海野十三のレビュー一覧

  • 蠅男

    og

    購入済み

    廃れぬ話

    このお話は、初出は1937年のこと。この本のなかには言葉こそ 聞き慣れないものはあるかもしれないが、構成・登場人物 諸々が廃れていないため若い私でも飽きないどころか 手が止まることなく読めました。他の作品も 若々しさを感じる細工が施されているように感じます。もっと早く生まれ、この先生の作品と出会っていたかった。

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    2021年05月07日
  • 獏鸚

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    幅広いバリエーションに富んだ作品集。これだけあれば、必ず1つくらいは気に入るものがあるのではないだろうか。私は「省線電車の射撃手」が結構気に入った。青空文庫でほとんどが読めるので、そこで読んでみるのもおすすめ。

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    2021年04月11日
  • 獏鸚

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    ちくま文庫の怪奇探偵小説傑作選〈5〉海野十三集―三人の双生児を分冊して、再刊したもの。ちくま文庫版も持ってますが、もちろん買いました。内容はもちろん素晴らしいです。

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    2016年01月26日
  • 蠅男

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    非科学的な科学小説。ナンセンス。ありえないような記述もありますが、クスクス笑いながら読める方にはおすすめです。とにかく、文章がおもしろいんですネ。ある意味衝撃のラスト!

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    2010年05月16日
  • 獏鸚

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    横溝正史を読み、繋がりのある海野十三へ。名前は有名ですが読むのは初めて。

    横溝正史と海野十三について。
    当時雑誌「新青年」の編集者だった横溝正史が、海野十三の原稿を他の人に「校正しておいて」と渡したらその人は原稿をまるっきり書き直してしまったらしい。そのため海野十三っぽさはまるで無くなってしまったんだが、時間もないし、申し訳なく思いながらもその書き換えたものを発表した。しかも当時公務員だった海野十三がペンネームを使っていたのに、うっかりと本名を雑誌に載せてしまったんだそうな。個人情報、著作権ってもんが全くない 笑
    横溝正史は海野十三に対して「大変ご迷惑を…」と大いに反省しているが、海野十三は

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    2023年06月28日
  • 火葬国風景

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    どこか怪しく変態的で幻想的な魅力に満ちた作品集。
    表題作の「火葬国風景」は幻想SFかと思いきやの種明かしにやられる。「十八時の音楽浴」はオチにやられるディストピアもの。「三人の双生児」はこれまた怪しく変態的な不思議なミステリーで予想外の展開にやられる。三人ってそういうことかい。「電気風呂の怪死事件」は著者の電気工学の知識にやられる変態モノ。

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    2022年11月26日
  • 透明人間

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    読後感想

    実写の映画では表すことのできない素材であるがゆえに、古い作品ながら心地よい緊張感をもって読むことができる。惜しむらくは前半部分にもっと透明人間であることの快感が書かれていたら感情移入できたと思えるのが残念だった。

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    2021年02月16日
  • 火葬国風景

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    ネタバレ

    決して文章が美しいわけでも構成が練られてるわけでもないのに、何故だか「すごい」と思ってしまった。
    作品ごとのムラは多いし筋書きは荒唐無稽なものがまぁまぁあるんだけど、そのばらつきがある種の「あやしさ」として魅力的に映る。

    『恐ろしき通夜』、最初は「毒でも盛ってんのかな?」って予想しながら読んでたけど、まさかの毒よりヤバいものだった。えっぐい。でもそういう話好き。

    『火葬国風景』の終わり方は打ち切り漫画レベルの唐突さなんだけど、そこが逆に想像をかき立てるというか。

    『十八時の音楽浴』いやこれ名作ですよ。お手本のようなディストピアSFの世界で繰り広げられる、今ならポリコレに配慮してこんなこと

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    2020年11月02日
  • 海野十三敗戦日記

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    海底軍艦等のSF作家としても知られる作家の敗戦までと敗戦後の身辺雑記的日記。戦前で一般人よりも多く科学的知識をもつ人の感覚が、冷静に自分の言葉で語られており、今読んでも考えさせられる。

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    2017年10月17日
  • 千年後の世界

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    続きが欲しい

    大変面白い。着想も切り口も見事だ。流石は海野十三。然し、何故に短篇? 十分に長編になるべき、卓抜なアイディアなのに。著作権もフリーな事だし、誰か続きを書いてくれ!

