森本哲郎のレビュー一覧
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匿名
ネタバレ 購入済み冒頭「香爐峯の雪」の章の『徒然草』の引用がとても良い。「ひとり灯のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなうなぐさむわざなる。」この「こよなうなぐさむわざなる」が(こよなく慰められる行為である)というのが読んでいってわかった。
吾輩は猫であるの引用の樽金王の話も面白い。
清少納言の「書は文集、文選」の「白氏文集」を購入し、「香爐峯雪撥簾看」の文を読むところは喝采をおくりたい。
森本哲郎氏は、本をこの上なく愛している。私も、昔はそういうところもあったので、十分共感できるのだが、今は電子書籍一辺倒になっているので、こういう状況を森本哲郎氏がみたらどう思い、どういう意見を持つ -
Posted by ブクログ
ネタバレ平成が終わる頃に、その始まり頃に書かれた本を読む。何かを見て、何かに似ていると相似を見るのはよくあることだ。
筆者は商人国家としては繁栄したカルタゴに日本を重ねた。繁栄と衰退を繰り返したカルタゴは、最後にローマによって抹殺といってよい形で滅んだ。
その理由を筆者は、いつまでもカルタゴが商人国家であり続け変わらなかったから、とする。経済大国になっても隣国との力関係の変化を考慮せず、国家の方針を変えずにいて他国から脅威と受け取られたからだと。
では、日本は? 筆者の思いもここにあるように思う。平成が終わろうとするなか、その答えはでているというべきか。
カルタゴの如く「滅んだ」というのは言い過ぎとし -
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