社会保障亡国論

社会保障亡国論

ビジネス・実用
880円 (税込)

4pt

消費税が増税されると本当に社会保障は充実するのか。現在わが国の社会保障給付費は、GDPの約4分の1にあたる110兆円を超える規模に達しており、年間3~4兆円というペースで急増している。消費税率の引き上げの効果は3~4年で消失する計算となる。年金・医療・介護・子育て支援など、「少子高齢化」日本を暮らす人々の不安は拡がる一方だ。社会保障財源の現状を具体的に改善する議論と給付の抑制・効率化策も提言する。(講談社現代新書)

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社会保障亡国論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    至極もっともな事が書いてある良書。孫子の財産を食いつぶしている今の状態が異常なのはもっとも。

    まず本書をリタイアした世代に読んでほしい。いや、おそらくかなりの数の人たちは、薄々気づいているはず。それでも、未だに、選挙になると、老人医療にしろ、年金にしろ、甘い事をささやく政党に一票を投じる。

    グルになって若い世代をいじめ、この国を亡国に導こうとしているとしか思えない。若い世代はまず、しっかり選挙に行く。

    論点はずれるが、政治家も今は基本的になりたい人がなっているが、別わくで、30人位は、やって欲しい人に投票するというのはどうだろうか。
    方法論として、現実的には難しいが、そうでもしないと、世の中変わらん気がする。
    。

    0
    2017年02月09日

    Posted by ブクログ

    社会保障制度を経済学の観点から分析し、財政健全化のために課題と解決策を分かり易く示した良書。現在の借金まみれの財政から考えるに、公費投入と給付抑制を実現する「身の丈に合った社会保障」は納得。世代間格差を是正する相続税率UP、中高所得者にも配分される公費投入の廃止、社会保障産業の高コスト脱却など、具体的な新しい知識を身につけられた。改革を実行するには、国民が正しい財政状況を理解し、改革しやすい環境を整えることが必要。自動的に改革が行われる仕組み作りのために、社会保障費への公費投入のシーリングなど、すぐにでも実行可能な施策も。

    0
    2015年01月14日

    Posted by ブクログ

    現状の社会保障制度のままでは日本は「亡国」するという真っ当な論。問題は最終章に書かれている、社会保障に関する財政の正確な情報・統計の不在、「共有資源」として使いたい放題の放置、の2点に尽きる。

    自分の世代(40代)はかろうじて耐えられるが、子どもの世代のことを考えると本当にまずい事態だと認識した。

    私は社会福祉士で、個々の社会福祉メニューには詳しいが、その裏付けとなる財政的な問題点についてはきわめて疎かった。

    細かな解決策は、まだまだ知恵を絞る必要がありそうだが。

    ・1991年から名目GDPは全く成長していないが、社会保障関係費だけは2倍以上になっている。
    ・2022年度には、高齢者比率は50.2%。二人の現役層で一人の高齢者を支える時代に。2040年度には、1.5人で一人を支える。これは少子化対策ではすでに手遅れなのだ。
    ・祖父母の世代はプラス5000万円、孫の世代はマイナス5000万円、両者に1億円の格差が。これが経済学者のコンセンサス。
    ・年金財政は100年安心どころか25年安心も危うい。厚生年金は2038年度、国民年金は2040年度に枯渇する。解決策は、保険料値上げが支給年齢の引き上げ。
    ・本来、個人の所得把握をしっかりと行いたいのであれば、アメリカの社会保障番号のように、所得と資産を同時に把握できるような仕組みを。アメリカではこれがないと銀行口座を作れない。
    ・まさに、持たざる若者から持てる高齢者への逆配分が社会保障への「公費の投入」であり、消費税の引き上げ。日本ほど多額の公費を社会保険に投じている国はない。
    ・二本では軽減税率を低所得者対策として正当化する見方がありますが、もしそうだとすれば、これは非常に効率の悪い「最悪の低所得者対策」。なぜならば、軽減税率が適用される食品や衣料品は中高所得者層でも購入するし、むしろ所得が高いほど多く購入する。事務コストも高くつく。
    ・日本の譲渡益税の実効税率が高く、家屋敷を売るときに多額の課税が、その時点で一気に行われる。日本では相続税の基礎控除が手厚く、不動産の路線評価額が低いこともあり、たとえ不便でも、子どもに相続させるまで不動産を保有する方が得になる。しかし、諸外国では、譲渡益課税の「死亡時一括精算方式」として、不動産を売った時点で課税せず、死亡したときにその僧俗資産に一括課税する方法をとっている国があり、不動産を流動化させやすくしている。
    ・主婦が保険料を納めずに基礎年金(介護、医療の保険も)を受け取っている問題は、働く女性との間に不公平を生じさせ、女性の社会進出にペナルティーをかけていることにほかならない。
    ・治療成績等の評価を価格体系に反映させようとする世界的な医療改革の潮流からも、日本は取り残されている。
    ・特養を運営する社会福祉法人の内部留保の総額は2010年度末において約2兆円。日立や東芝並み。
    ・生活保護で、高齢者、障害者、母子世帯についで、近年、その他の世帯が増加している。一番多い。そこへの施策(就労収入積立制度など)が必要。
    ・情報インフラ、正しい政府会計の整備が必要。
    ・国の公費が「共有資源」になっている。公費を使う側(厚労省)がその調達コストを考えないことが公費乱獲の原因になっている。
    ・民営化と地方分権の利点。競争原理が働いてコスト削減に努力がなされる。民間は給付と負担の一致が原則だから。自治体会計は安易に巨額の財政赤字を作れない。