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    2017年02月06日
  • 蠅男

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    ちょっとSF混じりのミステリーという風で。しかし、蝿男がそうだったのだけど、海野十三のレトロっぽいSF感はどうも受け入れにくいものがある。

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    2016年11月26日
  • 獏鸚

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    1930年代に描かれた日本SFの先駆者による奇想天外なミステリー集。探偵・帆村荘六が活躍する10編の短編を収録。さすがに時代を感じる短編が多いのだが、奇抜なトリックと時代を超越した発想力に今読んでもなお魅力を感じる。

    『麻雀殺人事件』。オーソドックスな探偵ミステリーといった作品。帆村の目の前で起きた殺人事件…犯人は誰か…

    『省線電車の射撃手』。電車内で起きた女性を狙った連続射殺事件に帆村が挑む。

    『ネオン横丁殺人事件』。密室で起きた射殺事件に挑む帆村は真相をあばくことが出来るのか。

    『振動魔』。まさに奇想天外なトリック。この短編には帆村は登場しないのかと思いきや、最後に颯爽と登場する。

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    2015年08月04日
  • 海野十三集 三人の双生児 ―怪奇探偵小説傑作選5

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    青空文庫で本書収録の三人の双生児読んだ。
    結構グロい話で、当時からすると、かなり衝撃的な内容だったのではないかと思う。
    海野十三さんは、十八時の音楽浴といい、結構当たりかも知れない。

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    2015年04月14日
  • 特許多腕人間方式

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    作者お得意の

    ユーモラスな科学小説である。屈託無く、ウィットに富んでいる。後世の星新一氏と、似た雰囲気がある。

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    2015年03月15日
  • 海野十三集 三人の双生児 ―怪奇探偵小説傑作選5

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    うはぁ、グロかった(笑)。
    海野十三は理科系技術者で、日本SFの元祖と呼ばれた人ですが、
    なんつーか、コレ(^_^;)。
    一言で言ってエログロ・ナンセンス、ですね、月並みですけど。
    江戸川乱歩が好きだったらOKかと思いますが、
    more grotesque ですわなぁ。
    どっちかと言ったら私としては乱歩の方が好みですけど、
    うーん、でもまぁ、面白かったです。
    読み堪えアリでした。
    オムニバス掌編「蝿」がシュールで愉快。
    サブタイトルにもなっている「三人の双生児」も、
    なかなかいい味わいでした。
    やっぱりグロいけど(笑)。

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    2012年07月06日
  • 盗まれた脳髄 帆村荘六のトンデモ大推理

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    本格推理小説というよりも、SF的な発想をあちこちに散りばめた、娯楽推理モノ?しかし、その娯楽性が癖になる味わいで、中々読ませる。

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    2024年12月23日
  • 三十年後の世界

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    敗戦直後に書かれた未来記

    敗戦直後に30年先を予想して書かれた未来記である。宇宙開発など多くの事項が77年先の現在でも実現していないことに驚いた。ストーリーそのものはSF作品であるからやや荒唐無稽のところが多いが、1945年頃にこのように考えていたのだな と感慨深いものがある。特に各国間の戦争そして防衛に関する記述には現状を情けなく思う。

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    2024年10月01日
  • 獏鸚

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    戦前の帝都東京を舞台にしたミステリー短編集。
    昔の小説という感じはさすがに否めないが、雀荘の雰囲気、恵比寿や目黒ですらうら寂しい感じ、井戸に旦那を放り込んでしまう感じ、会話のテンポ感など、随所に漂うレトロ感や当時の空気感が何とも言えず味わい深い。

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    2022年12月28日
  • 俘囚

    ネタバレ 購入済み

    ザ、エロ・グロ・ナンセンス。トリックはかなりのトンデモで、ミステリというよりSFかホラー。探偵が最後に致命的なミスをするのが良い余韻。

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    2022年01月03日
  • 深夜の市長

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    昼と夜でガラリと雰囲気を変えるT市が舞台。僕こと浅間が「深夜の市長」と呼ばれる怪人物に出会い、謎の事件に巻き込まれていく。この物語、随所の発想が素晴らしいですね。科学者が住んでる高塔とかね。
    文庫後半は、いままで未収録作などの短編10作。ニヤリとさせるショート・ショートの宝庫で、こちらも読んでて楽しい。タバコの話とか好きだなぁ。

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    2016年12月01日