上原善広のレビュー一覧

  • 日本の路地を旅する

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    知らない世界でどんなことなのかを知りたかった。都会に住んでいると分からない世界だけど、小さな世界ではとても大きな根強い問題なのだと思う。

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    2018年02月24日
  • カナダ 歴史街道をゆく

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    カナダの歴史を自転車、鉄道を使って辿る旅。2年に渡って走破する。
    「トランス・カナダ・トレイル」(TCT)は、古い街道や廃線跡を自転車で走れるようにした道である。東海岸の島ニューファウンドランドのTCTを起点に、鉄道による西海岸までの2年間の旅を記録したもので、カナダの歴史、人々との触れ合い、食べ物等「今」のカナダを紹介している。
    アメリカの歴史は、メディアを通じて知ったり本で読んだりして、知る機会が多いけれど、カナダについてはほとんど知る機会が無い。この本では、旅の記録と併せてカナダの歴史を紹介しており、なかなか面白かった。

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    2017年12月24日
  • 日本の路地を旅する

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    「路地」とは作家中上健次氏のいう「被差別部落」である。東日本に居ると実感が持ちにくいが、部落問題は東洋のカーストと称され差別が遺恨とその後の特権を生んだ、戦後社会に蔦のように絡み付く問題であった。昨今、世代交代が進み良くも悪くも風化しつつある路地を筆者は巡る。筆者自身が「路地」である更池出身であり、旅情気分で淡々と路地を訪問しているようで神経を抉り取られるような思いで自らのルーツに向き合っていることが読み取れる。

    『血縁』の章は綺麗事一切なしの剝き出しの現実がそこにあり哀しさと美しさが残る。敗残者として南西へ逃避していった兄と向き合ったとき、現実は劇的な事など起こりようもなく無味乾燥で酷薄な

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    2017年12月11日
  • 日本の路地を旅する

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    のっぴきならない境遇と矛盾を抱え社会から逸脱してしまうものに、シンパシーといくばくかの憧憬を覚えてしまう。ヤクザ、在日、風俗嬢、そして部落。

    被差別部落出身である著者の、部落を旅し、つなげる道程を綴った力作には3.5点をつけたい。
    文章はさほどにうまくないが、肉体性はある。感性が鋭いというよりも、強い。なにより被差別部落出身の著者だからこそ、日本の影をフラットに、日常として映し出すことに成功した。

    ただ、各地の部落の状況は、ほぼ同一の印象。
    発祥は、部落が武士とともに(皮革や刑罰執行のため)その地に連れられてきたというパターン。
    いまではほとんど一般住宅地と見分けがつかない(地方都市の街の

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    2017年10月29日
  • 発掘狂騒史―「岩宿」から「神の手」まで―(新潮文庫)

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    岩宿遺跡の発見から石器捏造事件まで、日本考古学界における旧石器発掘をめぐる作品。本作は単なる事件ルポではなく、旧石器発掘に関わった人々の生い立ちから業績までを、実に丁寧に取材したノンフィクションとなっている。

    西洋に聖書を基軸とした歴史観があるように、日本でも特に戦争中は皇国史観が強く支持されていたため、日本の考古学の歴史は意外と浅く、比較的アマチュアが参入しやすい分野だったらしい。アマチュアと学者の主従関係や学者同士の学閥争い、仮説に希望を見出す学者とそれを利用したペテン師などなど、様々な思惑が地層以上に複雑に堆積する世界なのだなと思った。

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    2017年09月16日
  • 日本の路地を旅する

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    この本は、かなり、面白かった。昔から部落問題が言われていたが、それらが、日本の地方の暮らしに深くかかわっていて、今は、平穏に見えるかその土地も身分、家、部落などのしがらみの中で、生活してきたとわかり、今の寂れた地方の底流にあるものが見えた気がした。しかし、その場所を本から特定して、地図で、確認したいと思っても、取材される側に遠慮をしているのか、不正確にしか書かれていないので、場所が特定できない場合が多かった。また、見方が若干、被差別再度よりと思える部分も感じた部分もあった。犯罪者、犯罪に関する部分などが、個人的にそのように感じた部分も一部あったように思った。後は、訪ねて行ったが、いなかったとき

