上原善広のレビュー一覧

  • 一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート
    自分で考えるという観点から見たスポーツの良い実践例となるのではないか。現在のスポーツでは指導者はよく指導法や理論は勉強する者も多いが、競技者(現代では学生が主となると思われるが)は学ばないし、競技知識を体系的に自分で学ぶことはあまり推奨しない。おそらく指導者が競技者に、そのスポーツの勉強を推奨しない...続きを読む
  • 今日もあの子が机にいない 同和教育と解放教育
    解放教育の全盛期から衰退までを検証したルポルタージュ。筆者の回顧も交えた河内の実践→八鹿高校事件・世羅高校事件→同和教育・解放教育の現状と再び筆者の回顧という構成。

    その発展があくまでも「国家権力」を後ろ盾にしていたが故に可能となったものであり、またこれに付随する様々な歪みや悲劇があった事実を析出...続きを読む
  • 私家版 差別語辞典
    「同和」が「同胞融和」または「同胞一和」を略したものだってことすら知らなかった私としては、知らなかったことがたくさん載っている本でした。江戸時代の乞食が諜報活動をしていたとか。
  • 発掘狂騒史―「岩宿」から「神の手」まで―(新潮文庫)
    『発掘狂騒史』(上原善広著、新潮文庫)は2017年の文庫だが、2014年の『石の虚塔』の文庫化。
    2000年の旧石器捏造事件についても書かれてある。
    また群馬県の岩宿遺跡を発掘した在野の研究家、相澤忠洋のドラマチックな生涯についてよく書かれていた。旅芸人の父は旅に出て、母がある日家を出てから、兄弟は...続きを読む
  • 発掘狂騒史―「岩宿」から「神の手」まで―(新潮文庫)
    傑作。日本は無宗教じゃなくて、宗教じみたプチカルト小集団によって形成されている「宗教」国家なんじゃなかろうか…。
  • 日本の路地を旅する
    路地(被差別部落)出身の作者が全国の路地を旅するノンフィクション。

    小中と同和教育が盛んな学校に私は通っていて、ずっと何故盛んなのか不思議に思っていた。

    積年の謎が少しだけ解けた。
  • 日本の路地を旅する
    東京生まれ東京育ちの自分は、ほぼ同和問題とは無縁の生活を送ってきたが、何故か、惹かれる。不謹慎なのは承知してるが、怖いもの見たさや、知らない世界を教えてくれるような気がする。

    人間の本質なのか、人より優位に立ちたいという思いが、差別を産み、より弱いものいじめに走る。なんともやりきれない。

    作者は...続きを読む
  • 異形の日本人
    上原のルポを集めた作品集
    タイトルはちょっと無理やりなので
    信じてはいけない
    ターザン姉妹と春團治が特に良かった
    4.5点
    四捨五入で★5
  • 日本の路地を旅する
    日本全国の被差別部落を歩く旅行記。
    あくまでも現在を知るための本なので詳しい歴史に関しては塩見鮮一郎なんかの本と合わせて読むのがいいかも。
  • 被差別の食卓
    あぶらかす・フェジョアーダ・ガンボ、そしてフライドチキン。今では一般的な市民権を得たものも多い各地の「ソウルフード」は、かつて差別と貧困に苦しめられた人々が知恵と工夫で編み出した食べ物だった。
    関西の被差別部落地域、アメリカ南部、ブラジル、ネパール……と世界各国を旅しながら食べ歩いたソウルフードには...続きを読む
  • 日本の路地を旅する
    路地=被差別部落、そして同和。エタ、非人など、タブー視されてきた問題に力む事なく、しかし力強く迫った渾身のルポ、か?
  • 日本の路地を旅する
    本書はかつて中上健次が「路地」と呼んだ被差別部落。自身もその出身者である著者が日本全国に存在する路地を旅する異色のノンフィクションです。ある意味で貴重な記録であると思います。彼らの息遣いが聞こえます。

    「被差別部落」行政用語で言うところの「同和地区」。作家の中上健二氏はそこを「路地」と称していた...続きを読む
  • 聖路加病院訪問看護科―11人のナースたち―
    聖路加というブランドで訪問看護、在宅医療をどのように行うのか訪問看護科たちあげのドキュメンタリ。
    最初は病院に付属した形での訪問看護であったが、(それは聖路加に入院していた人が自宅に帰ることを希望したら訪問看護ができる)訪問看護ステーションとして地域医療に密接した在宅看護をめざす。

    訪問看護師の奮...続きを読む
  • 私家版 差別語辞典
    この題名惹かれてしまった人には
    ものすごく お薦めの 一冊

    頭だけでなく
    きちんと ご自分の足と手と目と耳を使われて
    見事に 一つ一つの「差別語」に向き合われた
    労作

    この次の作品が楽しみです
  • 被差別の食卓
    元「部落」出身者の著者が、同じく身分制度や奴隷制度の陰で支配階層に冷遇されてきた人々の食卓を巡る。
    こんなものを食べているのか!といったものが多数出てきて、単純な紀行ものとしてもかなり面白い。
    しかし、本書を単純な紀行ものと分けている点は、筆者の思いだ。
    自分と同じルーツを持つ人間が何を食べてきたの...続きを読む
  • 被差別の食卓
    日本だけでなく、アメリカ、ブラジル、ネパール、ブルガリア、トルコなどの被差別民の人々が食べてきた、彼等しかしらない料理。

    ハリネズミの処理の仕方は、びっくりしたな~。


    「差別をなくそう」の一言で、差別がなくなればいいのに。

    人ってなんだかむずかしいね。
  • 被差別の食卓
    すごく良かった。
    被差別部落の出身である著者が、「被差別の民の知恵と結晶」である「むらの食べ物」を通じて、主に海外の被差別民を尋ね歩いた記録。

    著者の、人に接する姿勢がとてもまっとうでほっとする。
    「被差別者に対する配慮」という特別なものではなく、ただ当たり前に礼を尽くす。
    食べ物を残さないように...続きを読む
  • 一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート
    文句なしに面白い。

    ここまで自分の体、人間の体を研究したアスリートは珍しいのではないだろうか。

    トレーニングの解説書としてもよくできていて、「世の中の常識を徹底的に疑え」と試行錯誤を続けたノウハウや方法論は、現役アスリートにとっても有用だ。

    「ウェイトは筋肉を付けると同時に、神経回路の開発トレ...続きを読む
  • 被差別の食卓
    個人的に上原善広いブームが訪れたかもしれません。ジャーナリストとしては無責任な行動や、クズな言動に辟易しながらも、他の人の文章では見る事の出来ない生々しさが惹きつける要素ではないかと思います。
    被差別部落出身であることを隠さず、それを強みとして入り込みにくい部分までぐいぐい入り込んでいく力技で、今回...続きを読む
  • 一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート
    自分自身がアウトロー気味のジャーナリストである上原善広さんが、伝説のやり投げ選手の溝口和洋さんを一人称で描いたルポタージュです。
    18年にも渡って取材を行った集大成として、納得の名作に仕上がっています。
    そもそもやり投げにも陸上にも全く興味のない私が読んでも、ぐいぐい本に引っ張りこまれて、溝口選手を...続きを読む