    0
    2014年09月11日

    Posted by ブクログ

    これは!必!読!

    オジイちゃんオバアちゃんやみんなを守るための・・・
    社会保障によって・・・
    日本が・・・
    生き地獄に・・・
    なっちゃうよ!!
    という本・・・

    社会保障って・・・
    年金、医療、介護、雇用などの社会保険と・・・
    生活保護や保育などの社会福祉のこと・・・
    ヤバイ時の公的支援制度ですね・・・
    みんなのための社会保障制度なのに・・・
    なぜ?そのせいで日本が生き地獄になっちゃうのか?
    それは・・・
    圧倒的に!収支が赤字だから!
    日本は受益に見合う保険料を徴収して給付を賄う社会保険方式なのに・・・
    増える一方の給付(110.6兆円)に対して、収入(62.2兆円)はカレコレずーっと、ほぼ横ばいで全然足りてない・・・
    2013年度で、その差額なんと・・・
    48.4兆円!
    ヤバイよね・・・
    賃金増えない、保険料を納める正社員が減ってる、生産年齢人口も減ってるので、保険料収入は頭打ち・・・
    それに対して給付の方は高齢化で益々増えていく・・・
    その額、税金の負担分も合わせると3~4兆円・・・
    毎年ですよ?
    毎年3~4兆円増えていくなんて・・・
    ヤバイよね!?
    足りていない分を・・・
    国の負担分(税金)で29.7兆円・・・
    地方負担分(同じく税金)で11.2兆円・・・
    運用収入などで7.5兆円・・・
    これらで賄ってる(ちなみに比率でいうと保険料負担が56.2%で国と地方合わせた税負担が37%で運用収入などで6.8%)・・・
    で、足りてない分を補うために国の一般会計全体の31.4%(29.1兆円)が社会保障関係費となっているのだけど・・・
    これは一般会計全体の比率でダントツのトップ・・・
    そして一般会計は歳入が歳出に比べてこれまた圧倒的に足りてない(だいたい半分)ので、毎年国債を発行しまくっている・・・
    それで毎年ドンドン国の借金が膨れ上がっている・・・
    ということはつまり・・・
    社会保障の収支がヤバイことになっていることこそが、日本の財政を圧迫しまくり、国の借金を増やしまくっているということになります・・・
    社会保障の収支を改善しないことには財政の健全化(破綻の回避)なんてとてもできやしない、ということですね・・・

    そして生き地獄とはどういうことかと言うと・・・
    もし、何もせずにこのままの制度でダラダラ行くとどうなるか・・・
    著者によると・・・
    国民負担率(我々の給料のうち、何パーセントを税や保険料としてとられるかという数字)が大変な勢いで上昇していく、と・・・
    2013年度現在は40%で、これが・・・
    2025年度には49.1%・・・
    2050年度には71.6%・・・
    2075年度には81.2%に達するという・・・
    頑張って働いて稼いでも・・・
    保険料や税金で国に徴収されまくって・・・
    ほとんど手元に残らない!!
    頑張っても頑張っても・・・
    手元に残るのは・・・
    20%もない・・・
    しかも、これほど負担しても、今よりもおそらく低い水準の社会保障給付しか受けられない!!という・・・
    これぞまさに・・・
    生き地獄・・・
    すっげー頑張って働いて稼いでも手元にお金があまり残らない報われない世界・・・
    こんな闇に包まれた未来が待っているやも・・・
    マジで恐怖・・・

