アンドリュー・マカフィーのレビュー一覧
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備忘
・政治とは可能なことを実行する技術である
・ソーシャルキャピタルの喪失が絶望死を加速させる
・物事が変わるとき、私は考え方を変える、あなたは?
・まずはお腹いっぱいになること、道徳はその次
・テクノロジーは、人間界と物質界の物理的な接点である
・テクノロジーは、実体的目的達成のために知識を組織化
・非競合性、部分的な排除性を持ったテクノロジーを生み出すことが進歩
・テクノロジー、資本主義、市民の自覚、反応する政府が希望の4騎士
・置換、スリム化、最適化、消滅
・経済成長は環境の敵ではない
・経済成長と脱物質化は、希望の4騎士を駆動させることで両立可能
・ローマーの提示、豊富な人的資本(非競合性)と非排除性のテクノロジー
・議論は勝ち負けのスポーツではない、分断を生むだけ。大事なのは、分断ではなく社会的関係資本、絆である
アンドリューマカフィー、モアフロムレス。より少ないインプットで、より多くの物を。マルサス主義から脱し、世界は経済成長と脱物質化の両立ができている。徐々にではあるが。そこには、どのような要因があるか?リサイクルや消費減、大地に帰れと言った、戦略ではない。事実、消費量(額)は増えている。
希望の4騎士、テクノロジー、資本主義、市民の自覚、反応する政府。この四つが駆動する時、世界はより良い方向になる。テクノロジーと資本主義だけでは、富の集中化、都市化が加速。社会的資本の減少により、権威主義のだいとう、絶望死の増加を招く。これは、構造的な問題である。セカンドマシンエイジの中で、勝者総取りによるトップランナーとゾンビに2局化。ゾンビに属する人は、賃金も増えず、不公平と感じる人々は増加している。これが、社会的資本(絆)減少、分断の深まりに拍車をかける。
問題をまず、認知することが大事。(難しいが) 政府は合理的な判断をしない、市民の自覚に反応する形で、政府が動く、いわゆる世論である。市民の自覚をいかに形成するか。そして、政府にどう反応させるか。順番が不可逆である以上、我々市民が、現状認識能力を高める必要がある。マルサス主義的な破滅の道を歩まぬよう、皆が現状を正しく認識し、政府が反応し、資本主義というOSのもとでテクノロジーが発展して、地球がより良くなる、そんな未来を実現するために、動く人々が一人でも増えることを願う。
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社会の発展度合いを計測する『社会開発指数』により人類史を捉えると、まさに現代は重大な転換点にある。その原動力となるのが
・デジタル化
・コンピュータの『指数関数的』高性能化
・『組み合わせイノベーション』
である
コンピュータの高性能化は、チップの処理速度がおよそ18ヶ月で2倍になる『ムーアの法則』が知られる。これは科学者の努力によるものであり、ここまで加速度的な進歩が起こる産業は他にはない
人工知能の発達は目覚ましい。これまでは、機械により雇用がなくなることは『労働塊の誤謬』とされていたが、今後は分からない。人間も馬のように、産業界から排斥される可能性もある。
人間特有の能力として、『複雑なコミュニケーション』『パターン認識』『非定型の肉体労働』が挙げられる。特に、人間にとっては簡単な運動でも機械には困難な『モラベックのパラドクス』が興味深い。
デジタル産業の強みは、情報伝達、複製のコストがほぼゼロの『限界評価ゼロ』経済であることだ。今や世界中のデータベースにアクセスでき、最高のアルゴリズムを無限にコピーして、しかも無料で利用できてしまう。
デジタル経済は人々の生活を劇的に豊かにしておきながら、その費用は極端に低い(あるいは無料で提供されるため)GDPに反映されない。音楽産業がCDからストリーミングに転換した時、まるで産業が丸ごと消えてしまったかのような現象が、統計上では起こる。
デジタルサービスの場合、物理的な障害がほとんどないため、すぐにグローバル化する。そして、一番が市場を独占し、その流れが『ネットワーク外部性』により加速する『ウィナー・テイク・オール』の世界である。
その結果として、桁違いの所得格差が生じる。今後、大金持ちとなる可能性のある人間は
・エンジニアなどの高スキル労働者
・システムを所有する超資本家
・芸術、スポーツなどの分野のスーパースター
である。
機械によって代替されにくい人間の特徴として、『発想』が挙げられる。機械は答えを出せる一方で、問いを立てることが出来ない。今後の教育には、ラリーペイジやジェフべゾフなど、名だたる天才が受けたとさらる、個人の自発的な好奇心を伸ばす『モンテッソーリ教育』が効果的かもしれない。
