鈴木俊貴のレビュー一覧

  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    シジュウカラの言語を研究し動物言語学を立ち上げた鈴木俊貴さんによるこれまでの研究成果と研究生活をわかりやすく楽しく紹介した一冊。話題になっているのは知っていましたが、確かに抜群に面白かった。シジュウカラや他の鳥類、そして他の動物のコミュニケーションにも興味が湧いてくる素晴らしい本なのですが、何より素晴らしいなと感じたのはシジュウカラの言語の意味を分類したり仮説を検証するための実験デザインの考え方をとてもわかりやすく面白く紹介しているところ。これを読むと鳥類や動物だけでなく、実験によってまだ知られていない事実を発見していく科学者という仕事の魅力に興味を持つ若い読者も多いのではないかと思う。個人的

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    2025年11月28日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    二人とも動物に対して畏敬の念を抱いてるのがわかる。シジュウカラやゴリラと長くじっくりと向き合った二人だから世代が違っても様々なことに心から分かり合えるのですね。
    人の言葉が生まれた考察も興味深かった。

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    2025年11月19日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    この本にもある通り、著者は中学1年の国語の教科書(光村図書)にも、シジュウカラついての書き下ろしを寄稿している。

    私がこの本を読んだのは、奇遇にも子供の教科書でその書き下ろしを読んだ直後だった。本著巻頭のシジュウカラの写真や、鳴き声の表現を見てすぐに「あれ?もしかして。」と気づいた。

    ハッキリ言って、この本の方が教科書より数倍面白い。研究の苦労を乗り越える過程を知り、「鈴木先生ってこんな人だったんだ!」と親しみを感じることができたから。

    また、語り口がほどよく砕けていて、アハハと笑えるのもポイント。

    そして何より、教科書書き下ろしの実験が、いかに大切な実験だったのか、さらに理解を深める

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    2025年11月05日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    鳥の研究者である鈴木さんと、ゴリラの研究者である山極さんの対談形式の本。
    まず本書の主旨とは違うが、お二人の研究スタイルにびっくりした。
    動物の研究って、人間↔︎動物の構造だと思ってた。主に人間が動物になにかアクションを起こし、その反応を観察するみたいな。
    それもあるけど、お二人は対象動物のコミュニティの中に自ら入り込み、一緒に生活することで観察をしている。とても衝撃を受けた。文化人類学のフィールドワークだなと思った。
    そしてこの姿勢こそが、大事なことなんだと思う。
    近年まで人間は他の動物よりも優れている、言語を扱えるから賢い、みたいな(キリスト教的な)考え方が根底にあったせいで、動物の研究っ

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    2025年11月05日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    鳥になった研究者とゴリラになった研究者が、
    動物たちの言葉とコミュニケーション能力、
    そしてヒトの言葉の進化と現状についてをも語り合う。
    ・まえがき
    Part1 おしゃべりな動物たち Part2 動物たちの心
    Part3 言葉から見える、ヒトという動物
    Part4 暴走する言葉、置いてきぼりの身体
    ・あとがき
    参考文献有り。

    「言語」というキーワードで繋がる二人の研究者の対談集。
    お互いの知識を相手が理解し易いように述べているから、
    読む者にも分かり易い内容になっている。
    それでいて、自分たちの研究と対象についての語りは、熱い。
    それを受け入れて理解し合い、同調してゆくのも、微笑ましい。

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    2025年10月29日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    ただの動物たちの話では終わらなかった。

    前半は山極先生の研究対象であるゴリラや鈴木先生の研究対象であるシジュウカラなどの話で、純粋に動物たちのコミュニケーションの話で面白かった。
    後半、、というよりも最後1/4は現代人のコミュニケーションの問題点についてだった。ここですごくハッとさせられた。「共感がない」、「文脈がよめない」など、たしかにな~って思ったし、心当たりありまくり。言葉のコミュニケーションじゃない部分もよく観察してみよう。

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    2025年10月24日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    最後の方の、暴走する言葉についての話が衝撃でした。人間は、言葉に頼るあまり、ほんとうの「言葉」を失っているのかも!?と思いました。
    動物たちの言葉から私たちが学ぶことはとても多そうです。

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    2025年09月13日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    「鳥になりたかった男」と「ゴリラになりたかった男」の対談。
    それぞれの分野の知見を話し合うところから、最後には人の言語についての啓蒙のような話に及ぶ、壮大で聞き応えのある対談だった。
    環境に適応するために言語は進化した。
    人間だけではなく、すべての生物が、それぞれの置かれた環境で生き延びるべく進化している。
    しかし、人間は人間主体で世界を捉えている。
    「人間にできることが動物にもできるかな?」という目線での研究や実験がたくさんある。
    言葉を理解できるか?計算ができるか?と言うものが例えばそうだ。
    しかし人間は一つの生き物に過ぎず、人間だけが優れているわけではなく、優劣はない。
    私たちは犬が見て

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    2025年09月07日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    むちゃくちゃ面白かった
    二人の生物学者が言語を物差しに語り合う。
    対話形式なのも分かりやすい。
    ヒトも一つの生物として俯瞰してとらえ、考察するところか流石生物学者。
    私自身 子供の行動や飼っている犬のしぐさを思い浮かべながら読み進めました

