鈴木俊貴のレビュー一覧
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当初はてっきり「鳥和辞典」のような感じで「チュンチュン」は「ごはん」、「ピピピピピピ」は「上から来るゾ気をつけろ」 のように鳥語の意味を引くようなものだとばかり勝手に思いこんでいたが、どっこい、動物研究の双泰斗による動物言語学研究の最先端一番地を通して動物達のコミュニケーションの本質を探り合い、やが...続きを読むPosted by ブクログ
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⭐︎5では足りないくらい、面白く興味深い内容だった。
ゴリラ研究者:山極先生と、シジュウカラ研究者:鈴木先生の対談形式。ゴリラ・シジュウカラ研究の双方からアプローチして、共通点や相違点を整理しながらヒトのコミュニケーションまで広げていく。
まず感じたのは、お二人の対談には大きな化学反応が起こっている...続きを読むPosted by ブクログ -
全編面白かったけど特にPart4の「バーチャルがリアルを侵す」の章は面白かった。「AIも言語と論理によって成り立っている計算機」かあ・・。ヒトはこれからどのような道を歩むんだろう。Posted by ブクログ
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・章が終わるごとに章のまとめが書いてあるので覚えやすいと思う。
・そこまで難しい内容ではなかったので簡単に読めると思う。(わかりやすく話してくれる。)
・山極さんと鈴木さんの話を書き留めた本。
・動物のことがよくしれてよかった。
・これからは鳥の鳴き声などを意識して聞いていたいと思えた。
・とても良...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった!研究者同士が自分の研究を語り、相手の研究を聞き、相互理解を深めつつ新しい展望をひらいていく。
論文のような構成ながら、対談本としても説明が丁寧で読みやすい!
シジュウカラの研究は年の半分以上森に篭らないといけないし、ゴリラの研究では人から離れてたった1人ゴリラの集団と暮らさないと行けない...続きを読むPosted by ブクログ -
ただの鳥とゴリラの対談ではなかった!
お互いに研究することに誇りを持ち、シジュウカラを、ゴリラを、愛していることが伝わってくる対談だった。だってすごい熱いんだもの2人とも。
そして2人の対談から、我々人間がどのように進化し、どのような未来になるのか考えさせられる本だった。
ハッとするワードがたく...続きを読むPosted by ブクログ -
気鋭の動物学者による言語をめぐる対談。
話題は、言語を中心にして、人間と動物、社会、現代と縦横無尽に広がっていく。
本来、人間という動物はどういう存在なのかが伺えて面白い。
山極さんの歌と踊りが大事という主張もステキだな。
ただし、最終章でAIは合理的というのは、素直には頷けない。AIはなにも考え...続きを読むPosted by ブクログ -
山極先生の、
身体的な道徳性の話が、
直近で自分が感じていた倫理観・道徳性の問題に示唆を与えてくれた。
-美徳から道徳が生まれた
言語により、文字化されたルール、
合理性は、そこから離れていくものだ
生物同士が集まって暮らして初めて体感する
道徳性というのは、少なからず存在すると思う。
リモート...続きを読むPosted by ブクログ -
シジュウカラの研究のために1年の半分以上森で生活する鈴木氏と、ゴリラの研究第一人者の山極氏の対談がまとめられている。
はじめは、霊長類や鳥類のコミュニケーションについて語っていて、「なるほど」と軽く読み飛ばしていたけれど、後半は、人間のコミュニケーションにも言及。「人の共同体の上限は150人。それよ...続きを読むPosted by ブクログ -
動物の認知している世界とヒトの世界には重なりもあるが、互いに認知の及ばない領域があり、どちらが優れているか、という類いのものではない、という前提に立って、リスペクトを持って知ろうとする姿勢が肝要なのだ。
ヒトの言語の優れた面(「今」「ここ」以外を語る、ストーリーを組み立てる、文字というツールで複雑...続きを読むPosted by ブクログ -
前半は二人の対談者それぞれの研究対象の言語・コミュニケーションについての紹介のようなお話。
文法の有無を探る実験手法のお話とゴリラの思い出の表出などが特におもしろかった。
後半では現代の人間社会の文字ベース・言語ベースのコミュニケーションの問題点というか、原始の人間や動物たちが生きていた世界との隔た...続きを読むPosted by ブクログ -
ゆっくり読もうと思ってたけど一気読みしてしまった。言語は急速に発達してたけど心身がその進化についていけていないって感覚めちゃめちゃわかるな〜 いつもうまく言語化できないことに落ち込んでたけど進化の途中だから仕方ないやって思える笑 私は身振り手振りも積極的に使っていくPosted by ブクログ
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二人の研究者の対談は、とっつきやすい話から始まり、だんだんと深い話になっていく。対談が進むうちに、対談することで二人の考えが深まっていく。ヒトが、森を出て以降、どういうふうに情報や思いを伝えるようになってきたのかという仮説と、それがこの数十年でどのように変化しているのか、どういう問題が起きそうか、と...続きを読むPosted by ブクログ
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鳥になった研究者とゴリラになった研究者の、動物の世界から見た人間の言語と文化、未来の対談。
所々難しいと感じるところはあったものの、対談であるので大きく引っかかることなく最後まで楽しく読めました。
人間と比べて動物はどう見えているのか、感じているのか、ではなく、動物の世界の見え方を優劣つけることなく...続きを読むPosted by ブクログ -
ゴリラの研究で有名な山極寿一さんと、シジュウカラの研究で有名な鈴木俊貴さんの対談。動物のコミュニケーション研究から、人の言語と動物のコミュニケーションの共通点や相違点を語り合っている。お話として面白いポイントがたくさんあるが、言語についての前提知識があるとより楽しめる。
また、言語を持ったがゆえに、...続きを読むPosted by ブクログ -
すごい。全ページ面白いし、人に言いたくなるような話が満載の、鳥類研究者と霊長類研究者の対談。
シジュウカラのさえずりには文法があって、相当複雑な状況を遠くの仲間に伝えることができる。ものの色や数などもかなり正しく認識し、伝え合っている。ゴリラは身体言語も含めてコミュニティのための親密な対話を行って...続きを読むPosted by ブクログ -
シジュウカラとゴリラ。それぞれの専門家が対話の中で披露する実例が面白い。
シジュウカラの言語を調べるために行う工夫、例えば「警告+集合」を別の個体の鳴き声で聞かせてみる。すると、反応しない。または、「ヘビだ」という鳴き声に小枝を動かしてみる。すると、確認しに来る。つまり、ヘビをイメージしたということ...続きを読むPosted by ブクログ -
<目次>
第1章 おしゃべりな動物たち
第2章 動物たちの心
第3章 言葉から見える、ヒトという動物
第4章 暴走する言葉、置いてきぼりの身体
<内容>
気鋭の鳥類学者とゴリラ学の泰斗の対談。自分の興味は、シジュウガラの言葉、文法の話なのだったが、そんなことより(と言うより、鳥類学者の鈴木...続きを読むPosted by ブクログ -
ゴリラ研究で有名な山極さんと、シジュウカラの行動研究の鈴木俊貴さんとの対談本。
ゴリラも鳥も好きな私は、何故惹かれるのかと思っていたが、人間よりシンプルなコミュニケーションに憧れを抱いているんだと思った。Posted by ブクログ