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    2017年09月09日
  • 被差別の食卓

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    ネタバレ

    自分の好みにタイプのタイトルなのでジャケ買い。文体も違和感がないし、内容も非常に興味深く面白い。
    作者のフィールドワークの細かさが正確に伝わってくる。そこにあるものを食べるだけでなく、可能な限り人の話を聞いているし、その土地のことも詳細に書いてある。
    おそらくもともと被差別の話は文字で残っているものが少ないんだろうな思った。口承や経験から辿る話が多く、誰かが研究として残さないと、おそらくなくなっていってしまうものであるかとも感じた。当然背景には被差別であったことを自ら残したくないんだろうという予想が容易につく。
    『食っていうのは、命そのものでしょう』『料理にとっての精神性とは、多くの場合雰囲気

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    2016年05月07日
  • 被差別の食卓

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    ふつーに面白く読んだ。
    なんか色々美味しそう‼︎
    あぶらかすも気になるがカロリー凄そう…
    あまり身近で被差別部落を感じたことないけど、
    世界のいろんな民族との比較も
    興味深かった。
    ちょっと母の味のくだりはしつこかった。
    自分で再現しなさいな‼︎

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    2016年03月14日
  • 日本の路地を旅する

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    日本中に点在する「路地」と呼ばれる非差別部落と、その痕跡を辿る旅。自分の周りではほとんど話題にならないテーマだったため、大変興味深く読んだ。

    北は北海道から南は沖縄まで、タイトル通り幅広く日本各地を取材している。著者の上原氏自身も大阪の部落出身であるため、このような取材が可能だったのだろう。ちなみに日本には今でも6000か所の路地が存在するらしい。

    路地の中でも解放運動が盛んな地域と、逆に「寝た子を起こすな」という言葉の通り、出身や境遇を隠したがる地域も多いそうだ。上原氏が行った取材の中でも、地域や人によってそのリアクションは様々であった。

    テーマが根深いだけに寝た子を起こすような行動に

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    2016年02月21日
  • 日本の路地を旅する

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    著者が、日本の「路地(=被差別部落)」を巡り歩いた記録をまとめたノンフィクション作品。大半部分が雑誌『実話ナックルズ』に連載されたもので、2009年に発刊(2012年文庫化)され、2010年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞している。
    著者は自身が大阪・更池の「路地」(被差別部落を最初に「路地」と呼んだのは和歌山・新宮の「路地」出身である中上健次氏)の出身であるが、全国500以上の路地を歩き続け、かつ「路地」の人々と機微に触れるコミュニケーションを積み重ねてきた。そして、自ら「路地を書くにあたって、あらゆる角度から検討した。技術的にはもちろん、“心情的”にも手直しを繰り返した。心情的というのは

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    2016年01月13日
  • 日本の路地を旅する

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    「フクシマ差別」という言葉があるが、いつ聞いても不可解だ。
    なぜかって、フクシマ差別される人は、2011年3月11日より前は差別の対象となる要素は何ひとつなかった。なのにある日突然、福島県境が差別を受ける対象となる土地への線引きに変わり、「放射能がうつる」などの忌避の対象となってしまう。差別される当人には原因はないし、差別の元となる科学的根拠も全く存在しないのに、である。

    このフクシマ差別現象に私は部落差別と同根のものをみる。部落差別も、歴史的社会的な身分差別を起源として確かに土地に一種の境界線が引かれ、差別される者が住む一帯として、作者がいうところの“路地”が存在していたのは事実。
    だが異

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    2016年01月10日
  • 被差別の食卓

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    アメリカ、ブラジル、ブルガリア、イラク、ネパール、そして日本。
    各国の被差別民とされる人たちが暮らす地域を訪ね、その食をレポートした本。
    今も差別が色濃く残るところ、水面下に潜んで見えなくなってしまったところ。
    どんな差別を受けたのかといったことは、(かなりソフトに書かれているのではと思うが)やはり衝撃的。
    冒頭で紹介された、有色人種だからとあからさまに無視されるといったことでも私などはショックだったが…。
    ネパールなどでの身体的な暴力まで伴う差別の状況を読むと、心がえぐられる感じがする。

    アメリカのソウル・フードは、なんとなく想像がつく食べ物が多かったが…
    ブラジルのフェジョアーダやムケカ

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    2015年07月16日
  • 被差別の食卓

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    フライドチキンが被差別料理というのは意外だった。
    昔は一般の人が食べていなかったホルモンも今ではメジャーな食材になっているし、被差別料理の垣根はどんどん低くなってきているのかも。そのうち「あぶらかす」もスーパーで売られるようになったりして。
    被差別部落出身というバックグラウンドを活かして、外国でもするっと特殊なコミュニティで話を聞いている。被害者ぶらず、淡々と自分の知らない世界を紹介してくれるので読みやすい。

