秋谷りんこのレビュー一覧
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前作ではプリセプティだった北口がプリセプターとして頑張っていて嬉しかった。私自身、プリセプターになった時、プリセプティとの関わり方に悩んだが彼女の成長を願い向き合った。ダメなことはちゃんと伝える、できていることは認めていく。その関わりを振り返った気持ちになり懐かしく優しい気持ちになった。丹羽ははじめは自分のために看護師になったが、誰かのために働ける看護師へと成長していた。誰にでも辛い過去はあると思う。それをプラスとして向き合っていく姿は素敵だった。自分が患者の立場になることで看護師としての優しさや強さを身につけることができるとも感じた。
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ネタバレ心を読む人の物語はあるけれど、
心の奥深くに入り込むお仕事の物語は初めて読みました。もう100年後ぐらいには実現していそうな潜入心理師。
自分で過去を話す分には、少し変えたり隠せたりするけれど、入り込まれてしまうと何も隠せず心の傷が丸裸にされてしまう。
けれどその傷を潜入心理師がほぐして
患者の希死念慮を薄くしてくれる。
こんなお仕事が実際にあったら、救われる人がいるだろうなと思いました。
自分の心の傷に1人で向き合い続けるというのは酷なこと。向き合うことを助けてくれる仕事は素敵だなと思います。
物語で潜入治療は中止になってしまったけれど、続きが読みたい。何十年後かが舞台でもいいので、続きが気 -
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現実の世界にはない潜入心理師という仕事。本当にあるのではと思うぐらいリアルだった。母を自死でなくして本当は自分も死ぬはずだったゆんは自分だけ生き残り辛かったと思う。でも、あなたは生きていて良いと言われて気持ちが楽になったと思う。その言葉を受けたことで本城に対しても生きているだけで価値があると伝えられたと思う。看護師として働いていると想像以上に精神疾患を抱えた患者がいる。私は辛いな苦しいなって思うことはあっても死にたいと思ったことはない。でも、死にたい気持ちがあるということは心が弱いからではないということを忘れずに向き合っていきたいと思う。生きているだけで誰かの役に立っているのは事実だと思う。優
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私も看護師。本当の看護師さんが描いた作品であり、作中に入り込みやすかった。思い残しがみえた時、それを解決するために患者さんのことを知ろうと努力し、寄り添っていく姿勢は素敵だと思った。長期療養型病棟は急性期と比べて患者さんの死が多い。でも、その中で死を温かいものとして受け入れられるように寄り添い向き合っていく姿に感動した。そして、共に働く仲間も優しくていいなって思った。色んなことを経験するからみえてくるものもあるって気づいた。私も患者さんの気持ちに最大限寄り添える看護師になりたい。
オペ室から長期療養型病棟に異動してきた透子がオペ室では患者さんが亡くなるのは負けだと思っていたけど、ここにきて -
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私も看護師。今回のお話で特に印象的だったのはプリセプターとプリセプティの関係性。私もプリセプターになった時、悩んだ。自分の思いが相手に上手く伝わらないもどかしさや悲しさを感じる日もあった。でも、プリセプターになったことで自分が1年目の頃を思い出した。1年目の頃、看護師になればテキパキ働けると思っていたのにそんなことなくて悔しい思いや辛い思いを沢山したこと、自分がここまで来るまでにたくさんの人が支えてくれたことを思い出した。そして、プリセプターになることで後輩の良いところを見つめ直したり、知識や技術を磨きなおしたりして成長できたことを思い出した。看護師であっても、人間であり、自身が患者になったり
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ネタバレ帯に書かれていた 私に聴かせて、あなたの「死にたい」気持ちという言葉に惹かれて、購入した1冊です。
仕事でうまくいかない時に、「私は役立たずだから、生きている価値はないのではないか。」と感じてしまう時もあります。
でも、そんな時に、「もし役に立たなくたって生きていればそれでいい」という言葉を読んで、気持ちが少し楽になって、救われました。
この話を読んで、「自分の心の「核」には、どのようなものがあるのだろう」と、この機会に1度考えてみたくなった作品でした。
続編があったら、読んでみたいなと思う作品でした。
今度は、ベストセラー小説でもある『ナースの卯月に視えるもの』も読んでみたいです。 -
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今回も何度涙を流したか分からない。
看護師になって5年目。
元気になって退院される方もいるし
最後の瞬間に立ち会うこともある。
元気になって退院されたら勿論嬉しい。
逆に最後の瞬間に立ち会った時は
私はちゃんと看護できてただろうか?
あの時の声かけは正しかったのかなぁ?
爪切りしてあげれば良かったなぁ
とか悩むことばかり。
でも
状態が悪くなっていくのを
受容できなくて取り乱してた家族が
最後は涙を流しながら一瞬笑顔で
患者さんに「ありがとう、お疲れ様」って
声をかけてるのを見ると
家族への声かけは良かったのかなぁ
と少し不安が軽くなる。
看護師だって人間だから
最後に立ち会うのは -
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ネタバレ潜入心理師とは面白い設定でした!
しっかりと作り込まれていて、第1章を通して、「潜入心理師ってこういう風に働いているんだ!」というのが分かりやすく理解できる構成になっていました。
実臨床では、希死念慮に対する治療は服薬やカウンセリングなどが主流?だと思われますが、患者さんの内部に潜入して直接的に絡みを解けたら、苦しんでいる人たちを数多く救うことができるんだろうなと。それと同時に、潜入心理師自身のリスクにもしっかり触れられており、患者さんだけじゃなくて、医療従事者たちもそれぞれ心に抱えているものがあるということを再認識できました。
途中で「タイトルが絡みの種類になってる!」って気づいて、こういう