    次に、何でこんなことになっているかというと・・・
    諸悪の根源は、世界最速で少子高齢化が進んでいるのに、いまだに現役世代から高齢者への仕送りである賦課方式を続けているから・・・
    高齢化が進めば進むほど、現役世代の一人当たりの負担が増え続けていく・・・
    負担しきれない分は、赤字国債を発行して、将来にツケを回しているので、将来世代はさらに過酷になる・・・
    たった20年前には5人で1人を支えていたのに・・・
    あと8年もすれば2人で1人を支えることに・・・
    2080年頃には1.2人で1人だそうです・・・
    ハンパない負担・・・
    無理・・・
    ですよね?
    じゃあ、どうするべきか・・・
    例えば少子化対策をして、仮に奇跡が起きて今の出生率が倍になっても、赤ちゃんが成人して保険料を支払うようになるまでに20年少々かかる・・・
    時間もかかるし、現実的には出生率が倍になるのも難しい・・・
    もちろん少子化対策をしないよりはした方が良いのでするべきだけども、もう人口構成の変化を受け止めて、それに合わせた社会保障制度にしていくしかない・・・
    その柱としては、賦課方式ではなく、積立方式を導入し移行すること・・・
    負担の引き上げ、給付抑制・効率化を『今すぐ』に行って、社会保障財政を赤字から黒字に転換する必要がある・・・
    そして、しばらくの間はその黒字を貯めておいて、高齢化がもっと深刻になった時期にそれを取り崩して、その時の現役世代の負担水準を少しでも和らげることに使う・・・
    これです、これ・・・
    でもなぜ『今すぐ』なのか?
    できるだけ早い方が良いということなんですが・・・
    それは日本の社会保障制度は世代間の格差がデカ過ぎるから・・・
    社会保障の受益と負担の損得を各世代で比べると、遅く生まれれば生まれるほど圧倒的に損することになる・・・
    例えば1940年生まれと2010年生まれを比べると・・・
    1940年生まれのおじいちゃんおばあちゃんは4930万円のプラス(受け取り超過)で、2010年の孫は3650万円のマイナス(支払い超過)と・・・
    その差、8580万円・・・
    こんなにも!格差がある!!
    さらにこれから生まれてる来る子供たちほど余計に、ドンドン不利になる・・・
    ちなみに1965年生まれで社会保障プラスマイナス0・・・
    ボクの生まれた年に近い1980年生まれで1680万円のマイナスと推計されている・・・
    こんなのアリ?不公平すぎない?
    積立方式への移行が遅くなればなるほど、若い世代の負担が大きくなり、損してしまう・・・
    なので、なるべく早く、ということ・・・
    世代間格差をなるべく減らしながら、社会保障制度をなるべく維持していけるように・・・
    早期に積立方式に移行していくことが求められております・・・
    が・・・
    高齢者さまたちは・・・
    自分たちの旨みを捨てる、痛みを伴う改革を・・・
    はたして受け入れてくれるでしょうか?
    日本を・・・
    子供たちを・・・
    孫たちを救うために・・・
    自分の身を切ってくれるでしょうか?
    もちろんボクたちも・・・
    そうは言っても負担が増えることには違わないので・・・
    その覚悟を持てるでしょうか?
    現状維持で行く方が短期的には楽である中で・・・
    はたして?
    厳しいなぁ・・・

    しかし社会保障純債務が1500兆円って・・・
    しかも政府債務とは別に、って・・・
    ハンパなく厳しいなぁ・・・

    0
    2014年07月09日

    Posted by ブクログ

    現状の社会保障が財政的に持続不可能という著者の現状認識やある程度市場を活用して社会保障給付を縮減するという方向性での著者の提言には基本的に同意するが、社会保障財源としての消費税に対する低評価には賛同できなかった。新型相続税というアイデアは興味深いが、消費税の代替財源にはならないのではないかと思う。

    0
    2014年11月14日

    Posted by ブクログ

    社会保障とは、ピンチの時の公的支援
    高齢化社会の安定財源は、消費税ではなく相続税
    公費投入縮減、給付の抑制、効率化
    生活保護改革、魚を与えず釣り方を教えよ
    最低賃金の減額措置制度

    0
    2014年07月06日

    Posted by ブクログ

    良書。
    お先真っ暗とはこのこと。
    国に騙されないようにしなてはいけない。
    改革は絶対必要。待った無し。
    自己防衛が必要かな。

    0
    2014年04月27日

    Posted by ブクログ

    内容はガッツリで非常に勉強になる。
    10年以上前の内容なので、所々理解に対して修正が必要だが各事象に対して状況と対応策などが密に書かれているのはとても良い。
    政策学の知識として読んでみて十分推せる書籍である。