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    2015年07月14日
  • 日本の路地を旅する

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    被差別部落のことを「路地」と呼んだのは、作家の中上健次だそうです。
    この本は、被差別部落出身の作者が、全国各地の被差別部落を訪ね歩いたルポルタージュです。
    残念ながら私は中上作品は読んでいませんが、中上自身も和歌山の被差別部落の出身なのだとか。
    恥ずかしながら、この本を読むまで作者の上原善広氏のことを全く知りませんでしたが、「橋下徹研究」で結構有名人だったんですね(^_^;)
    さて、橋下氏のことも含め、被差別部落のことをいろいろ書いてきて賛否両論ある作者のようですが、このルポルタージュ自体はなかなか良いと思いました。
    エピローグで作者自身が語っているように、この旅は、作者自身の生まれた「路地」

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    2014年09月05日
  • 異形の日本人

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    ターザン姉妹、解放同盟に弾圧された漫画家、パチプロの元槍投げ選手、筋委縮症でセクハラ裁判の女性、ストリッパー、皮田藤吉(初代桂春團治)に関するレポ。

    主に各紙に掲載されたものをオムニバス形式に。

    読み物としては、鹿児島のターザン姉妹に関するものが秀逸。

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    2014年02月15日
  • 被差別の食卓

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    今や大阪のかすうどんは大阪名物の土産として駅売店に売っているぐらいなので世の中どうなるか分からないものである。

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    2014年02月10日
  • 私家版 差別語辞典

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    「差別語」を集め、それらがなぜ差別語とされてきたか、その源流を探る。
    この本に載っている差別語はほとんど聞いたこともないものだった。それだけ差別語がやがて消えていくものだということを実感させられる。
    著者はまた差別語はその言葉自体が差別するものではなく、使用者の意図が差別的ならば差別語になると主張している。同感である。
    全国水平社を皮切りに差別を糾弾する団体が多くでき、今でも残っている。それらは少々乱暴な手法だったが、当初は大きな成果を上げた。だが今では言葉狩りの原因になっている。
    また興味深いのはそれまで穢多、非人として差別されてきた人たちの生業が、現在では通常尊敬を集める職業だということだ

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    2013年08月19日
  • 被差別の食卓

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    世界各地の被差別地帯に伝わるその地特有の「ソウルフード」と、今も残る差別の実態を紹介したルポ。
    すごく興味深かったです。余り物や本来捨てられるような部分をうまく利用した料理の数々から、なんというか反骨精神のようなものを感じました。
    しかしハリネズミ調理方だけなぜそんな写真入りで詳細に…
    黒人差別の話は昔学校でぼんやり習った程度だったけど、改めて考えてみると、肌の色が違うというだけで同じ人間を奴隷として売買していたというのはすごいことだなと…。今も確執があるのは仕方のないことなのだろうか。
    あぶらかすという食べ物を初めて知りました。味の想像がつかない…いっぺん食べてみたいです。日本では昔は四足の

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    2014年09月28日
  • 日本の路地を旅する

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    一つの文化と歴史がわかる

    日本全国の路地を旅しながら、その土地の路地の歴史、文化を伝えている作品である。
    その路地がどのような経緯でつくられたのか、そこで生活していた人々はどのような仕事をしていたのかといったことが良くわかる。
    確かに、厳しい生活をしていたが、路地内の人たちはその中で普通に生活し、独自の風習や文化を形成していたということが読み取れた。
    続編が出てほしい。

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    2013年07月16日
  • 日本の路地を旅する

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    被差別部落問題ってなんとなくずっと心に引っかかっている。ふつうに学校の授業を受けている時間だけではこの言葉に出会ってこなかったと思う(ってもちろん私が聞いてなかっただけかもしれないけど)。それでもこれを知っているのは、高校の学校行事で行った広島旅行で、被差別部落を訪問するというコースを選択したからだ。今よりもっともっと世間知らずだった私、「どんな特殊な地域なんだろう?」という好奇心もあって選択したわけだが、行ってみると拍子抜けというか、とても普通だった。ますます、なにがどうしてなぜ差別をされているのかわからなかった。それから大学の研究旅行の中でも、三味線作りの見学に行ったとき、「皮を扱う職業は

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    2013年06月13日