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    2025年08月18日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    ゴリラの生態を研究している山際氏とシジュウガラの言葉を研究している鈴木俊貴氏という若い学者の会話。哺乳類と鳥類と全く遠い分類に属するこれらの動物の共通点もあり、そこが面白いところ。喋っているだけではなく、彼らに意識があるのか、まで追究している研究は興味深い。ゴリラもシジュウガラも思ったより頭が良いようだ。歌うこと、踊ることは人間と彼らが共通している点で、言葉を抜きにしても共鳴・共感・協調のためのコミュニケーションをしているということは確かにそのとおりなのだと感じた。山際氏がルワンダのゴリラ・タイタスと26年ぶりに会った際に、「グッフーム」とゴリラの言葉で語りかけるとタイタスの顔が急に子供っぽく

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    2025年07月21日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    私たちは自然や生き物という隣人を知らなさすぎる。自然科学分野の専門家たちの眼差しは時に言葉より鋭く刺さる。むかしばなし「ききみみずきん」の現代版がここにある。

    ヒトという動物が類人猿の中でどのように進化してきたか、その中でどうコミュニケーションを取ってきたかを知ると、インターネットを介しての「ことば」に振り回されるのは本末転倒な気がした。現実と実体験を素にしかヒトは生きられないし共生も不可能なのだと感じた。

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    2025年07月01日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    人間は過去や未来のことがしゃべれる 
    ゴリラが大好きな山極先生と、シジュウカラが大好きな鈴木先生の対談本。好きなものを話している人の話を聞いていると、すごくパワーをもらえるなって、昨今の推しブームですごく感じるのだけど、そんな感じで、お二人の対談は愛にあふれてて楽しかった。動物たちも会話をしているが、人間は現在目の前にない過去や未来のことなど話せる、というのが印象的。人間が動物や自然を支配してはいけない。彼らの世界を知ろう。

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    2025年12月05日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    探究心が学問に 
    すばらしい本。興味を行動にうつして極めていくって大変で、だいたい、まぁこれくらいで、となるんだけど、本当に知りたいことってこうやって自分の足を使って調べていくものなんだな、と感服。子どもが生物が好きなので、鈴木先生の研究室に入るために東大を目指してほしいと思う。

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    2025年12月05日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    『僕には鳥の言葉がわかる』からこちらへ。

    言語に留まらず、動物のコミュニケーション、果てはAIのようなテクノロジーとの付き合い方関する議論まで展開していく様子に、また新たな世界が見えた。たのし。

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    2025年06月20日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    仮説を立てて、証明するための実験デザインを考える。あとはひたすら結果を集める。同様に反証に備えた実験結果も用意する。この手法は、研究職でない職種にも適用できると感じました。
    読みやすい文章で楽しく読めました。挿し絵がなかなか良い味を出してます。



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    2025年11月30日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    霊長類は木の上から地上に降りてきて、(聴覚ではなく)視覚的コミュニケーションの動物になった。そこが鳥類との分岐点だった(かも)。
    言葉の効率性のために情報を欠落させる一方で、ストーリー化する力で補完している。
    のほほん読んでたら最後の50ページくらいとんでもないところに帰着した。研究者のセッションお見事。研究者リスペクト。

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    2025年05月11日
  • にんじゃ シジュウカラのすけ

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    シジュウカラといえば、の鈴木俊貴さん監修の絵本。かわいいけど、かわいいだけじゃなくて、最近の研究でわかってきたことが盛り込まれていて、大人が読んでも興味深い。すごい…鳥が文章を作ってそれでコミュニケーションしているなんて。別の種類の鳥の言葉も理解できるとか天才なの⁉︎ああ、かわいい…コガラもヤマガラもかわいい。メジロのお殿様もかわいいなあ。リスもいい…鈴木俊貴さんの最近の本も読んでみたいな〜

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    2025年01月26日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    面白かったです
    分かりやすい文章で内容も感心させられますし、著者の方の人となりがなんとなく伝わってくるようで気持ちよく読み切ることができました。

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    2025年12月07日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    動物の言葉を知りたいなんて何度思ったか。

    ペットや野良猫ちゃんと触れ合う時、いつもいつも気持ちを探りながら対話しようと試みるけどなんとなく分かってもなんとなくでしかないのよ。

    鳥にも言葉や文法を操ることができるし、ジェスチャーもできちゃうなんて動物の世界の深さに驚愕。
    シジュウカラが好きすぎて追いかけて研究する著者自身の根気強さも圧巻だし、その成果も読者が読みやすく理解できるように書かれていてありがたい。

    まだまだ知らない動物の世界、今後も動物言語学の成長を見届けたい。

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    2025年12月07日
  • 動物たちは何をしゃべっているのか?

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    鳥類の研究者と霊長類の研究者の対談で、お互いをリスペクトする姿勢や研究対象への熱意が伝わりとても面白い1冊だった。
    人間のコミュニケーションの本質やAI、SNSの何が危ういのか、という話にまで及んだのは興味深かった。

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    2025年12月05日