鈴木亘のレビュー一覧

  • 医療崩壊 真犯人は誰だ

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    本書を読んで
    「世界一の病床大国」
    「医療崩壊と無縁」
    と思われていた日本でいとも簡単に医療崩壊危機に陥った謎を解き明かしています。
    既得権益を守る法制度を続けることが人の命を守るという意味でとても危険なことなんやなとわかります。
    コロナが一息ついた今やからこそこれまでの医療提供体制の仕組みや政策の部分をもう一度しっかり見つめ直す必要があるんやなと思います。

    「医療機関の連携・協力関係が決定的に不足している」
    大規模な感染症では患者の集約がいかに大切かがわかります。
    中小の病院に均等に割り振っても感染の拡大を考えるとフロアで区切るなど隔離が必要になります。
    隔離できないと1床も受け入れられな

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    2024年09月19日
  • 社会保障と財政の危機

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    この本を読むと残念ながら政府の行う対策の燃費の悪さがわかります。
    もちろん何もやってないわけではなくてそれなりに効果もあるんですけど
    供給が足りない時に需要を創出する金融政策をやったりだとか
    コロナで物理的に供給を増やせない(緊急事態宣言で店を開けない)時に給付金を全体にばら撒くとか。
    もちろん的には当たってるので全く効果がないわけではないのですが経済学的に無駄が多いことはたくさんあるのかもしれません。

    「世代間不公平としてのコロナ禍」
    コロナに罹患して亡くなってしまう人数と経済を止めて自殺してしまう人数がトレードオフの関係にあるというのは目から鱗でした。
    コロナは確かに高齢世代や基礎疾患の

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    2024年09月06日
  • 経済学者、待機児童ゼロに挑む

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    「知識を持つことが最大の保活」
    なんか保活という言葉が市民権を得てるみたいですね
    20数年前から普通にやってたので意識もしてなかったですが。
    1歳児から保育所に入るのは0歳児より困難とか
    0歳児でも誕生月を9月以前にするとか
    普通に計算してやってました
    まあ確かに若い子に指南すると
    「そこまでやるんですか⁉️」
    と引かれますが

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    2024年09月03日
  • 財政危機と社会保障

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    15年くらい前の本なので民主党政権の頃の内容になってます
    ただこの問題は残念ながら今も色褪せることなく当たり前のように残ってるなあと思います。

    安易で無責任な「中福祉・中負担」
    少子高齢化が爆速で進んでいますが年金にしても医療制度にしても対症療法を超えてないように思います。
    まあ年金制度を賦課方式から積立方式に変えるのはとても大きな痛みを伴うので現実的には不可能かなと思います。
    順繰りに給付費を減らして保険料を上げるのを団塊世代がいなくなるまで続けるんでしょうね。
    医療制度についても医師不足が病院とクリニックの診療報酬が同じやというところに起因しているとは知りませんでした。
    まあ確かに今は差

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    2024年09月01日
  • 経済学者 日本の最貧困地域に挑む―あいりん改革 3年8カ月の全記録

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    この本の出た10年前に西成にいてたときは直接自分ごととして意識してなかったんですよね。
    どっぷり生保ですぐに異動で出てますし。
    今帰ってきて外から見てた事業を中からじっくり見るとここからしっかり巻いていかないと中弛みしないかちょっと気になります
    求められてるものは揃ってるのであとはどう実行していくかというところになってるように思います。
    ただここでオーソライズされてることが本当に細部まで今の担当者に引き継がれているかが重要やと思います。
    おそらく担当する管理職それぞれが自分の守備範囲に関わらず知識経験を持ち寄って組み立てていかないと地域とのギャップが広がらないか心配になります。
    異動が重なって

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    2024年08月25日
  • 医療崩壊 真犯人は誰だ

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    コロナ禍以前からから指摘されている医療の問題がコロナ禍の医療をさらに難しくした。予測された感染状況を軽視して対策を怠り、自らの怠惰を国民の善意に委ねた行政の体質は追求するべき大問題。国民も政治も反省必須。最も根っこはあれだけど。

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    2024年06月16日
  • 社会保障と財政の危機

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    コロナ禍における、社会保障の現在の状況を分析して、問題解消のための処方箋が著された一冊です。医療、介護の現状については、知りませんでしたが、まあこんなものだろうという印象が残りましたが、年金については、ある程度知っているつもりだったので、自分の無知が分かり、為になったとともに、これだけ現状が厳しいとは思わず、少しショックを受けました。全体的に問題の処方箋としては大胆な印象を受けました。