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「ムーアの法則」=Digital発展の鍵
1年半ごとに半導体の性能が倍増する
指数関数的進化 ①処理②記憶③通信(81)(87)
例外は「バッテリー」 電子品ではなく化学
増加率は一定だが、増加分は激増 特に期間の後半
人は指数関数=非線形をイメージ出来ない
「社会革命」へ ←産業革命から (152)
①Digital化 copy自在 限界コストただ
②Network化 時間・空間を超える
Global化 世界最適へ
「補完イノベーション」が不可欠=社会変革難しい(168)
①社内体制 業務改革 組織・人事・運営の改革
vs既得権・守旧派
②社会体制 規範 制度 体制の改革
→秩序を破壊し、社会的混乱も
③日本は成功体験・社会意識から既存秩序維持が優勢
Digital時代の三つの勝ち組(220)
①高いスキル労働者
②資本家
③スーパースター
→負け組は一般労働者
分配は賃金所得から資本所得へシフト
所得分布の変化(263)
「正規分布」 厚い中間層
「べき分布」 格差の拡大 ウイナーテイクスオール
☆翻訳が素晴らしい! 村井章子氏 -
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総じて読みやすく、かつ、有用な本だと感じた。
経済学の観点からプラットフォームを説明していることが、エンジニアとしてプラットフォームの技術面に興味を持っていた私にとって新鮮だった。改めてタイトルを見返すと、たしかにプラットフォームの「経済学」であった。引用が豊富であり、その中には経済学の参考文献も含まれている。
事業提案をするときに、市場は将来こうなり[そう]だから、こういうことをやれば、こういう理由で儲かり[そう]という説明が必要だが、この[そう]の部分の検討材料や説明時の根拠として、経済学の観点が有効かもしれないと思った。
時間の都合でざっとページをめくっただけになった、第3部「クラウドとコア」も勉強になりそうなので、いつか読みたい。
第1部 第5章 まだ人間が必要とされるのは
技術の進歩に伴い、定量的なスキルよりも、高度な社会的スキルがますます重要になる。それら二つのスキルの組み合わせが求められる。
衝動や感情が絡む仕事は、これからも人間がやる方が良い。共感や思いやり、リーダーシップ、チームワーク、コーチングを伴う仕事がこれに該当する。
第2部 第7章 プラットフォームを巡るスマートな戦略
プラットフォームをオープン化し、幅広く多様な供給を募ることが、成功するプラットフォームの特徴の一つ。iPhone のオープン化されたプラットフォームは、多様なアプリケーションを生み出し、千差万別の消費者の好みを満たした。アプリケーションが補完材となり、価格を下げずに本体の需要を増やすことができた。【一般的に産業系では、要求も顧客もこれほどの規模やバリエーションはない。この場合、オープン化に顧客はメリットを感じないし、供給者も集まらない?】
第8章 なぜプラットフォームは栄えるのか
O2Oプラットフォームは、「アフターデジタル」で出てきたOMOとは違う概念のようだ。Upwork はO2Oプラットフォームの一例。試してみたいと思った。
第9章 そのビジネスにチャンスはあるか?
二面市場の特徴として、一方の側で料金を引き下げると、両方の側で需要が増え、双方にメリットがもたらされる。つまり、売り手側のメリットは、高収益化ではない。クレジットカードがこの一例。カードの会費を無料にするどころか、キャッシュバックやマイルでマイナスの値段にされることがある。
差別化要素の有無が、プラットフォームに駆逐されるかどうかのキーである。都市部の移動には差別化要素が乏しいから、既存事業者はUberから大きな影響を受けた。一方、宿泊は差別化要素が極めて大きいため、ホテル業はあまり影響を受けていない。 -
Posted by ブクログ
プラットフォームの日本語訳って”舞台”とか基盤”って意味がり、ビジネスでいうとアメリカのGAFAやUber、Airbnb等、需要者と供給者を結びつけるプラットフォームを構築して莫大な利益を上げています。そんなプラットフォームについて人工知能やロボット、ビットコイン等の科学技術を絡め解説されています。全部で13章の構成となっているのですが、それぞれの章末に”この章のまとめ”と”あなたの会社では?”の項目が有り、一方的な知識のインプットに終わらない様、著者の優しさが感じられます。500頁程と読み応えのある本ですが、その内容の面白さに一気に読めちゃいました!
