鈴木俊貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
言語を有している生物は人間だけであり、動物の鳴き声はせいぜい感情を表すものだと、どこかで当然のように思っていた。
しかし本書を読むと、その前提が静かに、しかし鮮やかに覆される。鈴木氏の長年にわたる調査と実験によって、シジュウカラの鳴き声には「意味」があり、「文」があり、さらには「文法」まであることが明らかにされていく。
単に珍しい発見として面白いだけではなく、言葉とは何か、コミュニケーションとは何かという問いそのものが揺さぶられるような読書体験だった。
まさに動物言語学の幕開けを見ているようで、知的興奮に満ちた一冊。
読み終えた今は、街中や自然の中で聞こえる鳥の声を、ただの鳴き声ではなく