中村佳子のレビュー一覧

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    所々で唐突に西洋型社会に対する毒舌が出てきて、何度か吹き出してしまった。ペシミスティックでいてユーモアがある。この作家は初めてだったが、読みやすく感性も合う気がする。

    厭世的でありながら性に関しては屈折もなく、初めから素直というのはある意味新鮮だった。おかげで、作中で主人公が展開する性の捉え方を結構面白いと感じながら読んでしまった(笑)。

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    2018年02月03日
  • 2084 世界の終わり

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    今年はミシェル・ウェルベックの『服従』が文庫化され、その不穏な衝撃が自分自身にもたらしたものは大きかった。
    なので、オビにあるウェルベックとジョージ・オーウェルの名前に、これは手に取らずにはいられない作品だな、と直感。

    『1984年』をある意味で受け継いだ作品で、偉大な神ヨラーとその代理人アビを盲目的に信仰する宗教国家アビスタンが舞台となる。

    誰もがその教義に従って、自らの徳を上げ(つまりは地位と名誉を)、他者が裏切らないかを監視し、自らの力で生きることを取り上げられた社会。
    主人公アティは、サナトリウムの中でアビスタンを外側から見つめる思考を手に入れ、信仰はある種の狂気を孕んでいることに

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    2017年11月14日
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    ウェルベック 4作目の小説(邦訳は『素粒子』に続いて 2作目)。資本主義と自由主義が行き着く先をポルノ紛いの筆致で描くとともに、イスラムに対する嫌悪感を隠そうともしない表現でスキャンダラスな話題を撒き、ウェルベックの名を世界に知らしめた一冊といってもいいだろう。どちらかというとムスリムからの脅迫とか、怒り狂うフェミストからの批判とかの話題が先行してしまっている印象で、今まで読んだ 3作の中では一番面白くなかった。ただし、享楽的なリゾートが一瞬で暗転する、その瞬間は見事だ。

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    2016年12月04日
  • ベラミ

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    某読書ブログで面白いと絶賛されていたため手に取った。
    確かに面白い。
    老人の話は心に残る内容だった。
    ただ、女性の私はベラミのとる行動が反感を覚えることばかりだったため、面白いが内容に難あり…という感想である。

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    2014年12月11日
  • ベラミ

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    田舎出のデュロアは元アフリカの騎兵隊下士官だったが、一旗挙げようと軍隊を辞めフランスに。しかし鉄道会社勤めでお金がなく、日々を窮していた。ある日、アフリカでの騎兵隊仲間だった新聞記者フォレストに会い、チャンスをつかむ。人一倍ハンサムなディロアは、フォレスト家に集まる上流社会の女性達に愛されて、その助けを受けながらチャンスを広げてゆく。愛と資産と名誉を求め、次々と成功の階段を上ってゆく。そのたびに女性の愛を裏切り、別の愛に求め、移ってゆく。//愛人たちとそれらの夫とデュロアの関係がとても面白い。新聞業界やフランスの上流社会のモラルと倫理のなさがリアルに描かれていて興味深い。でも、物語としては面白

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    2013年06月17日