ジョンスコルジーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ老人と宇宙もおもしろかったけど、こっちもとても面白かった。死んだ人間の遺伝子から作られた「ゴースト部隊」の設定っておもしろそうだなーと前作から思っていたら、今回はゴーストのゴーストたるところを十二分に活用した設定で最後まで引っ張る引っ張る。異星人と組んだ裏切り者の天才科学者のクローンとして生まれたディラック(1歳)が、自分の前世(?)の記憶と自分として生きてきた自意識との間で成長していき、やがて大きな「選択」をする。人間らしさとは?とか魂とは?とかユーモアとは?など、いろいろ考えさせられる。
あと、いかにもデジタルネイティブな世代のSFだなとも感じた。 -
Posted by ブクログ
既読でしたが、先日「ゾーイの物語」を読んでもう一度読みたくなり、本棚をひっくり返してようやく見つけ、再読しました。
異世界での一般の生活描写から、徐々に人類を巻き込んだ大きな話しにシフトし、最後は三部作をきっちりまとめたストーリー。大河ドラマとでもいうべき内容を一冊にまとめているせいか、語っていない要素が少なからずあり、ご都合的な展開も見え隠れしますが、その分、話し運びに勢いがあり、最後まで波瀾万丈でした。
当時、作者は三巻で完結と言っていたそうですが、四冊目では語られなかった部分が明らかになっています。ちゃんと考えられていたことがわかったわけですが(笑)、語らずに済ませた内容のは濃密で、そこ -
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。
一作目同様、年寄りなのに若いジョン・ペリーが主人公。
愛するジェーン、養女とともに、植民惑星で退役後の生活をのんびりと送っていたペリーだが、またぞろコロニー連合に振り回されるはめに。
それにしても、前作では3つのエイリアン同盟軍との戦争を避けようと、あれほど必死になっていたコロニー連合が、コンクラーベとの対立によって引き起こされる結果を予想すらできないというのは、あまりに愚かすぎる。
情報統制も含めて、権力側のそうした愚かしさに一矢報いた感のあるラストは痛快。
前作でちょっと気になる存在だった、ゴースト部隊のシラード将軍。今回もなかなか、格好イイところをみせてくれる。
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Posted by ブクログ
『老人と宇宙』の続編。だけど、前作のストーリーがそのまま続いていくわけではないのだ。前作の主人公のことが大好きなだけに、読むのをためらっていたけれど、なーんだ早く読めば良かった。とにかく、この作者の姿勢っつーかなあ、物語をつらぬく前向きオーラがすごい。大好きですこうゆうの。他者を認める、愛するものを大切にする、自分ができることを探して、なにしろ頑張る…って書くと、わーくさい、って思うけど、いやいや、大切なことですよ。というわけで、異星人とのお付き合いつながりで、久しぶりに『イリーガル・エイリアン(ソウヤー)』も読み返したくなっちゃって、もう、読みたい本いっぱいあるのに困るなあ。