秋谷りんこのレビュー一覧
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命と向き合う仕事である看護師、医療現場の仕事を改めて尊敬しました。一昨年父を癌で亡くしましたが、感染症対策のため本人にも会えず、医師や看護師の方ともほとんどコミニュケーションを取れていませんでした。
本作の卯月、山吹、浅桜、本木、透子、御子柴主任、高坂師長…性格は異なれど、患者に寄り添おうとする心は皆同じ。こんな方々が支えてくださってだんだなと、父の入院生活を想像して少しだけ温かい気持ちになれました。卯月自身の喪失の痛みがどれほど大きいか、想像することも辛いくらいだけれど、だからこそ持っている深い優しさを感じました。
投薬の手順やミスが起きた際のカンファレンスなど看護の仕組みの描写も、医療へ -
Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
今回は、家族の絆を感じてうるっと涙する場面が多かった。
命の尊さを実感する。
良い終末を過ごせるよう延命治療をせずに…が小学生の曽孫ちゃんにとっては、何もしてくれないと感じてしまったこと。
退院後の同居は断り続ける理由は…。
認知症の父の世話を妹だけがしてたのは、姉が疎遠になっていたからで…。
3歳の娘に遺すビデオレター。
いろんな患者さんの気持ちに寄り添いながら看護をする咲笑にも母がパーキンソン病になり、受け入れられずにいたことや御子柴さんが家庭の事情で休職することになったこと。
看護側から家族の立場になったときに見えてくるもので、より一層患者さんやその家族の -
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ネタバレ潜入心理師とは面白い設定でした!
しっかりと作り込まれていて、第1章を通して、「潜入心理師ってこういう風に働いているんだ!」というのが分かりやすく理解できる構成になっていました。
実臨床では、希死念慮に対する治療は服薬やカウンセリングなどが主流?だと思われますが、患者さんの内部に潜入して直接的に絡みを解けたら、苦しんでいる人たちを数多く救うことができるんだろうなと。それと同時に、潜入心理師自身のリスクにもしっかり触れられており、患者さんだけじゃなくて、医療従事者たちもそれぞれ心に抱えているものがあるということを再認識できました。
途中で「タイトルが絡みの種類になってる!」って気づいて、こういう -
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ネタバレ訪問看護師が様々な家庭の看護・介護の実情を家の怪異というかたちで感じ取り、解消のために奔走するなかで、自分の両親の看護・介護とも向き合うお話。
私自身も両親の看護・介護は他人事じゃないんだけど、今までは考えるのを避けてきたんだと思う。
でも近い将来必ず起こる現実なんだよなぁと頭が痛くなってしまった。ある意味今この作品に出会えたのは何かの啓示と捉えて、自分でもいろいろ調べてみたいと思う。
物語の主人公である桃井看護師は暗い幼少期を過ごしながらも(だからこそなのかもだが)明るく、他人の心の機微に敏い女性で、いつでも看護対象やその家族にとって一番良いことは何なのかを考える心優しい人物だから好感が -
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ネタバレナースの卯月シリーズ2作目!
面白いし、リアリティがすごいです。看護師さんを始めとして、他の医療スタッフ、そして家族がチームになって患者さん一人ひとりに寄り添っている姿に心を打たれます。前作でも思ったのですが、物語後半になっていくにつれて、どんどん涙腺が崩壊していくんですよね。なぜでしょう?(笑)物語のボリュームのかけ方も計算されているとしたら、とても凄いです。
看護のことや介護や福祉など、なかなか分からないことを、読者に分かりやすく掘り下げて展開しているので、やっぱり教科書になってほしい!それと映像化!とにかく色んな方に触れてほしい作品です。
今回卯月が初めて「思い残し」のことを他者に話して -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者の秋谷りんこさんはnoteで知りましたが、さすがの創作大賞受賞作品だなと思いました。とても面白かったです!
長期療養型病棟の看護師さんのお話でしたが、「思い残し」という要素が加わっていることで、ミステリー作品としても読むことができて楽しかったです。
本の題材としては急性期の病院が舞台のものが多いと思いますが、本作は慢性期の病院で、慢性期ならではの難しさを知ることができたと思います。急性期と違って患者さん一人ひとりの目標を立てるのが難しいですよね。でも卯月は、超短期目標を掲げて、患者さんの望みやQOLの改善に向けて全力で寄り添って勤めていて、最終章の「病めるときも健やかなるときも」は感極まっ