遠坂八重のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ前作も面白かったので、こちらも読みました。
前作の続きの時系列だったので、読む人は前作『ドールハウスの惨劇』から読むと、登場人物がよりわかって良いかと思います。
今回のテーマはいじめ。
そして今回は誰が犯人なのか怪しい人が多すぎて…誰が誰だかわからなくなりながらも(途中で前のページを戻ったりしながら)読み終えました。
以下犯人のネタバレ。
まさか、蒼くんのお父さんが快楽殺人鬼だったとは。途中に自称彼女の菜月、蒼くんのお母さん貴子も怪しいと思ったし、最早出てくる人みんな怪しく見えてしまった。300ページ超えですが、ページを捲る手が止まらず最後まで読みました。
最後は蒼くんと菜月ちゃんが楽しそうに会話していて、ほんとよかったなぁと思った。菜月ちゃんは最初怪しいと思っていたけど、サバサバしていて格好いい女の子で好き。完全なるハッピーエンドではないけど、二人が前を向いて過ごしていけていたらいいな。
-
Posted by ブクログ
いじめ、ダメ絶対
やはりいじめは更なるいじめ・犯罪しか生まない、と心底思わされた話。
いじめもダメだし、報復もしちゃいけないけど、物語の中では、主人公の麗一は元々ネジの飛んでる人柄だし、「あいつらは死んで当然」と言う意見にもあっさり同意したりして、きれいごとじゃなく率直な気持ちを話すから、読み手がとても考えさせられる。
緻密なトリックの推理というより、少しずつ真実が麗一と蓮司によって明かされていき、そのときのやり取りが軽妙で前作から、このノリは好きだなぁ。正反対の境遇の二人が信頼しあってるバディ感が良かった。
普通の顔をした壊れた人たちがたくさん出てくる話なので、現実に自分の周りにも実は潜んでいるのかも、いや、そもそも私も壊れてる人じゃないって断言できないと怖くなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ受験生となった麗一と蓮司の何でも屋コンビの元に依頼に訪れた一年生の女子生徒。妹を亡くし引きこもりになった同級生が別人になっているという。6年前に起きた、小学一年生の女の子が亡くなった交通事故。それは麗一と蓮司にも関わりがあった…。過去と現在の登場人物視点が交互に描かれていくなかで、6年前の交通事故の真実が明らかになっていく。
シリーズ完結、かな?麗一と蓮司のコンビよかったのでまた読みたい気がするけど、結末的に続きは難しそう。前作のようなハラハラ感はなく、どちらかというと一作目に近い雰囲気。
高校生の麗一がボロアパートで一人暮らしをしている理由。麗一の過去、蓮司と麗一の出会いなどが描かれている。
麗一はどこまでも家族に縁がないんだと思う。蓮司や大家さんとの出会いを考えると人との出会いに恵まれていないことはないんだろうけれど。
麗一にとって蓮司との出会いは本当に大きなもので、蓮司の存在に救われていたんだろう。麗一と対比するようにして、蓮司の家族は仲が良くて、普通の良い家族として描かれているのかな。初めての友達に一喜一憂する小さな麗一の姿を思うと微笑ましくも少し悲しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレある男子高校生がいじめの加害者を告発して自殺を図る様子が動画サイトに投稿された。動画に写っていた高校生・円城寺蒼の恋人だという少女・田崎菜月から依頼を受け、滝蓮司と卯月麗一は彼が何故こんなことをしたのかを調べ始める。菜月、蒼、蒼の母親・貴子にも隠している姿があるようで…。
前作よりインパクトがあった。いじめをテーマにした話と思いきや…。ショッキングな自傷動画から、蒼が告発した相手・何があったのかを調べていくうちに8年前の殺人事件に繋がる。蒼に関わりがあったとは考えずらく、蒼の母親との繋がりを調べていくと色々なものが見えてくる。蒼が隠していたもの、母親が忘れようとした過去など、少しずつ明らかになっていき、最後に明らかになる事実が怖すぎる。急なモンスター。
貴子さんに男を見る目がなかったところから始まってるのかもしれないけど、それにしても哀れ。息子と2人、肩書きとか見た目に惑わされずやり直せるといい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ過労死レベルで働く人の、壊れていく過程を見たようだった。
比喩ではなくその言葉通り、死ぬほど働いているのに、「逃げる」という選択肢がない。
というより、選ぶ気力がない。
最後にようやく抜け出すことができたが、それは死ぬほど働いていたからではなく、仲間だと思っていた人に殺されそうになるほど恨まれているのがわかったから。運命共同体だと心の支えにしていた人たちが、実は自分を標的にし、見下すことで自分を保っていた。
極限まで追い込まれた人たちの精神の保ち方が、両者どちらも残酷で、読んでいて心が重かった。
新しい職場は、給料は半分でも定時に帰宅でき、家族と暮らすことでやっと人間らしい生活を取り戻すことができた。
背伸びをして、苦しみに耐えながら生きるよりも、自分が幸せと思える場所を見つけ、いい意味で自分に見合った場所で働くことが大切だと思った。
最後に、佐伯の手紙を破り捨てたのは、青瀬が佐伯に恋愛感情がなかったからというわけではなく、これまでの苦しみを忘れ、新しい自分として生きていくためだと思う。
佐伯自身は青瀬の支えになろうと努めても、佐伯と関わることで過去の自分や環境、くだらない陰口を言う人たちのことを思い出してしまうから。
この本は読んでいてつらいけど、最後はハッピーエンドで終わってくれたと思う。 -
Posted by ブクログ
帯を見て絶対めちゃくちゃ怖いんだろうな!ドキドキワクワクハラハラしながら読み進めてったけど、言うほど怖いか...?みたいな感覚のまま読み終わってしまった。私の察しが悪すぎて本来の怖さを理解できていない可能性もあるんだけど、でもなんか怖くなかった、って感想が残った。心霊系とヒトコワの両要素があったのに怖さのリアリティって言うのか、読んでいるときの、すぐ後ろに誰かがいて今にも私の肩に手を置くんじゃないかって思うような、こちらに迫ってくるほどの恐怖感はなかった。主人公の鈍感で無鉄砲でちょっと生意気な今どきな大学生っぽい感じや、教授の気遣い上手で安心感のあるところ、泉くんの、ビビりでちょっと残念キャラっぽいところとかは結構好きで、キャラが魅力的なのはいいなと思った。とにかく教授の安心感が強すぎて全然怖くなかったのかも。あと、出版されたのが最近であることもあって、現代的な要素が多いところもおもしろかった。こういう系って個人のブログとか掲示板とかちょっと前のインター要素が多いんだけど(そもそも情報源が10年以上前ってことが多いから仕方ないか)、YouTubeとかチャットgptとかが登場して...って書いてて思ったけど言うほど現代的要素多くないなあ。でもなんかリアルってわけじゃないけど現代っぽい感じが物語全体を通してあったと思う。だからこそファンタジーチックなホラー描写が浮いていて、怖くなかったのかもな〜。蓬莱くんが最初しか登場しないからいまいち感情移入できなかったのもあるかも。普通の明るいウェイ系大学生なのに、実は...というびっくり要素が終盤にあったけどええ〜そうなんですか!!?とはならなかったし、それよりもああいう典型的大学生キャラがオカルト大好きって設定の方がギャップっていうか、引っかかる要素だったな。蓬莱くんのこともうちょっと好きになってからホラー展開になればもっと感情移入できたのかな。