鈴木俊貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても魅力に溢れた本だ。
シジュウカラの鳴き声や非言語コミュニケーションを研究し、シジュウカラは文法すら駆使することを突き止め、遂には動物言語学という分野を打ち立てた著者による一冊。
自らの研究者としての半生を振り返ることで、その研究成果と、研究者としての歩みとの両方を味わえる。
第一に、割と身近な鳥のシジュウカラの生態や、驚くべき言語能力について、非常に平易でわかりやすく解説しており、明日から鳥の鳴き声に思わず耳を澄ませたくなるような楽しみに満ちている。
第二に、自らの研究者としての半生を振り返ることで、自らの研究テーマをいかに掘り下げて、発見したことをいかに他人に対して証明するかを考え -
Posted by ブクログ
この人が成功した要因は、自分の興味があること、好きなことをとことん追求できる純粋さだ。
社会に貢献するためが先ではなく、自分のやりたいことを追求した結果が、今後の社会貢献に繋がる可能性を秘めている。そして世の中の当たり前を疑って自分で仮説を立て検証するという、当たり前のことを実直にできる人。やった人にしかわからない困難もあったと思うが本人はあまり感じてないようにも思える。動物言語という分野を掘り下げて今後何か世の中に貢献できることがあるかはわからないが、リベラルアーツの世界観でいえば、思いがけない異分野で新しい着想に繋がる可能性秘めているのかも。現場に通い詰め入り浸り、感覚を磨くことが、仮説の -
Posted by ブクログ
話題になっていたのも知ってはいたのですが、普段小説ばかり読んでいるのでなかなか手が伸びず。
鈴木先生が『日曜天国』にご出演された回を聴いて読みたくなりました。
優しい文章で分かりやすく書かれているので楽しく読み切ってしまいましたが、観察にかける果てしない時間と労力を思うと頭が下がります。
研究者の知りたいという気持ちが実直な観察姿勢に現れていてシンプルに感動してしまいました。
論文が学術誌に掲載されるほどのものなのに、実験方法は蛇に見間違える木の棒を使うというなんともほのぼのとしたもので、夏休みの自由研究を思い出して研究者のピュアなところに触れた気がしました。
自然の中にいることでわかる人間の -
Posted by ブクログ
ずっと言葉を持つのは人間だけだと思われてきたが、鳥のシジュウカラも言葉を介したコミュニケーションを行っており、文法能力を持って、単語を組み合わせた文も作っていることを証明した気鋭の動物行動学者である著者による科学エッセイ。
「鳥の言葉」なんてどんなもんやろうと話半分で読み始めたが、著者によるかなり斬新で厳密な検証により、確かにシジュウカラには言葉によるコミュニケーションが存在するんだと納得し、本当にすごい研究だなと感心した。特に、ルー大柴氏のルー語を応用した実験により、シジュウカラに文法能力があることを証明したことには膝を打った。
ユーモアあふれる、とても読みやすい文章で、著者の人柄にも親しみ -
Posted by ブクログ
丁寧な観察によって得た仮説を、科学的にしっかり証明することを実直にやる。身近なところから、いくらでも新しい世界は広がるのだ、人間には見えていないものが沢山あるのだと思い知らされます。
手法を広く伝えれば、世界中で研究が進むのではと扉と世界を広げていく姿が圧巻です。そのゴールが、人間を井の中から救うためという点に見定められているところが本当に素晴らしい。
研究者が研究対象に似るのは何故か、船に出来た巣のシジュウカラのヒナたちを救うエピソード、実家の巣箱を守るご両親の姿など、楽しいエピソードも満載でした。
小3の子供に読ませたいですが、来年くらいがちょうど良いかな〜