高橋璃子のレビュー一覧
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ここに書いてあることの全てが真実かどうか、僕には分からない。
けれど、これが事実であると考えた方が、対戦後のアメリカの振る舞いが、あるいはアメリカに対する他国との反発が、あるいはロシアの西側諸国に対する言動が、説明しやすくなるような気がする。
そういう意味で興味深い本だと思う。
翻訳本ならではというか、そもそもの歴史的共通理解がないが故の読みにくさがあり、星4つ。
アメリカが、いや、列強諸国が、他国民や平和のために、(ひとりひとりの自国民のためにさえ)政治的決断をすることなど無いことを、改めて思い知らされる。
それは、列強諸国になろうとして列強諸国のまねをした、かつての日本を見ても明らかで -
-
Posted by ブクログ
ミクロ編と合わせて読みました。
ミクロ編を読んでからマクロ編を、とのことでしたがどっちからでも変わらないかな…。むしろ日々のニュースをより深く理解するならマクロの知識があれば十分なのでマクロ編でも良いかも。
ミクロ編では基本一つの国の政策や補助金・給付金、お金の巡り方について語られていましたが、マクロはもっと大枠の金融政策・財政政策の話、貿易・為替が絡んできます。
よくニュースで目にする公定歩合とかそういったところです。
ざっくりとした考え方でも日頃のニュースの読み解き方が変わると思うので一度読んでおいて損はないと思います。
特に今の円安状況でネタには事欠かないかと。 -
Posted by ブクログ
マクロ編と合わせて読みました。
ミクロはマクロのような大きな枠組みよりも視点を個人に近づけたもので、政策やそれを受けた公共事業・福祉(とそれにまつわる補助金)など。
良くニュースの感想等でよく聞く「もっと困っている人に金を使え」的なコメントが、実は的外れだったりすることがなんとなく分かった。
仮にそうしたら補助金・給付金をもらった人は努力することをやめてしまうのでは?それに、政府がばら撒いた金はスピード感を持って市場で回されなければ意味がない。貯金に回されたら循環が止まり誰の利益も生まなくなってしまう。
世の中を豊かにするには、ビジネス上(技術であったりサービスであったり)の進化はさせ続け -
-
-
Posted by ブクログ
シカゴ学派やゲーリー・ベッカーが「人のあらゆる活動は経済モデルで分析できる」として、女性は非生産的だから賃金が低い、女性の稼ぎが少ないのは、女性は高い賃金に値しないからと、堂々巡りの論を展開し、賃金の少ない女性が家事を担当するのは当然だと、偉そうに言うところ、腹立たしく読んだ。
しかし、全て数式で生産性は割り切れるわけはないと、ゲーリー・ベッカーを喝破してくれるので、腹立ちもカタルシスとなってクセになる(笑)
当たり前だが、全て数式で生産性は割り切れるわけはないのだ。
世の中は全て合理的にできているから市場は常に正しいとするシカゴ学派が新自由主義を生み、今もなお、多くの国の経済を低迷させ、格 -
Posted by ブクログ
ネタバレコロナ禍である意味当たり前になったテレワークを、かなり以前から行っていた著者による”リモートワーク礼賛”の本。
テレワークは個人的にはとても良いと思っています。
会社までドアツードアで40分と割と恵まれた環境に住まいしているものの、結局、通勤に行く前の準備や会社から帰宅して着替えやら、何やらやっていたら、結局、それぞれ+1時間くらいはかかっているということが分かりました。つまり、仕事に行くという行為だけで1日当たり3時間も費やしているんだなぁーと。
テレワークを反対する人は、結局、目の前で見ていないと仕事をちゃんとしているか判断できない、という理由をあげることが多いと思いますが、まったくの -
-
-
Posted by ブクログ
アダム・スミスが研究に勤しむ間、身の周りの世話をしたのは誰!?女性不在で欠陥だらけの経済神話を終わらせ、新たな社会を志向する、スウェーデン発、21世紀の経済本。格差、環境問題、少子化――現代社会の諸問題を解決する糸口は、経済学そのものを問い直すことにあった。
アダム・スミスは経済学の授業で習ったけれど、そこにジェンダーの問題を組み合わせて考えたことは一度もなかった。でも言われてみるとここまで女性の存在が無視されていること・主に女性や貧困層が担っている『家事労働』の価値が非常に低いことは経済学者たちが定義してきたことで、根本的に変えていく必要がある。具体的にどうしたらいいのか、この本が書かれた当 -
Posted by ブクログ
すごい考えさせられる本だった。
たしかに、昔から経済は男性視点での話ばかりだったし、歴史的に見ても、男性が国や地域を占めるということがほとんどだった。
それが現代経済でも引き継がれていて、その経済に率直な疑問をぶつけたのがこの本だと思う。
僕は今、雇い主が女性で、その方は企業で活躍されて、今は独立している。「女性だから〜」とかそういう一言で片付けるのは大変失礼だし、女性だからこその魅力をたくさん持っている。
「家事や育児は女性がやるもの」という考えは古い。確かに、身体の大きさや腕力といった部分は男性のが強いのは明らかだけど、頭の良さやリーダーシップ、人間性は男性も女性もフラットだし、男 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ頑張ってもうまくいかないなら、別の道を探した方がいい。
努力でもなく怠惰でもなく、スマートに結果を出すこと。それこそが、大事なことをあきらめずに、しかも正気を保つための最善の道なのだ。
いちばん大事なことをいちばん簡単にやるにはどうするか?
嫌なことを我慢するより、楽しくできるやり方を探した方がいい。
⇒考え方が孫氏の兵法と似ている。戦わずにして勝利する方法。
頭に余計なものが詰まっていると、何をするのも難しくなる。疲労は動きを鈍くする。古くなった考えや感情を溜め込んでいると、新しい情報が入ってこない。日々の様々な雑念に振り回されていると、本当に大事なものが見えなくなる。
最高のコンディショ -