小西マサテルのレビュー一覧

  • 名探偵のままでいて

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    ただ単に謎解きをしていくだけではなく、人と人との繋がりやいろいろな愛の形が感じられ、とても心温まる優しいお話だった。
    過去の衝撃的な事件や楓のトラウマ等、徐々に明るみになっていく様子にはドキドキし、辛い別れでは無念な思いがひしひしと伝わり、話としてとにかく退屈しない。
    また、主要3人のそれぞれの個性だったり、心境の変化がうまく描かれていたなぁと。岩田と四季、最初の印象と終盤とではがらりと変わる。そんなところもどんどん物語に惹きこまれる一因なのだろう。特に四季の告白シーンは印象に残っており、とびきり素直で素敵だった。続編のほうも気になるので読んでみたい。

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    2025年07月15日
  • 名探偵のままでいて

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    全体的に甘味の強いミステリ。
    メインの登場人物はみな善人で心が清く、そこがさわやかで優しい読み口になっているが、逆に人間みがなくて絵本の中の登場人物のようにも感じた。
    終章のストーカーの行動も、「おじいちゃんのかっこいい言動をヒロインに見せたい」というストーリーの都合が先行して不自然に感じた。なぜそこにヒロインを?
    全体的に作り物感が強い。

    特にプールに消えた女の話など、全てが「謎めいた状況」を作るためだけに動いているようで、動機も方法も強引すぎて不自然だった。

    ただ、そのファンタジックな優しさが、何かに癒されたいときに読む本としては向いているのかもしれない。

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    2025年06月05日
  • 名探偵のままでいて

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    切れ者の祖父はレビー小体型認知症を患っており、幻視や記憶障害が現れる。
    孫の楓は祖父と同じく学校の先生となり、自宅で介護生活を送っている祖父を見舞う。
    そんな時、身近で起こった謎を話すと、ミステリー好きな祖父は病気とは思えないほど、イキイキとした表情と衰えを感じさせない推理力を見せる。
    そして、その推理は当たっており、楓を喜ばせた。
    しかし、そんな楓に危険が迫る。
    楓に関わる過去と取り巻く環境が、切ないながらも心に響く。

    2025.6.2

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    2025年06月02日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    あちゃ☆
    アンソロジーにはよくあるけども、ほとんど読んだことがあった!

    「ビブリオバトルの波乱」岡崎琢磨……珈琲店タレーランのシリーズ
    「緋色の脳細胞」小西マサテル……『名探偵のままでいて』シリーズ
    「知識と薬は使いよう」塔山郁……薬剤師毒島さんシリーズ
    「ふくちゃんのダイエット奮闘記」友井羊……『スープ屋しずく』シリーズ
    「暗い部屋で少年はひとり」 柊サナカ……谷中レトロカメラ店シリーズ

    最後のカメラのお話だけ未読だった♪
    タイトルは暗そうなイメージで、実際途中までそっち方向にミスリードされるけど、実は強く前向きな少年の姿と決意を表していた。小品ながら、佳品。読後感がよい。

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    2025年04月15日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    重い作品読むは前の休息の感じでサクッと読めました!
    今まで読んでなかった作家さんの作品も読むことができ、ほっこりしたい気持ちの時には良さそうです!

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    2024年08月23日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    ネタバレ

    『ビブリオバトルの波乱』
    事件自体はそんなに魅力的ではなかったんだけど、
    何気なく訪れたはずの喫茶店の店主が探偵役だった。
    恥ずかしながらこの『珈琲店タレーラン』シリーズを知らず、
    恋人の和将が解決してくれるものだとばかり思っていたから
    意外な活躍に面食らったのと、
    『本』『喫茶店』『謎解き』と大好き三要素が詰まっていたことで
    一発でファンになってしまった。
    調べてみたら既に8巻も出ているとのこと。
    すぐ読みたい。

    『緋色の脳細胞』
    この話は以前にも読んだことがある。
    既に感想も書いてあるので今回は省略。

    『知識と薬は使いよう』
    ここまで来てようやく、
    どうやらこの本はシリーズものの一部ら

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    2024年07月16日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    ミステリー初心者で、死の描写が苦手な私にはありがたいテーマの本だった。
    色々な作者がつくる物語を順番に読んでみて、ミステリーと一言で言っても色々な形があるのだと発見があった。
    探偵のように謎を解いていくものから、日常の中の違和感に迫るもの、読者が「騙された!」と思うものまで。
    短編でミステリーとなると構成がすごく難しいと思う。
    正直、え、こんなオチ?とがっかりする話も。。
    個人的には最後の話が1番、キャラクターも立っていて文体も好きだった。短い話の中で余韻を残すのが上手だなと思った。

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    2024年07月04日
  • 名探偵のままでいて

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    ミステリーがどうのこうのは置いといて、、、
    ☆4寄りの3は4にするべきか否か。
    すこしアレなとこがありつつも終章は

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    2025年11月12日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    人の死を扱わない純粋に謎を解くミステリー。

    殺人事件が起きないので、
    凄惨な場面や暴力的な描写がなく
    構えず穏やかな気分で読めました。

    人の心の底や家庭の奥を覗き見るような
    秘めたる部分を詳らかにする物語。

    〜〜〜〜〜〜〜
    ビブリオバトルの波乱 岡崎琢磨
    緋色の脳細胞 小西マサテル
    知識と薬は使いよう 塔山郁
    ふくちゃんのダイエット奮闘記 友井羊
    暗い部屋で少年はひとり 柊サナカ
    〜〜〜〜〜〜〜〜

    個人的には、『知識と薬は使いよう』が
    納得感が得られて好きな読後感でした。

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    2024年04月16日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    タイトル通り殺人事件は起きないので、血や憎悪などの生々しい表現が苦手な方でも読めます。平和に謎解きを楽しめました。

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    2024年03月11日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    人が死なないミステリー短編集。どの作品も文体はライトでありながら、読み進める内に「なぜだ?」と意識づけられる。真実を知った時に「なるほどね」と思う。その心の動きこそがミステリーの真骨頂なのではないだろうか。
    派手なトリックはなくとも、静かに心に響く。そんな短編集でした。

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    2024年02月21日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    ネタバレ

    5人の作者の著書から選ばれた5篇。
    小西マサテルさんの「緋色の脳細胞」以外は
    初めてだったので色んな作風が読めて
    面白かったです。個人的には友井羊さんの
    「ふくちゃんのダイエット奮闘記」が
    予想の少し上をいかれる結末に楽しめたし、
    グルメと摂食障害の組み合わせの作品は
    今まで読んだことがあったようでなかったので
    興味深く読めました。
    岡崎琢磨さんの「ビブリオバトルの波乱」は
    本作を読んだことがないのでえっ!店員さん
    そんな感じでぶっこんで来るのと驚き、
    柊サナカさんの「暗い部屋で少年はひとり」は
    すごいやさしい世界でほっこりした。
    塔山郁さんの「知識と薬は使いよう」は
    今までにあまり読んだこと

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    2023年10月27日
  • #殺人事件の起きないミステリー 自薦『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ傑作選

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    心が整う素敵な傑作選です。道徳性や人格的な何か大事な感覚が研ぎ澄まされるっていうか。善悪の判断、生命の尊さ、誠実であること、寛容性や家族愛、思いやりと親切心・・・これなら殺人事件は起きないです。

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    2023年09月16日