徳永進のレビュー一覧

  • いのちのそばで 野の花診療所からの最終便

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    入院経験や人の死に立ち会った経験が無いため、人生を終える時に過ごす場所での雰囲気みたいなものをはじめて知った。お医者様や看護師さんが働く場の日常のようなものを切り取って知れた。エピソードが見開き1ページくらいの短文でまとまっており、1日1ページくらいのペースで読んでいくと丁度よかった。
    自分の死に際も、ここに書いてある中のどれかのパターンになるのかな、もっと辛いのかな、もっと楽しいのかな…など、いろいろ想像を巡らせるきっかけになった。

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    2024年08月03日
  • 寄り添う言葉(インターナショナル新書)

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    3月に夫を亡くした。覚悟は出来ていたはずなのに。
    気持ちを言葉に出来る人がうらやましい。
    心の中から湧き上がるものを伝えられず、消化出来ない日が続いていたが少し楽になった。
    今は種々の手続きが全て、夫の存在を消していく連続のようで、事務的にこなせずにいる。うずくまっている自分を少し許してもいいかもと思えた。
    同じ立場の人の心が少しでも軽くなりますように

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    2024年05月30日
  • 死の文化を豊かに

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    進歩を続ける医療技術に対して不足する医師や看護師。その背後で進む高齢化。今後在宅死や在宅看護・介護はますます身近なものになっていくだろう。その中で「死」を考えることももっともっと身近なものになっていくと思う。
    自分の「死に様」を考えるきっかけになる本だと思う。

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    2016年02月05日
  • 詩と死をむすぶもの 詩人と医師の往復書簡

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    ホスピス「野の花診療所」で人の死と向き合う医師の徳永進さんと、詩人の谷川俊太郎さんとの往復書簡。
    悲壮な本、ではありません。
    終末は時にユーモラスに、時に哲学的に語られる。
    死は穢れでもなく、特別なものではない、と思われてくる。

    たとえば、宇宙は遠い空の上の上、成層圏の彼方、そんなふうに思いがちだけれど、今、自分のいる地球は実は宇宙の中に浮かんでいるでしょう?
    遠いと思っている所、実はそこは自分のいる場所でもある、そんな意味のお話でした。

    徳永さんの文章は何だか面白く、谷川さんの文章は美しい。
    内容は、「文庫版によせて」にあった、『軽みにひそむ重み、(あるいは重みにひそむ軽み)』が感じられ

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    2015年04月19日
  • 死の文化を豊かに

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    長年の臨床経験に基づく言葉の一つ一つが重く、深い(自分にはピンと来ない箇所もいくつかあった)。著者は医師だが、詩人や哲学者の顔が随所に見られる気がした。

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    2010年07月03日
  • 詩と死をむすぶもの 詩人と医師の往復書簡

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    某所読書会課題図書: 野の花診療所の暖かい空気が随所に現れていて、徳永医師の思いが実現されている空間だと感じた.看護師さんとの連携も素晴らしく、このようなホステスで最期の時を過ごすのもいいなと思った.このような雰囲気を詩人の谷川さんが独特の言葉で表現しているのも楽しめた.詩人の発想は普通の人にはない視点があると思っている.凄いことだ.

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    2023年10月23日
  • 在宅ホスピスノート

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    徳永先生とは9月に対談をさせていただいた。その前に読ませていただいた本。
    在宅で医療をされている大先輩。
    生活の匂いや音を大事にされている。とても共感できる本でした。

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    2018年11月04日
  • 死の文化を豊かに

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    野の花診療所以前のものも、たくさん。
    日々の仕事に死が数多く含まれている中で、死もまた日常ととらえること。死と笑みが共存しうること。毎日の仕事がある中で、その根本を問い直し続けることができるということがすごいと思う。
    徳永先生が拾い上げる死のエピソードがこんなに人を惹きつけるのは、そのまなざしあってこそ。文化の端緒となりうる方だ。

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    2012年07月19日
  • いのちのそばで 野の花診療所からの最終便

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    鳥取市内の小さなホスピスケアの診療所経営者(医者)の記録。2019年から2023年までの5年間。
    凄まじい。どんどん人が死んでいく。本中にある中では1日に4人が死ぬのが最大。それらを全部看取る。よく気がおかしくならないものだ。その仕事が天職と考えているのだろう。
    患者との会話が楽しい。言葉、特に方言についての考察が時々あり面白い。
    このような医者のもとで死ぬのがいいかもしれない。

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    2025年11月15日
  • 在宅ホスピスノート

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    徳永進 著「在宅ホスピスノート」、2015.6発行です。有難いお医者さんだと思います。有難うございます。子供の頃は10人の内9人は家で死を迎え、今は10人の内9人は病院で。私も家で最期を迎えたいですが、介護が必要になれば、家であれ病院であれ、本人も周りの人もプライバシーを含め大変なことは理解できます。今できることは、介護の期間をできるだけ短くすること、そのために今できることをすることだと思います! 出張や旅行から帰って、「やっぱり家はいいな」って、その感じ、年を取れば取るほど強くなりますね(^-^)

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    2017年10月26日