浅田次郎のレビュー一覧
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地下鉄(メトロ)に乗って(特別版)
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Posted by ブクログ
<三島由紀夫 文化の旗手>
「彼は時代の迎合と時代の拒否、敗戦から高度成長にいたる社会の転変の中で、足元に鬩(せめ)ぎたつ二つの巌に途惑いつつ、ついに自己欺瞞の地隙(ちげき)に堕ちたのだと、私は思った。...「天人五衰」を絶筆として、彼は“寂寞(じゃくまく)の庭”に立った。」
「ひとは情熱がなければ生きていけない」
副題<勇気凛々ルリの色> 浅田次郎
浅田次郎は作家を目指す、駒場東邦の高校生だった。ある日水道橋の半地下にあるスポーツジムでバーベルを持つ三島由紀夫と目を交わす。そして三島の自決。浅田は大学に入るの止めて、自衛隊に入って市谷駐屯地の陸士長にまでなる。そして作家を目指して自衛隊を退役するが、初めて単行本を出したのは、38歳であったらしい。
戦後の日本が生んだ「異形の才能」三島由紀夫を考えることは、日本の戦後を考えることになるのかもしれない。本人は、自分を「タランtalent多才」ではなく、「ジェニgenie天才」だと考えていたらしいが。
「人の心は、宇宙と同じ無限の時空を持っている。そしてあらゆる芸術表現は、人の心と、人をめぐる天然の人為的再生にちがいない。」
「本だけは、読んでください。なぜかというと、本を読んでいないと、人間はどんどん馬鹿になる。...活字を読むかぎり、人間は常にモノを考えなければならない。」
ラスベガスのカジノを梯子して、二万ドルを摩ってしまう、破天荒な生き方と、その裏腹の地道な小説家としての努力が、そしてまたこの作家の熱い心が、この本からは滲み出ている。 -
Posted by ブクログ
「かくして、世に謙虚な人間がいなくなった。デブはデブである現実を信じようとせず、痩せ女はさらなるダイエットを試み、醜女も醜男も自分は十人並みだと錯誤し、老人は未だ壮年だと、少年はもう大人だと勘違いをする。
この肉体に対する自己評価の誤りは、それを器とする精神にもむろん採用されるわけで、ありもせぬ才能を信ずるバカとか、そのバカを天才と見誤るさらなるバカとか、おのれの主張はすべて正義とするバカとか、あるいは突出せざることが見識であると誤解するバカとか、要するに夥しい絶対的バカを世に輩出せしめたのである。」
>ところどころ分からない部分もありーの、爆笑部分もありーの、私の浅田次郎像が結構一変しました。まぁあまり著書と著者を繋げて考えるタイプではないのでどういう人間でも良いのですが。自衛隊出身って知らなかったよ。
上記は「大鏡」部分。バカの連呼が面白い。そしてなるほどなぁと考えさせられました。正直ね、銭湯とか温泉って苦手だったんですよ。先の研修までほとんど行った事がなかった。
でも研修中毎日行って慣れたかな。羞恥心が薄れたっていうか、そうだなー姉妹いないし自分と同年代の裸を比較することが今までなかったので、凄く嫌だったんだけど、色んな裸があるんだなーと別に私は私でまぁいっかと思えるようになった。そういう小さな事が私にはすごく大きいことで、多分とても得がたい体験をしてきたと思ってる。まぁそんな事言っても仁王立ち出来るほどの変革はないけどね。変に恥ずかしがることの方が恥ずかしいって認識は得られた。
あと面白いのは「理想の死に方」かな。
飄々としていて好きだなぁ〜 -
Posted by ブクログ
週間現代に連載のエッセーの1年分を1冊にまとめたもので、本書は第三巻目になる。
浅田さんの著作は何作か読みましたが、「平成の泣かせ屋」と言わせる作品の内容と著者の言動とが全くそぐわないように思えてなりません。なので、エッセー集となると、まずは自身で購入しようという気にはなれなかった本ですが、作品よりも人間に興味のありそうな家人が購入したもの。せっかくなので読んで見ました。
エッセーの内容は、チビ・ハゲ・デブのギャンブル狂ぶりを堂々公言して、シャイだのケチだの、面白おかしく、マスコミを通して伝えられる作者像がそのまんま。それでも時たま随分真面目にまともな事を書いてくれてもいるのだから、なんだか訳がわからないというのが正直な感想。
