長谷部恭男のレビュー一覧

  • これが憲法だ!
    P157-の 憲法の及ぶ境界 の議論が個人的には面白い。「なぜ、われわれの範囲はネーションなのか。一級市民、二級市民とした方が 多くの価値が得られませんか?」や、境界線は移動するものなのに、なぜネーションという境界線を大切にするのか?という杉田さんの問い。長谷部さんを戸惑わせているけど、これから避け...続きを読む
  • 憲法と平和を問いなおす
    [ 内容 ]
    日本国憲法第九条を改正すべきか否か、私たち一人ひとりが決断を迫られる時代が近づきつつある。
    だが、これまでの改正論議では、改憲・護憲派ともども、致命的に見落としてきた視点があった。
    立憲主義、つまり、そもそも何のための憲法かを問う視点である。
    本書は、立憲主義の核心にある問い―さまざま...続きを読む
  • 憲法とは何か
    長谷部先生の本です。

    とても読みやすく内容もしっかりしていると思います。
    立憲主義の成立から冷戦の終結、民主主義の台頭と順を追って述べてあります。

    章ごとに著者の書きたい内容や目的などが明確にまとめられており、読んでいて
    流れるように頭に入ってくるような気がします。
    ですが、読みやすくても書かれ...続きを読む
  • 憲法とは何か
    憲法を護持しようと考えている人にも、改正すべきと思っている人も、日常生活で憲法と自身の関係性を見いだせていない人にも、参考になる指摘の多い本だと思います。憲法学者としてメディアへの登場も昔に比べれば増えてきた感のする著者ですが、その思考や発想の基礎を知る上でも良いと思います。

    憲法そのものへの問い...続きを読む
  • 憲法と平和を問いなおす
    試験で必要だから買って読んだ。

    絶対自分の積極的な意思では買わないであろう本です。

    憲法に興味がなければ書いてあることすら意味がわからないかと思うし、何を書きたかったのか理解することすら放棄するでしょう。

    流行の簡単な文章

    難解な文章

    の間くらいでしょうが、おそらく現代人にとって...続きを読む
  • 憲法と平和を問いなおす
    思想的に偏りすぎることなく、理性的で公平な視点で書かれた良書。立憲主義について興味深く読ませて頂きました。
  • 憲法とは何か
    憲法改正論議の前に、そもそも憲法とは何かを考える必要がある。近代国家の権力を制約する、立憲主義という思想について理解しなくてはならない。憲法を改正する根拠に時代が変わったから、古いから、なんて理由は通用せず、ましてや社会のニーズに合っていないから改正しましょうなんて意見は全くもっておかしい。読みやす...続きを読む
  • 憲法とは何か
    1月?
    「憲法とは何か」という題名に似合うほど、全体は首尾一貫した内容にはなっていなかったが、各章ごととても面白かった。憲法は、各種試験のために勉強する機会が幾度かあったが、判例中心の学習であったので、本の内容は新鮮な印象がした。
     本書によると、立憲主義とは、多様な考え方を抱く人々の公平な共存を図...続きを読む
  • 憲法とは何か
    そもそも憲法って何のためにあるのか、そして憲法を「変えること」には、どのような意味があるのか。

    彼は「価値観・世界観の多様化」という観点から、立憲主義を再定義しようとしているようだ。その点に人間らしさを感じるし、そして今までの憲法議論にはない論点を提示しているように思える。今マイブームの憲法学者の...続きを読む
  • 戦争と法
    歴史的なできごとの説明・解説とロジックが入り交ざって進んでいくのですっきりしない。
    ロジック部分(主に9条にまつわる、樋口陽一批判の部分)は、『憲法と平和を問いなおす』を読んだ方がすっきりと説明されていてわかりやすい。だから肉付け(というか議論の前提としての戦争史関する教養)を学ぶための本、という感...続きを読む
  • 戦争と法
    憲法学者とのことだが戦争に関しても膨大な量の本を読んでいるよう。
    日本の憲法、名誉革命、ナポレオン、ビスマルク、ヨームキップール戦争、フォークランド紛争、核兵器、朝鮮戦争、グァンタナモなど、歴史的な事象についていろんな観点から解説を加えている。
  • ナチスの「手口」と緊急事態条項
    ナチスが「過半数を占めたのではない」ことが強調されるが、第一党ではあったし比例代表制選挙の弊害で他党は結集せず共産党はスターリンの手下だった/国会議事堂放火事件「やはり陰謀」とするがパヨクは嘘が多い╱何よりナチス政権で恐慌を脱し国の威信を取り戻したのは事実/パヨクの理想は憲法論議のない国、北朝鮮のよ...続きを読む
  • 憲法とは何か
    憲法とはなにか、という入門書。のはずが自分の読解力が乏しすぎて所どころわからないところが…
    憲法改正という言葉はニュースを見ていれば時々(よく?)出てくるが、いったい憲法の何を改正するのか?誰が改正の是非を決めるのか?という知識は曖昧だったので、そういう意味ではこの本は根本的なことを知るうえで便利だ...続きを読む
  • 憲法とは何か
    立憲主義の発想について解説するとともに、そうした観点から現在の憲法をめぐるさまざまな問題について、著者自身の立場から明快に議論を展開している本です。

    立憲主義そのものについては、おなじく新書で刊行されている『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書)のほうが、理論的および歴史的な側面からていねいに論じ...続きを読む
  • 憲法入門
    著者自身の立場から憲法をめぐるいくつかの問題についてわかりやすく解説している入門書です。

    著者には『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書)や『憲法とは何か』(岩波新書)などの新書版の入門書がありますが、本書も新書でこそありませんが、コンパクトで読みやすい本だと思います。教科書的な無味乾燥な叙述では...続きを読む
  • 憲法と平和を問いなおす
     出張中に読んだ「憲法と平和を問いなおす」(長谷部恭男著:ちくま新書)。筆者は先日の国会参考人意見陳述で 「安保法案は違憲」を明晰な論理で断じたこの国を代表する憲法学者。情緒や感情と一線を画した民主主義、立憲主義、平和主義を論じ憲法と平和を冷静に考えさせる。「理」の世界に浸る感覚で読む、終章が見事。...続きを読む
  • 憲法と平和を問いなおす
    違憲証言で脚光を浴びた著者。「憲法とは何か」と同様、憲法の本質を哲学的、政治学的に追究していく一方で、立憲主義と民主主義の両立しない側面、立憲主義と平和についての矛盾点?を追究していく。これまた内容の濃いコンパクトな一冊!。今回の安保法案は両立しえない典型例だった!平和を囚人のジレンマ命題、またチキ...続きを読む
  • 憲法と平和を問いなおす
    前半の立憲主義、民主主義に関するくだりは面白かったが、肝心の戦争と平和の問題になったら失速してしまった感がある。確かに「情緒論に陥りがちなこの難問を冷静に考え抜く手がかり」を示してはいるか…。何より、あとがきが面白かった。
  • 講座 人権論の再定位4 人権の実現
    《9章 国際社会における政治的責任》p197- by 押村高

    「保護する責任(responsibility to protect)」の概念が示しているように、領土政府のみではなく国際社会もまた一国内の内部の人々(この場合は、抑圧を受け、虐殺を被るおそれのある人々)の「人間の安全保障」に政治的責任を...続きを読む
  • 憲法とは何か
    憲法はバラ色でもなければ理想でもない。それを巡って戦争は繰り返される。とはいえ社会を形作るのに必要な機構。「国体」という言葉が頭をよぎります。内容は簡単ではないですが読み応えありました。学生時代の授業、独特の雰囲気だったのを思い出すなー