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    2021年03月05日
  • 社会保障と財政の危機

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    「コロナ問題」を経済学で分析、対策を提示。実に面白い。
    日本のコロナ対策も「科学的・専門的知見」に基づいて立案・実行されるべき。
    これまでの「気合いの政治」から脱却しなければ世界の中で戦えない。
    今回のオリンピック組織委員会のバタバタが良い例。
    脱・老人の跋扈

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    2021年02月15日
  • 経済学者 日本の最貧困地域に挑む―あいりん改革 3年8カ月の全記録

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    やればできる、けれども禿げ上がるほど大変である。
    という感想です。
    題名で感じるより遥かに読みやすい、テンポの良い文章です。

    行政の縦割りと、ごった煮状態の区民の中に入って動き回った経済学者の鈴木亘さんのお話です。
    綺麗事と正統法だけでは絶対に解決しない問題を、経済学者の物の見方とフットワーク、広い人材からなるチームワークで、焦げを削いでいくように進んでいく改革が凄かった。

    素晴らしいと思ったのは、自分達の話を正直に明かした上で、面倒な相手であってもしっかりと話を聞いて受け入れるという覚悟です。
    会議が騒動屋にひっかき回されても、様々な立場の方達と揉めることになっても、ゴールに向けて包摂し

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    2019年10月27日
  • 経済学者 日本の最貧困地域に挑む―あいりん改革 3年8カ月の全記録

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    あいりん地区改革の日々が細かく臨場的に描かれていました。
    テンポがよく、読みやすい一冊です。
    自治体(役所)を動かすにはどうしたらよいか、地域の人を巻き込み街づくりを進めるにはどうしたらよいか、等参考になる内容が多かったです。

    また、各章の最後にミニコラムがついており、経済学のミニ知識(ゲーム理論、外部不経済etc)がわかりやすく説明されているのも良かったです。

    450ページ以上と分厚い本ですが楽しく読み進められました。

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    2018年12月26日
  • 財政危機と社会保障

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    この本はよく調べられている。元々経済・財政の専門家であった著者が、社会保障についても詳細に調査分析し、わが国財政の最大の部分である社会保障制度について問題点を的確に示している。今まで感じていたことが、はっきりと明確になった。問題点を踏まえ、提言もなされており納得できるが、あまりに問題が大きすぎるため、確かに正論ではあるが実施に際しては既得権益を有する組織の猛反発や巧みな反対工作にあい、実現は極めて困難であろう。わが国の政治に期待することは所詮無理で、亡国の歩みを止めることはできないと半分あきらめの気持ちになった。

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    2018年11月26日
  • 経済学者、待機児童ゼロに挑む

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    認可保育所が社会主義的な発想で運営されており,それに係る個人や組織がそのぬるま湯から出ることに激しく抵抗する.これが待機児童問題の本質だと著者は論破している.さらに保育という事象を70年前から変わらない現象ととらえている官僚たちのかたくなな発想も問題だ.市場経済の原理に沿った形での変革を実施することで,財政的問題や対象の両親も満足できる手法があることを強調している.保育士国家試験を養成校にも義務付けるアイデアは成功間違いなしと思った.

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    2018年09月01日
  • 経済学者 日本の最貧困地域に挑む―あいりん改革 3年8カ月の全記録

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    「政策実行はかくあるべし。」
    そう思わせてくれる本です。橋下大阪市長時代に行われた西成特区構想の特別顧問である鈴木亘学習院大学教授が行った構想の策定・まちづくり会議の組織・運営など、構想をボトムアップで行う道筋をどのようにつけていったのかを理論的(経済学的な視点も含めながら)に整理した「政策過程本」である。実現しなければならない政策は数多くあり、その多くの政策は政治的コストの高さ、行政的コストの高さから行われていない中で、その象徴的ともいえる大阪市が抱える西成区あいりん地域(昔のドヤ街)の再生問題をいかに取り組んできたのか、その内容がしっかりと記録されている。

    少し話がずれますが、この本を読

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    2017年01月02日
  • 社会保障亡国論

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    至極もっともな事が書いてある良書。孫子の財産を食いつぶしている今の状態が異常なのはもっとも。

    まず本書をリタイアした世代に読んでほしい。いや、おそらくかなりの数の人たちは、薄々気づいているはず。それでも、未だに、選挙になると、老人医療にしろ、年金にしろ、甘い事をささやく政党に一票を投じる。