    0
    2026年02月01日

    Posted by ブクログ

    本書を読む人は、年金制度の不公平さが、自分の身に一番応えることとして印象に残るかもしれないが、問題はそれにとどまらない。
    このままいけば社会保障制度が崩壊する。

    社会保障制度の崩壊というのは、社会基盤の崩壊である。
    そのときどうなるかというと、高齢者だけ限ってみても、病気になっても病院にかかれない、施設に入ろうとしても施設がない、いわゆる漂流老人が大発生する。

    経済は行き詰まり、破綻することは目に見えているが、残念なことに、誰も手をつけられずに、最後まで突っ走っていかざるをえないだろう。

    人口構造が将来どうなるかということは、もう数十年前から分かっていたことだ。人口シミュレーションは、そう難しいものではないし、そんなことをやらなくても、高齢者が多くなり支える層が少なくなれば、社会制度を維持できなくなることは誰でも分かることだ。わかっていたのに、誰もどうにもできないでいる。
    であれば、これからも、どうしようもないだろう。

    それは原発問題と似ている。
    原発がヤバイというのは、二十年前三十年前からいろいろなところで語られ、書かれ、訴えられてきた。
    危機は叫ばれていたけれども、当面の利害関係のために、物事は動かない。

    結局事故は起こってしまった。
    起こってしまったあとでも、事態の最終的な責任は誰にあるのか問われないまま、また再開されようとしている。

    社会保障の問題も、このまま進むだろう。
    このまま進んで、どこかの段階で、社会保障問題の「フクシマ」が訪れるだろう。

    それはおそらく、15年後の2030年あたりではないか。
    いま65歳の団塊の世代が80歳になり、介護が必要な人や、死者が急激に増え始めるが、病院や施設がなく、かといって住める家もなく、孤立死や野垂れ死が多発するだろう。
    あるいはその前に、日本経済が社会保障費の負担に耐えかねて破綻しているだろう。

    いずれにしても、破綻は早いほうが痛手は少なくてすむ。回復も早い。

    残念ながら、そこまでいかないと、抜本的な見直しはできない。
    そんな事態が本当にくるのかと思う人がいるかもしれないが、間違いなくそうなる。
    著者の危機感に、私は完全に同意する。

    ただ、破綻を回避するための努力について、著者は厚生労働省のサボタージュを疑っているが、私の意見は異なる。
    厚生労働省がシャカリキになって進めている介護医療の一体改革法案や地域包括ケアシステムは、そのためのものであることは明らかだ。

    ただ、その程度でいいのか、それのみが正しい方向なのか。著者から見れば、たぶん不十分かつ遅すぎるとしか映らないだろうが、それは、厚生労働省の怠慢というよりも、破綻回避の手を打とうという勢力と、現状維持勢力のせめぎあいの結果と見るべきだと思う。役人の中で改革を志す者がいたとしても、現実の政策としては、妥協の産物としてしか出てきようがないからだ。

    著者によると、社会保障問題を経済学者が扱うことに対して、抵抗感が強い介護や福祉の関係者がいるらしい。
    だが、この分野の問題はもはやそういった狭い世界の問題ではなく、国家財政を直接左右する話である。
    それがギリギリの状況にあるということなのだ。

    0
    2020年05月12日

    Posted by ブクログ

    【あくまで亡国論】

    日本の社会保障関連費用は一般会計の3割近くを占め、生産性の低い社会保障という仕事はGDP内の比率が高まり、そのことによってさらなる経済成長にブレーキが掛かってますます…という暗いシナリオ。それでも社会保障という聖域は、金を集める側(財務省)と使う側(厚労省)の絶妙な組み合わせと、年寄優先という政治構造によって成り立っている。現政権の社会保障への無関心、というのも確かに相当なものだ。消費税は、そのために上げたはずであるのに。この辺までは、うなずける。

    世代間格差ということに随分と触れている。ただ、世代間格差というのは、僕はあって当然に思う。だって、違う世代なのだから。1年違っただけで随分変わってしまう、という不公平さであれば問題だが、何十年も前の年寄と今の年寄と、まして将来の年寄など比べても仕方ないのではないか。

    いろいろなことに公費を投入するとネジ曲がって高コストになるので自由化していけ、という提言はわからないでもない。ただ、それは新自由主義的金勘定ではなくて、やはり弱者がどう困るか、という視点から見ていかなければならないのではないだろうか。もちろんそれじゃあ甘いよね、甘い。わかってるけどね。そういう甘さと、本書にもあるような細々したことを精査できる能力を持った政治家に投票したい。

    0
    2022年06月01日

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