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現在、話題になっている自動車の自動運転は経済学者が2004年の著書「新しい分業」でコンピューターには無理が仕事を判断したそうである。この例が示すように、コンピューターが予想を超えたペースで人間の能力を超えてきてる状況を筆者は「第ニ機械時代」と呼んでいる。筆者によると現在はその「第二機械時代」のほんの序章に過ぎないとして、その根拠として、指数関数的な高性能化、デジタル化、組合せ型イノベーションの3つの特徴に裏付けられているとしている。その影響は経済的、政治的に計り知れないものであり、企業経営者、政治家を含むリーダーが状況を的確に認識し、政策を実施すべきであり、そのための提言も行っている。より多くの人々が読むべき書であると思う。
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ネタバレ蒸気機関が馬の仕事を奪ったように、コンピュータが人間の仕事を奪うのか?
最近特に興味を持っているテーマなので読んでみました。
同じく興味を持っている人にはおすすめの本です。
本書では、肉体労働が機械に置き換わった産業革命を「ファーストマシンエイジ」、知的労働がコンピュータに置き換わる近い将来を「セカンドマシンエイジ」として、セカンドマシンエイジではどんな世界(経済など)になっているかについて言及しています。
・生活の豊かさは現在のGDPや生産性統計では計れなくなる
・定型的な仕事は肉体労働、知的労働によらず激減
・否定型的な知的労働(アナリストなど)、肉体労働(美容院など)は増加
・勝者総取り市場の増加
・標準分布(一億総中流)からべき分布へ
<個人への提言>
・人間の比較優位性を探せ(発想、認知、コミュニケーション能力)
・教育の見直し。読み書き数学から発想力、パターン認識能力、高度な -
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ネタバレ「テクノロジー失業」
テクノロジーの進化の早さは指数関数的に伸びており、人間が調整可能な範囲を超えているため、人間の雇用を奪っていく。
自動運転、翻訳。
複雑なパターン認識での進化のスピードも加速している。
人間が機械と共存するには、
組織革新と人的資源への投資。
組み合わせによる新規市場・ビジネスモデルの創出、人的資源を育てる教育の革新が求められる。
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分散するのは時間や場所など特定の状況に関する知識である。十分に活用されていない機械を見つけて利用すること、もっとうまく活用できる人材やスキルを発掘して生かすこと、供給が途絶えたときに使える余剰在庫の存在を知っておくことなどは、優れた新技術に関する知識と同じくらい、社会にとって役立つものである。
「組み合わせ爆発」は指数関数的な上回る数少ない数学関数の一つである。このことから、組み合わせによるイノベーションは、創意工夫によって人間が競争にとどまる最高の方法だと言えよう。
生産性の向上に教育は飛び抜けて重要な貢献を果たすにもかかわらず、教育そのものの生産性を計測する系統的な試みはほとんど行われていない。
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[並走から、追い抜きへ]企業が莫大な利益を得る中で、雇用者数の改善が一向に見られない状況に目をつけた著者は、経済と技術の相関に目をつける。そして、雇用者数の改善が見られない理由を、技術のあまりにも急速すぎる発展にあるとし、多くの労働が機械にとって代えられるという事態が既に起こりつつあることに気づく......。ディストピアのような話が現実に生じていることを鋭く指摘した警句の書です。著者は、米国のマサチューセッツ工科大学に務めるエリック・ブリニョルフソンとアンドリュー・マカフィー。訳者は、経済関係の著書の翻訳に定評のある村井章子。原題は、「Race against the Machine」。
機械が人間の労働にとって代わる事態が起きているという指摘に、「ホントかよ?」と疑問符つきで読み始めたのですが、読み進めていくうちに「ホントかよ!」と驚かされずにはいられませんでした。実証的なデータを示していますので、極端ながらも説得力のある帰結に読者は真剣にならざるを得なくなるはず。大著ではありませんが、その分研ぎすまされているようで、惹き付けられるものがありました。
その一方で、著者の二人があくまでテクノロジーは良いものであるという立場を崩していない点が印象的。大胆に途方もない現実を突きつけておきながら、その現実を凛々しく越えていこうとする研究者の態度に、知的な強さを感じることもできた作品でした。
