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Posted by ブクログ
ホスピス「野の花診療所」で人の死と向き合う医師の徳永進さんと、詩人の谷川俊太郎さんとの往復書簡。
悲壮な本、ではありません。
終末は時にユーモラスに、時に哲学的に語られる。
死は穢れでもなく、特別なものではない、と思われてくる。
たとえば、宇宙は遠い空の上の上、成層圏の彼方、そんなふうに思いがちだけれど、今、自分のいる地球は実は宇宙の中に浮かんでいるでしょう?
遠いと思っている所、実はそこは自分のいる場所でもある、そんな意味のお話でした。
徳永さんの文章は何だか面白く、谷川さんの文章は美しい。
内容は、「文庫版によせて」にあった、『軽みにひそむ重み、(あるいは重みにひそむ軽み)』が感じられる。
何度も読み返したい本。