秋谷りんこのレビュー一覧
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元看護師が書いた医療系のミステリー(?)。
死に近づいた患者が「思い残し」があると、病床の側に人が出てくるようになり、あるきっかけで見えるようになった看護師の卯月がその思い残しを解消しようと助けて行く。それが事件、事故を見つけることになる。最初のうちは、そこまで立ち入って行くのか、探偵まがいかと思ってしまう。やはり熱中し過ぎて医療ミス寸前まで行き、徐々にフェードアウトして行く。
同性との恋愛、結婚が何度も出てくる。帯に号泣とあったが、あまり泣けない。過酷な医療現場の状況に大変さを強く感じる。
長期療養病床で終末期医療なので死の様相が濃い。自分も辿る道と思うと、できる限り家族や医療関係者の手を煩 -
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ネタバレ☆4
シリーズ第2弾
前作から少し時間が経過し、8年目を迎えた主人公の卯月。
看護師の仕事をパートに変えて、専門看護師の資格を取得するために大学院に通っている。
大学院で親しくなった友人・晴菜に「思い残し」が視えることを相談したり、卯月に思いを寄せる男性(橘さん)が現れたり…とこれからが気になる展開だったので、第3弾も期待して待っていたいと思います❁⃘*.゚
今回の表紙に卯月と一緒に猫が描かれていたので、猫ちゃんが登場するお話があるのかなぁと思っていたら…まさかの卯月が飼うことに!
この猫のアンちゃんがとっても可愛いので、引き続き登場してもらいたいです♡
〈印象に残った言葉〉
*医 -
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長期療養病棟に勤める看護師卯月。卯月が特殊な能力を持ってしまい、患者が気になっている「思い残し」を見ることができる。最初はその「思い残し」を解決したい気持ちに従って動くのだけれど、ナースとして毎日丁寧に仕事をしていくうちに、患者さんやその家族に丁寧に寄り添っていくことの大切さに気がついていく。そして自分の専門性をどのようにしていくかも見つけていく。看護師が成長するためにプリセプターという仕組みで少し先輩の看護師が新人看護師に寄り添って成長の見守りをするということや、看護師さんたちが何を考えたり、ミスを犯さないようにどう気をつけているかなど、現場の様子がとてもわかりやすく描かれていて、最後まで一
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ネタバレシリーズ第2弾なのだが、前作と変わってミステリ色はあまりない。また、卯月に視える「思い残し」は、患者が死を意識した時に現れるのだが、今作では必ずしも死ぬことまでを意識はしていないが、大きな不安を抱えた患者にも現れている。死にそうな人の話ばかりでは、読者が辛くなるからだろうか。
しかし、幼い娘を持つ若い母親のエピソードは、涙なしには読むことができなかった。どこかで聞いたような話だと思ったら、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のアンと母親のエピソードと同じなのだ。アニメ版では確か第10話で、神回といわれるエピソードだ。そう言えば、卯月が飼うことになったネコの名前もアンだ。
前作から2 -
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「ナースの卯月に視えるもの」3冊目。
前巻で通っていた大学院での専門看護師になるための勉強も修了し、常勤に戻って勤務する卯月。相変わらず「思い残し」は視えるが、過剰に語られることがないのは前巻に引き続き。
患者との交流、新人の育成、ペイハラへの対応、噂話や恋バナで盛り上がる同僚とのささやかな息抜きなどなど、看護師たちの日常が描かれる。
いちどきに突発的なことが重なる夜勤の描写や、放置されたあげく転院してきた1か月以上も排便がなかった患者、脳を損傷し植物状態で1年以上眠り続ける患者など結構強烈な症例もあったりするが、あまり深刻ならず淡々と描かれることに救われる。
加納さん夫婦の「タイタニック」