〜言い換えれば、多くの労働者がテクノロジーとの競争に負けているのである。〜
将来のことはよくわかりませんが☆5つ -
Posted by ブクログ
産業革命が進展していた頃、機械に職を奪われるという危機感を頂いた労働者が織物機を破壊した事件(ラッダイト運動)については歴史の授業で習ったが、いまやICTが職を代替する時代になっているということを各種分析を根拠に解説している。「平均的な人間の大多数が従事している仕事については機械がこなせるようになるだろう。そしてその人達は新たな職を見つけることはできまい」「この時代は大不況でも大停滞でもない。大再構築である」
一方、機械ができない仕事は、クリエイティブな仕事とプロフェッショナルな仕事。起業家が作り出す新たな付加価値によって新たな雇用が生まれるということであり、そのための教育や制度作りを一層加速するべきという主張。これが米国の学者の書籍であることに驚く。米国に於けるこういう仕組みは最先端と思っていたがその米国でさえ危機感を頂いている。いわんや日本においておや・・・。 -
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資本主義に対して各識者が色々な主張をしているが、中には反対するような論説もありそれぞれが論理だっているので難しい問題なのだと再認識。脱物質化で環境問題にも対応できると言っているアンドリューマカフィー氏の章だけハテナがたくさんあった。人類が利用している資源量は近年になって減ってきているという主張だが、そもそもが採りすぎですでに環境破壊が相当進んでいるのに、どれほど利用資源量が減ってるからOKと言えるのだろうか?さすがに今までと同じ経済活動で良いとは言えないと思ったが、本を読んでみたい。
原発問題は「化石燃料に比べればマシ」という一方、「長期的なリスクあるからダメ」というところで、やはり政治的な決断でしかない。 -
Posted by ブクログ
本書は「機械との競争」「セカンド・マシン・エイジ」などの著者として有名なMITのアンドリュー・マカフィー氏による最新の本です。一貫して読みやすく、データも豊富に提示されているのであっと言う間に読めました。本書の主張したいことは明白です。資本主義とテクノロジー進化は、(少なくともアメリカにおいては)脱物質化を進めている。ここでの脱物質化とは、資源消費量を少なくしながら経済成長をしているという意味です。しかし資本主義とテクノロジー進化だけでは、公害などの外部不経済に対処できない。そこで必要になるのが「反応する政府」「市民の自覚」。これによって公害がいろいろな意味で高くつきますので、企業は外部不経済の削減にも取り組むということです。マカフィーは、「資本主義」「テクノロジーの進歩」「反応する政府」「市民の自覚」を希望の4騎士と名付けています(これは明らかにスコット・ギャロウェイの『The Four GAFA:四騎士が創り変えた世界』を意識していると思います)。
本書ではアメリカについてかなり詳細なデータ分析をしていることから、少なくともアメリカでは著者が主張するような「モア・フロム・レス(少ないインプットでより多くのアウトプットを生み出している)」が達成できていることは間違いないと思うのですが、果たしてこれは地球全体としても言えるのでしょうか。本書の最後までこの疑問は消えませんでした。つまりどういうことかというと、グローバリゼーションの進展で、資源をたくさん使う製造過程がアメリカなどの先進国から、中国やメキシコ、東南アジアなどに移転されていることがこの背景にあるのでは、という疑問です。アメリカやイギリスは経済のサービス化が進みました。つまり経済に占める情報通信や金融、サービス業の比率が高まりましたが、裏を返せば、資源を消費し公害も生み出しやすい製造過程を新興国に押し付けている、という見方もできるわけです。いいかえれば、欧米先進国の脱物質化は、新興国のより一層の物質化(資源消費)のコインの裏側でしかないのでは、と感じるわけです。
ただ、たしかにデジタル技術は色々な意味で資源消費を抑制する方向にある気もします。無駄をなくす、最適化する、また本書にもありますように、以前は複数の家電製品を購入しないとできなかったことが、いまはスマートフォン1台でできてしまいます。またこれまではハードウェアが担っていた機能が、ソフトウェアで担えるようになっている面も多々あります。ですので、本書はデジタル革命が「モア・フロム・レス」に寄与すること、それはアメリカだけでなく世界の工場としての中国や他の新興国でも、その傾向が見え始めている、といった感じで分析をしてもらえると、きわめて説得力があったのに、と感じました。