遠坂八重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ過労死レベルで働く人の、壊れていく過程を見たようだった。
比喩ではなくその言葉通り、死ぬほど働いているのに、「逃げる」という選択肢がない。
というより、選ぶ気力がない。
最後にようやく抜け出すことができたが、それは死ぬほど働いていたからではなく、仲間だと思っていた人に殺されそうになるほど恨まれているのがわかったから。運命共同体だと心の支えにしていた人たちが、実は自分を標的にし、見下すことで自分を保っていた。
極限まで追い込まれた人たちの精神の保ち方が、両者どちらも残酷で、読んでいて心が重かった。
新しい職場は、給料は半分でも定時に帰宅でき、家族と暮らすことでやっと人間らしい生活を取り戻すことができた。
背伸びをして、苦しみに耐えながら生きるよりも、自分が幸せと思える場所を見つけ、いい意味で自分に見合った場所で働くことが大切だと思った。
最後に、佐伯の手紙を破り捨てたのは、青瀬が佐伯に恋愛感情がなかったからというわけではなく、これまでの苦しみを忘れ、新しい自分として生きていくためだと思う。
佐伯自身は青瀬の支えになろうと努めても、佐伯と関わることで過去の自分や環境、くだらない陰口を言う人たちのことを思い出してしまうから。
この本は読んでいてつらいけど、最後はハッピーエンドで終わってくれたと思う。 -
Posted by ブクログ
帯を見て絶対めちゃくちゃ怖いんだろうな!ドキドキワクワクハラハラしながら読み進めてったけど、言うほど怖いか...?みたいな感覚のまま読み終わってしまった。私の察しが悪すぎて本来の怖さを理解できていない可能性もあるんだけど、でもなんか怖くなかった、って感想が残った。心霊系とヒトコワの両要素があったのに怖さのリアリティって言うのか、読んでいるときの、すぐ後ろに誰かがいて今にも私の肩に手を置くんじゃないかって思うような、こちらに迫ってくるほどの恐怖感はなかった。主人公の鈍感で無鉄砲でちょっと生意気な今どきな大学生っぽい感じや、教授の気遣い上手で安心感のあるところ、泉くんの、ビビりでちょっと残念キャラっぽいところとかは結構好きで、キャラが魅力的なのはいいなと思った。とにかく教授の安心感が強すぎて全然怖くなかったのかも。あと、出版されたのが最近であることもあって、現代的な要素が多いところもおもしろかった。こういう系って個人のブログとか掲示板とかちょっと前のインター要素が多いんだけど(そもそも情報源が10年以上前ってことが多いから仕方ないか)、YouTubeとかチャットgptとかが登場して...って書いてて思ったけど言うほど現代的要素多くないなあ。でもなんかリアルってわけじゃないけど現代っぽい感じが物語全体を通してあったと思う。だからこそファンタジーチックなホラー描写が浮いていて、怖くなかったのかもな〜。蓬莱くんが最初しか登場しないからいまいち感情移入できなかったのもあるかも。普通の明るいウェイ系大学生なのに、実は...というびっくり要素が終盤にあったけどええ〜そうなんですか!!?とはならなかったし、それよりもああいう典型的大学生キャラがオカルト大好きって設定の方がギャップっていうか、引っかかる要素だったな。蓬莱くんのこともうちょっと好きになってからホラー展開になればもっと感情移入できたのかな。
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Posted by ブクログ
青春ミステリということだが、前半は何かラブコメのような雰囲気で物語が進む。そして、その「雰囲気」のなかで、ところどころに感じる違和感。これが後半で起こる陰惨な事件と謎解きに関わってくる。自分は最初のうちは、題名の意味がわからなかった。それがわかるのは、やはり後半からとなる。
高校を舞台にしたバディものであるが、全国有数の進学校とする意味があるのだろうか。登場する生徒たちが頭脳明晰とは思えないのだが。あと最後の方で明らかになる「犯人」が唐突すぎないか。もっと伏線を張ったほうが面白いと思う。さらに全体のストーリー展開の配分も考えた方が良いと思う。自分は殺人事件とは、もっと重苦しいものだと思う。
デビュー作ということだが、いろいろと粗が目についてしまった。本作もミステリよりラノベに方向性を持って行ったほうが良かったかもしれない。しかし、そうすると米澤穂信氏のあのシリーズみたいになってしまうか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一緒に怪異研究会をたちあげた蓬莱倫也が音信不通になる。3ヶ月後、おなじく怪異研究会の泉が送ってきた動画には首を傾げて佇む男が映っていた。これが倫也かもしれないという泉とともに撮影された場所に行ってみると、抜け殻のようになった倫也を目撃する。原因をつきとめようと調べていると今度は泉まで行方不明になってしまい……。
ちょっとモキュメンタリーぽい編集ですが、ストーリーにのっとっているので苦手な人も問題なく読めると思います。
純粋なホラーというよりは呪いとか人怖とかそっち方面かな。怖さはさほど感じませんでした。主人公含め、人の汚い部分を詰め込んだような不快感があります。ホラーとしてはすごく良いですが、もっと怖くしても良かったと思うよ。どっちかっていうと教訓的な側面を強く感じた。