秋谷りんこのレビュー一覧
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私も在宅看護をはじめてから患者さんの最期と向き合うことが多くなった。誰にでもいつかは訪れる死。死が近い患者さんと関わるときはどうしても緊張する。看護学校で終末期の授業を受けたけど、あの授業に一人ひとりとの向き合い方の正解はなかった。生きている人間の歩んできた人生は教科書には載っていないから、知ろうとする。それはAIにはできない人の温かさのある看護だと思う。この本を通して、終末期患者さんとの関わりって普段向き合っている患者さんとの関わりと同じで良いのではと思えた。私にとって看護の基礎とは「患者さんの気持ちを考えて丁寧に向き合っていくこと」その関わりはどの患者さんにも必要なんだと思う。患者さんのた
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「死」を感じる小説は「生」がくっきりと浮かんでくる。
看護師の卯月咲笑には不思議な能力がある。
それは患者の「思い残していること」が視えること。
思い残しを解消するために色々奔走するお仕事小説。
第4弾の今作は新設されたホスピスに異動。
最期の時が迫る患者のい何ができるのか、寄り沿っていく。
1巻では少し無茶をしても患者の「思い残し」を解決よしようとしている卯月が
自分の出来ることの範囲で解決しようとしている姿に成長を感じた。
そして青葉総合病院はあの横浜の青葉区がモデルなのか?(青葉区の近くに住んでいるので勝手に親近感)
これは第5弾もあるのでしょうか?
すごく気になります。 -
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『ナースの卯月に視えるもの』でデビューした秋谷りんこさんの作品。
訪問看護師2年目の桃井 由乃は、利用者さんの家にある怪異を見つける力がある。それは人の心が怪異として現れるという。
外見からは分かりづらい利用者さんの異変に気付き、そこで、、、
病院勤務の看護師とは、また異なる対応が求められるなど、難しい所も多いですね。
・心の穴を埋めるには
・一緒にいるために
・たとえ忘れてしまっても
・家族だけど
・明日へつなぐ
家族は、必ず親の介護をしなければならないのか?
訪問看護師としても、人としても、思い悩む日々。
でも、少しづつ前を向いて一歩一歩進んでいくのが、大切なんですね。 -
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ネタバレシリーズ3作目!
前作で後輩だった看護師たちが、一回りも二回りも大きくなってバリバリ働いていますね!成長してる!
主人公の卯月も成長していますが、今回は自分自身に病気の疑いがあって、自分を見つめ直す回になってます。卯月に限らず、誰でもいつでもその可能性がありますよね。その際、どうやって向き合えばよいのか?難しいです。でも、ちゃんと考えなければ!と思いました。
卯月シリーズは医療ものによく見られる(?)スタッフ間のギクシャクした関係とかがなく、優しくてあたたかい世界というのも好きな点です。また、著者の看護に対する志や熱量が作品からひしひしと伝わってきます。普段医療現場にあまり携わらない方ほど読ん -
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ネタバレ『問題点にはすぐに目がいく。良くない検査値、改善すべき生活習慣、不安定な人間関係、処置や手技の方法••••••できていないことはすぐに気がつく。
だからこそ、意識して利用者さんやご家族がちゃんとできているところ、頑張っているところをしっかり見つけて、プラスのフィードバックをし、信頼関係を作っていかなければならないのだ。』
この言葉にはっとした。
異常の早期発見は
助けられる命が増えるかもしれないし
障害や後遺症を残す可能性を減らせるから
医療知識や経験が増える程
最悪の可能性を考えながら看護師してる。
でもそれだけじゃ駄目だと思う。
こんな時に看護学生の時の
看護学概論の授業を思い出す