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著者の鈴木亘教授は、年金や生活保護など社会保障問題を専門とする経済学者。橋下大阪市長(当時)に年金問題のレクチャーをしたことをきっかけに、2012年3月「西成特区構想担当」大阪市特別顧問に就任した。誰も手を付けられなかった、日本最大のドヤ街「あいりん地区」の地域再生を構想・立案する仕事だ。
以来4年間、多いときには週2~3回大阪に足を運び、「特区構想有識者座談会」座長や、住民参加型の大集会「あいりん地域のまちづくり検討会議」の司会をつとめてきた。
2015年1月にはようやく、一連の改革の「象徴」ともいえる、老朽化した「あいりん総合センター」(1970年竣工)の建て替えに道筋がついた。この一連の経緯を「当事者中の当事者」である鈴木亘教授が詳細に描く。あいりん地区には「人口減少、高齢化、貧困」という日本の大問題が凝縮されており、本書を通じて読者は、これらの問題について深く考え、地域が主体となってこれらの問題に取り組むヒントを得ることができる。
Posted by ブクログ 2019年10月27日
やればできる、けれども禿げ上がるほど大変である。
という感想です。
題名で感じるより遥かに読みやすい、テンポの良い文章です。
行政の縦割りと、ごった煮状態の区民の中に入って動き回った経済学者の鈴木亘さんのお話です。
綺麗事と正統法だけでは絶対に解決しない問題を、経済学者の物の見方とフットワーク、広...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月02日
「政策実行はかくあるべし。」
そう思わせてくれる本です。橋下大阪市長時代に行われた西成特区構想の特別顧問である鈴木亘学習院大学教授が行った構想の策定・まちづくり会議の組織・運営など、構想をボトムアップで行う道筋をどのようにつけていったのかを理論的(経済学的な視点も含めながら)に整理した「政策過程本」...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月28日
「改革の中身より、どう実行するかがはるかに重要である」、冒頭に挙げられたこのテーマが見事に実践されていく様を、本書を読むと体験する事が出来る。
多少自画自賛が鼻につくこともあるが、地域の人、お役人、いわゆる活動家そして政治家やマスコミの間を縦横無尽に駆け回り、事案を動かしていく様は圧巻である。こう...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年07月07日
大阪市特別顧問として「西成特区構想」に携わった経済学者の鈴木亘氏の実践の記録。
臨場感のある記述で、政策の遂行ということについて、とても参考になる内容となっている。「改革の中身よりも、どう実行するかがはるかに重要である」ということをよく感じることができた。また、今後の社会にとっての「アゴラ」の重要性...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月09日
それにしても鈴木先生は、社会保障関連の専門家だと思ったら、こんなことまでやっていたとは驚きです。彼の年金問題の解決法等も非常に現実的でいい案だと思っていましたが、自分の理論を自分で証明してしまおうというバイタリティーとそれを本当に具現化してしまう実行力は、そのまま政治家になってもいいのではと思うほど...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月26日
あいりん地区改革の日々が細かく臨場的に描かれていました。
テンポがよく、読みやすい一冊です。
自治体(役所)を動かすにはどうしたらよいか、地域の人を巻き込み街づくりを進めるにはどうしたらよいか、等参考になる内容が多かったです。
また、各章の最後にミニコラムがついており、経済学のミニ知識(ゲーム理...続きを読む
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