遠坂八重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
隠されていた麗一の過去に触れられるのでは、と思って本屋で迷わずに手に取った1冊。
想像の何倍も重たい過去だった。
前作で麗一は「自分は気楽な身分なのさ」と言っていた。蓮司はもちろん「麗一に何かあれば滝家全員が悲しむ」と否定した。私も全力で否定したい。
文乃一家は少しずつ前に進みつつ、朝美に自分の罪と向き合う機会を与え続けた。朝美は幼少期からのコンプレックスがあったとはいえ、真実から逃げ続け文乃一家の思いを踏みにじり罪を重ねた。成長してからも他の被害者に対する罪悪感は全く湧いてきていなかった。救いようがない、と思うがそれでも更生の機会を与えられた。
朝美のコンプレックスの原因となった姉は最終的に朝美の罪により打ちのめされているが、そこに自身を当事者として受け止め、反省する機会は訪れるのか? -
Posted by ブクログ
【消えて欲しい上司が、ある日本当に消えた】
タイトルと表紙の印象とは裏腹に、本作は最初から最後まで救いの少ない重苦しいストーリーが続きます。(※人の心に優しく寄り添うタイプの作品ではありません)
時代錯誤のパワハラ上司、劣悪な環境に従うしかない社員たち、職場環境を改善できない会社、そして捜査力に乏しい警察と。
それぞれが“自分で蒔いた種”や“気づかぬうちに蒔いていた種”を抱えているんですね。「結局、誰が一番悪かったのか」という問いが最後まで頭に残り続けます。最後の真相がハッキリした後に襲いかかってくるこのモヤモヤ感と余韻がたまりません。
登場人物たちの本音と建前が渦巻く中、目を背けたくなるような劣悪な環境で起こる事件に、逆に目が離せなくなる。その不穏さと妖しさこそが、この作品最大の魅力だと感じます。 -
購入済み
やばいやばい、怖すぎるって、もういいって途中から背筋が寒くて仕方なかったよ、、、。
最初は私も前川の罵詈雑言にイラっときて、うわぁこんな上司だったら葬りたくなるなと部下に同情して、
尋常じゃない時間の残業を毎日繰り返す青瀬たちにも同情して、
そりゃこんな上司と毎日顔を突き合せなきゃいけないならばパフォーマンスなんて上がるわけないよなと思い、
え前川いなくなったやんと思ったら、本当に死んでる?という疑問に変わり、
読み進めていくうちに「ええええそっちぃぃぃ」ってなったし、
さらに読み進めるともう訳の分からない展開が待ち受けていて、
人間こわ!!!となった。
ホラーですよこれは、結局幽霊なんかより人間が怖い。
でも面白かった。
内容に全部持ってかれたけど、このブラック具合はとんでもない。 -
Posted by ブクログ
登場人物のキャラが立っていて読みやすい。主人公ふたりと双子以外もすみれ子や先生たちも見た目や動きが想像できた。
実質学内探偵みたいな便利屋的ポジションの活動って学校ミステリの十八番ではあるけれど、文芸部とか推理小説研究会とかそれっぽいのが多い中で「たこ糸研究会」って!蓮司も麗一も魅力的だしシリーズ続いてほしいな〜と思っていたら続編が出ているようなので読みたい。
死体の描写から始まるプロローグに引き込まれたし、途中なかなか酷いことが起きつつもエピローグの終わり方も爽やか。犯人の動機はぶっ飛んでるけど、丁寧な伏線が張られていたから納得した。面白かった。
副題が『Dの悲劇』になってるのもいい。ドールハウスの惨劇でありつつ、dollともdaughterとも取れるDを使いながら、最後はドールの方からパペットだったと言わせて壊すのが好き。