遠坂八重のレビュー一覧
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冬汪高校『たこ糸研究会』は、大小問わず依頼人からの悩みごとや困りごとを受け付けている学内の便利屋さん。研究会といっても部員は滝蓮司と卯月麗一の二人だけの小所帯だ。ある日一年生女子の曽我朝美が研究会を訪れ、相談を持ちかける。いわく6年間引きこもりの幼馴染が、別人に入れ替わったというが…
シリーズものとは知らずに読んだ。
探偵役と助手役がコンビで謎解きをしていく感じかなと思いきや、物語は時を遡りながらシリアス路線へ。朝美と麗一の生い立ちが交錯しつつ、いじめ、虐待、毒親といった重苦しいテーマがのしかかる。
過去の過ちにどう向き合うか?
感想が上手くまとまらないが、自分も親として子供への向き合い方を考えさせられた。悪い事をしたら正直に罪を認めて、保身に走らず自戒ができる子に育てねばと。
某親子が取った行動は理解しがたい。私がもし同じ状況になったら絶対にできないだろう。
全体的にシリアスなストーリーだが、蓮司と麗一のぎこちないけど友達想いなやりとりにほっこりした。
《蓮司&麗一シリーズ》
1.ドールハウスの惨劇
2.怪物のゆりかご
3.白色光の影を浚う -
Posted by ブクログ
とても読みやすく一気読み。
令徳大学文学部の一年生、小佐野菜乃は、いたって普通の好奇心旺盛な霊感ゼロの女子大生。同期の蓬莱と泉と共にオカルトサークルを立ち上げる。
三人で怪談検証の実地調査などを行うなどの活動をしていたが、七月、蓬莱が突如音信不通になる。
蓬莱を心配した菜乃と泉は、蓬莱の所在を突き止めようと調べ始めるが…
ふんふん、きっと何らかの怪異に巻き込まれるもののみんな助かって大団円なんだなと思いながら読んだら、どんどん予想と外れた方向に話が進んでいく。
なめらかに進んでいくシナリオに、いや、伏線と思しきあれもこれもそれもまだ明確になってないんだけど…と思っていたら最後、こうきたかと。
面白かったです。 -
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ネタバレ子供の頃の過ちが、取り返しのつかない事件にまで発展してしまう…
また、それを隠すために嘘に嘘を重ねて、責任から逃れようとする姿は滑稽そのもので
他責思考すぎて最後の最後まで許すことはできませんでした。
とにかく麗一の過去が辛くて重くて…
それと反比例するような父との幸せな日々
当たり前のように一緒にいられるとお互いに思っていた。そんな矢先の事故。
大切な人の死を乗り越えられない麗一と、彼を支える親友やアパートの管理人。
登場する親たち(実際は後見人だけど)がとにかく良い人たちすぎて、感情移入してしまい、涙なしでは読めませんでした。(私は号泣しました…)
きっと茂は本当の父親になって、20歳になったらお酒を一緒に飲んで、麗一の幸せだけを願っていたはずなのに…
最後の方で、麗一が言った言葉が天国の茂に届いて、あの箱を開けさせたのかな?と思うと、本当に涙が止まりませんでした… -
Posted by ブクログ
「ドールハウスの惨劇」に続く青春ミステリ。青春ミステリの爽やか&微笑ましさと凄惨な事件&煮詰められた人間の悪意のブレンドが今回も絶妙です。前作のネタバレはないけれど、やはり順番通りに読む方がお薦めかな。
何者かを告発したうえで自殺を図った高校生の動画が世間を騒がせ、たこ糸研究会の二人はその高校生の交際相手から依頼を受ける。彼は何を暴こうとしていたのか、なぜそこまで極端な行動をとる必要があったのか。調査を重ねるうちに剥がれ落ちてくる、関係者たちの虚飾に満ちた仮面。過去に起こった凄惨な事件。はらはらどきどきが止まりません。
良妻賢母で職場でも頼られる母親、愛らしくお行儀のいい女子高生、という第一印象ががらっと変わっていく過程で、本質を見抜くのはいかに難しいのかということを思い知らされます。そして悪意に気づかないことを嘆く蓮司だけど……いいんだよ君はそのままで、と言いたくなりました。彼のような人間がいるとホッとしますよね。
そして思った以上にえげつない真相……ほんっと見えてなかったわ本質。そしてこれだけえげつない物語だったのに、ラストは爽やかで穏やかなのに驚きです。彼らには幸せになってほしいので、これには安堵しました。 -
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便利屋として学内で活動する二人の高校生、滝と卯月。彼らの同級生の双子姉妹・美耶と沙耶は母親から強い抑圧を受けていた。彼女たちの願いを叶えようとする滝と卯月だったが、彼女たちの誕生日に惨劇は起こった……。かなりどろどろとした部分が印象的な青春ミステリです。
美貌を誇る美耶と学力の高い沙耶。美耶は高価なファッションやコスメを与えられ大切にされているが、沙耶は勉強漬けの毎日を強制されている。対照的な扱いを受けている彼女たちだけれど、いったいどちらが不幸なのだろう、と思ってしまいます。大切にされているように見える美耶にも自由はなく、むしろ外見以外に価値はないとされているようで、うらやましいとは全く思えません。この母と娘たちのパートがもう、どうしようもなくしんどい箇所でした。
そして予想通りというように起こってしまう事件。誰が犯人なのか、という以上に、なぜこのタイミングで事件が起こったのかという謎の答えが……これは予想できませんでした。そしてあまりにもおぞましい真相。ただしこの事件にまつわるすべてが歪んだ愛情と執着の末路だったので、哀れとは思っても誰を憎めばいいのだろうな、という気になりました。ああでもやっぱり悪いのは母親か……。