過去に色んな職業を転々としてきながら、作家になりたいという情熱だけで生きてきたという過去半生から、
丁度本書を執筆した時期が直木賞受賞と重なって、直木賞の舞台裏のようなこともわかって、これは一読ものでした。
それにしてもこのシリーズ、何冊かあって、家人が購入したもう1冊ありますが、読んだものかどうか思案中です。
(2007/5/30) -
Posted by ブクログ
「王妃の館」のように、いろんなキャラが登場し、絡み合い、
笑って泣いてフィナーレへ・・・という流れを想像して手にとりました。
でも予想とはちょっと違いました。
ある筋の方々専門のホテル、そこで急に働くことになった高級ホテル出身の支配人にシェフ、豪快な番頭さんに日本語の話せない仲居さん達、そしていろんな事情を抱えてやってきた宿泊客達。
出てくる人達が憎めない、暖かな人たちばかりでくすりと笑わせてくれます。
主人公の小説家を除いては・・・
どうしてもこの主人公の小説家が好きなれませんでした。
母親の愛情に飢えたことから屈折した人格が生まれ周りの人々を傷つけることで何とか生きてきた・・・のかもしれませんがどうしても受け入れられませんでした。
彼が出てくるとそれまでの楽しさがぐぐ〜っと下がってしまったんですよね・・・。
そんなわけで心から楽しめませんでした。早く最後にたどり着いて安心しなきゃ・・・という感じで。
とはいえこのホテルに泊まればそんな彼もねじれてばかりはいられませんけどね。
他の「季節」のこのホテルではどんなことが起こるのでしょう。
機会を作って読みたいと思います。
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Posted by ブクログ
「壬生義士伝」の姉妹編というべき作品です。
さすがというか、読ませます。読者を如何に引き込むかの全力投球。浅田次郎らしい作品でしょう。
「壬生義士伝」は女性に人気でしたが、これはどうでしょう。女性を主人公に置いた分、むしろ女性には嫌われるかもしれません。
面白いのですが、やはり浅田次郎の歴史長編で気になるのは人物造形の振れです。場面場面で登場人物がまるで違う人物に見える言動をします。どこかに芯が有って「こんな風に見えるのだが、実は・・・」という書き方なら良いのですが。どうもプロット重視で、全体の流れからはみ出してしまってます。
その最たるものが最後の糸里に対する土方の言動です。(以下ネタバレ)
土方は芹沢暗殺の手引きをした糸里を口封じのため殺そうとします。一方その後、(予定の行動として)武士を捨て一緒に田舎に引きこもりたいと糸里を口説きます。最初からそうするつもりだったのなら、糸里を殺そうは考えなかったはずです。
まあ、そんな矛盾(しかも一番のシーンですからね)も含みながらでも読ませるのが浅田さんの力なのですが。 -
地下鉄(メトロ)に乗って(特別版)
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購入済み
世直し的な意味合いはあるのかな
今の公務員制度が続く限り、官僚主導経済が続く限り なくならないのが「天下り」。
最初は、天下りの税金無駄遣いぶりを暴き 水戸黄門風に世直しをする ストーリーかな と思ったがそうでもない。
単なる 漫談のような気がする。 -
購入済み
自慢話
第1作はそれなりに面白かったが、2作目以降は鼻につく自慢話的な内容が多く、、それらは飛ばして読んだ、また全体的の自衛隊を作者の視点のみで捉えた過大評価の文が多い
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購入済み
語りはうまいが内容は?
なんせ語りがうまい浅田次郎であるからするすると気持ちよく読めてしまうのは当たり前のこと。
しかし内容はユーモア面に偏りすぎて読み終えた後何も残らない。
息抜き用、気分転換用としてはよい作品。 -
購入済み
親父ギャクとかにウケる人向け
設定自体で 面白いと感じないし、ギャクというか会話の応酬も全く面白くない。いわゆる親父ギャクレベルである。つまらなくて最後まで読めなかった。最後の方に感動話があるのかもしれないが、前半部分を忘れさせるほどではないと判断した。(それぐらい前半部分がつまらない。おもしろいと思って書いているところが一層しらける)