとは。土地と予算の制約で、需要量を考えながら設計している。小松川でのC2と7号線の交叉は、当初はニーズがなかろうということで素通りさせたが、C2貫通を受けてJCTを作ると。2019年完成予定。最初から作っておいてよ。。。
C1など出口と入口の片方しかないところがほとんど。確かに言われてみれば。ナビがなけりゃ知らないと使えないよな首都高。
用地買 -
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○巨大鉄道企業・JR東日本の秘密が詰まっている
実際にJR東日本の「東京総合指令室」へ訪問し、関係者へインタビューしたルポである。
関東地区でATOSという管理システムが導入されてから、通常時もさることながら遅れが発生したりしたときに情報の発信が頻繁になったり遅れを解消するスピードが速くなったのではないか。JRのユーザーエクスペリエンスは格段に向上したはずである。
それを支える舞台が東京総合指令室。本書では、豊富なインタビューと取材で、いまのJRのあり様と発展してきた経過、ATOSの前のCTCなどの時代から掘り下げて解説している。
この中で一番驚いたのは「お客様目線で運輸指令も動くようになっ -
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もしも現代に地下鉄がなかったとして、「地下に電車走らせればいいじゃん」と思いつくことが出来る人はどれだけいるだろうか。初めて乗る人ですら改めて驚くこともないぐらいに世界中の日常に溶け込んでいるが、何100kmもの区間、地下を掘り進めるという、人類が物理学と土木技術と経済力をもって地球と戦かった成果の一つが地下鉄だ。
そのための技術は、読めば読むほど意外なものではない。初期の地下鉄は穴をほって線路を敷いてフタをするだけだし、シールド工法も今でこそ超大な重機を用いているが、かつてはミミズやモグラがやるように掘った分を押し固めながら進めば可能だ。とするとやはり、考えるべきはその安全精度と経済計画だろ