    グルになって若い世代をいじめ、この国を亡国に導こうとしているとしか思えない。若い世代はまず、しっかり選挙に行く。

    論点はずれるが、政治家も今は基本的になりたい人がなっているが、別わくで、30人位は、やって欲しい人に投票するというのはどうだろうか。
    方法論として、現実的には難しいが、そうでもしないと、世

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    2017年02月09日
  • 社会保障亡国論

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    社会保障制度を経済学の観点から分析し、財政健全化のために課題と解決策を分かり易く示した良書。現在の借金まみれの財政から考えるに、公費投入と給付抑制を実現する「身の丈に合った社会保障」は納得。世代間格差を是正する相続税率UP、中高所得者にも配分される公費投入の廃止、社会保障産業の高コスト脱却など、具体的な新しい知識を身につけられた。改革を実行するには、国民が正しい財政状況を理解し、改革しやすい環境を整えることが必要。自動的に改革が行われる仕組み作りのために、社会保障費への公費投入のシーリングなど、すぐにでも実行可能な施策も。

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    2015年01月14日
  • 社会保障亡国論

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    現状の社会保障制度のままでは日本は「亡国」するという真っ当な論。問題は最終章に書かれている、社会保障に関する財政の正確な情報・統計の不在、「共有資源」として使いたい放題の放置、の2点に尽きる。

    自分の世代(40代)はかろうじて耐えられるが、子どもの世代のことを考えると本当にまずい事態だと認識した。

    私は社会福祉士で、個々の社会福祉メニューには詳しいが、その裏付けとなる財政的な問題点についてはきわめて疎かった。

    細かな解決策は、まだまだ知恵を絞る必要がありそうだが。

    ・1991年から名目GDPは全く成長していないが、社会保障関係費だけは2倍以上になっている。
    ・2022年度には、高齢者比

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    2014年09月11日
  • 社会保障亡国論

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    これは!必!読!

    オジイちゃんオバアちゃんやみんなを守るための・・・
    社会保障によって・・・
    日本が・・・
    生き地獄に・・・
    なっちゃうよ!!
    という本・・・

    社会保障って・・・
    年金、医療、介護、雇用などの社会保険と・・・
    生活保護や保育などの社会福祉のこと・・・
    ヤバイ時の公的支援制度ですね・・・
    みんなのための社会保障制度なのに・・・
    なぜ?そのせいで日本が生き地獄になっちゃうのか?
    それは・・・
    圧倒的に!収支が赤字だから!
    日本は受益に見合う保険料を徴収して給付を賄う社会保険方式なのに・・・
    増える一方の給付(110.6兆円)に対して、収入(62.2兆円)はカレコレずーっと、ほぼ

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    2014年07月09日
  • だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方

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    少し専門的かもしれないけど、日本で生きる人には間違いなく必読の書。

    実はワタクシはファイナンシャルプラニング技能士2級なんつー
    微妙な国家資格を持っております。(AFPも持ってましたが失効しました)

    でもねー 社会保険は制度が本当に複雑でよー分からんのですよ。
    過去の経緯をまるごと引きずって、経過措置とか段階的移行とか考慮し過ぎて
    身動き取れなくなって、本当にもうバカじゃねえの?といった感じ。

    で、これまで自分の中で素朴な疑問が解決してませんでした。


    「自分が積み立てた以上の年金を受給してたら、絶対に破綻すると思うんですけど
    なんでそんな事になってるんですか?」


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    2013年08月28日
  • 財政危機と社会保障

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    GDPに対する国債費比率が突出して世界最悪の日本。ギリシャの二の舞を演じなければならない日が目前に迫っている。国債の元凶は社会保障費。医療、介護、保育産業には多額の公費が投入されており、料金の低さが国民のコスト意識を狂わせ旺盛な需要を生み出し、社会保障費は毎年1.3兆円もの自然増が見込まれている。医療費のダンピング、とりわけ児童医療費ゼロ制度は小児科に診療の大名行列を生み出し過重な労働条件が医師の小児科離れを進行させ、今、深刻な医師不足を生ぜしめている。また、認可保育所の保育料ダンピングは入所できない低所得者層と入所できる中所得者層の格差を拡大し、保育料ダンピングの根源である認可保育所の補助金

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    2012年07月02日
  • 財政危機と社会保障

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    現在我が国が抱える財政問題に社会保障の問題を関連させて論じている。現在の両者の問題を包括的に理解するにはもってこいの著作。

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    2011年10月09日