峰浪りょうのレビュー一覧

少年のアビス 7

峰浪りょう

玄がチャコを東京に行かせてやれと言ったのが
ここまで読んできて一番純粋にぐっときた台詞かもしれない。
生きていくんじゃなく瞬間瞬間自殺するという
似非森の言葉もその通りだと思う。

結局やはり玄が父親を殺したのか。
その道の人とは言え何も言わずに死体を処理する玄の父親も凄いが、
確かにこうなると親の後を継がないとも町を出たいとも言いづらい。
しかしそもそも夕子が母として大人として人として
酷いのが発端なのに
なぜ子供達が苦しまねばならないのだろう。
どう見てもわざと仕組んだとしか思えないのだが。

玄の気持ちは察するが、令児には益々重荷が増えたのではなかろうか。
せめて夕子が死んでいればまだなんとかなったろうに。

少年のアビス 8

峰浪りょう

まさか玄の方が出ていくことになるとは。
兄は前よりマシに見えるだけで頼れなさそうだし、
夕子の記憶喪失は演技だろうし。

チャコとはあれきり連絡も取っていないのに
令児のせいにして、商品を投げつけて
本当に父親が毒過ぎる。

町に残るにしてもちゃんと出て失敗して戻って来るところまで
やらなければならなかったというのはその通りなのだろうなと思う。
しかしただ話そうと言っていた筈なのに、チャコの取る行動が辛い。
急に痩せたせいで下着のサイズが合っていないのがリアル。

兄が精神状態がまともでいられなかったのは当然だ。
血の繋がらない弟に頭を下げるより
2人で出ていこうにはならないのは家族では無いと思っているからだろうか。

前から知っていたアイドルでしかもそれだけの関係では無いナギを
最近知った人がきっとこれから来るよという無情感もリアル。

玄は何故出てきてしまったのだろう。どうする気なのだろうか。

少年のアビス 9

峰浪りょう

チャコが先生の思惑を分かっているあたり、
女同士だなと思う。
その怖さを玄はわかっていそうだ。
チャコの初恋は玄だったのか。どうしてこうなってひまったんだろう。
主に夕子のせいか。
息子の為にデリヘルを呼ぶ母親がヤバ過ぎる。

海に連れて行ってもらった思い出の母親は、
どうして喧嘩をしてどうしてそんなに泣いたのか。
伯父ではなく父親なのか。
もうそれがトラウマになっていて、町の外に出られなくなっていたのか。
修学旅行すら行ったことがないなんて絶望的だ。
まともな経験をできてきていないではないか。
そういう意味ではこんな形でも東京へこれたのは
良かったのではと思うのだが、
すごいねで終わらせて帰るなり、住み込みのバイトを探すなりが無いのが変わらずアビスの世界観。

チャコが東京の大学を見てこうなりたかった、ではなく
それが理想だと思い込んでいたというのもきついものがあるし
言い当てられた玄もかなりしんどいだろうし
どうしたらこの深淵から抜け出せるのだろう。

少年のアビス 6

峰浪りょう

チャコを助けようと思うなら、連れ出すより
学校に乗り込んで女教師がチャコをはめて
自分もストーカーされていると訴えた方がマシでは。
チャコの学校の大人たちも全員クズならどうしようもないが。

夕子は何故この町に拘ったのだろう。
令児の名前が深夜0時から来ているとは思わなかった。

令児は自分の父親が似非森かもしれないと勘付いていたのか。
自分が生きてるって知らなかったから死のうとも思わなかった。きつい。

かなり無茶苦茶な状況になってきて、
田舎町ではもう命が無事でも暮らしていけない気がするが
一体どうなるのか。

少年のアビス 5

峰浪りょう

チャコはわざわざ先生の車に乗った上で
喧嘩を買うとは凄い度胸だ。

令児がまともな生活レベルを保ったまま
ここを逃げ出す方法が全く見えてこない。
彼の知っている中で確かに一緒に死んでもいいと
思える人はナギしか見当たらない。

普通ならこういう告発があったが本当か、
から入るものだと思うが、チャコの学校の先生たちも大概だ。
チャコも否定すれば良いのに。
ネカフェに行ったこと以外は証拠は上がらないだろう。
チャコが助けを求めるのが令児なのは仕方ないだろうが
約束を持ち出して頼るのは重過ぎる。
彼に何が出来るだろう。

玄もよくわからないし、母親は本当に気持ち悪い。
似非森の母親が入院していたからといって
連絡先を使うのは個人情報なのに、というのは今更なのだろうな。

少年のアビス 4

峰浪りょう

チャコの「当事者になりたい」は刺さった。
やめた方が良いとも思うのだが、
それを聞いてしまうと止めるのもどうかと思ってしまう。

どっちを向いてもどろ沼で、令児が頼れる大人がどこにもいない。
先生は嫌がらせのつもりなのだろうか。
本人に確認もせず親を呼ぶのは最悪だし、
女の顔してたとか一緒に死のうと親に言われるのは萎える。

チャコがネカフェに誘ってそういう行動に出るのは嫌だったが、
ストーカー化している先生がそれ以上に気持ち悪い。

自分が逃げられないから令児も逃したくない人、
自分が逃げられないから令児は逃したい人、
令児の気持ちは蔑ろな分結局どっちも迷惑過ぎる。

少年のアビス 3【書店限定特典イラスト付き】

峰浪りょう

単純な家出ではなく、進学して家を出るとなると
養子に迎えるに近い覚悟がないとサポートなんて
できないと思うのだが、先生はどうする気なのだろうと思っていたので、
お金を糸目もつけず出すつもりなのはちょっと見直した。

作品のファンだが作家はクズだと思っていたとは言え、
空気に流されず逃げ出せてチャコは本当に偉い。
家族が味方になってくれないのは特に未成年にとっては本当にきついし、
そんな時に手紙をもらったら傾いてしまいそうだ。
でも令児の方へ来てくれてまだ良かった。
大事な一人娘で可愛がっているけれど、
人だとは思っていない。
自我を持って振る舞うと反抗だと思われる。
傍からはいい家族に見られて誰も助けてくれない。
読んでいるだけで息苦しくなる。

少年のアビス 2

峰浪りょう

動機が不純だとしても、助けようとするだけ
まだまともかと思いきや、先生も歪んでいる人だった。
人生の責任が取れるわけでなし、
自殺を邪魔されたことを恨むだけの結果になるのではと不安。
人の携帯を勝手に見てメッセージを返すのも気持ち悪い。

結局令児は先生の誘いに乗るし、
しかし先生は一応割り切ってはいて、一体どうなるのか。
チャコもチャコで闇があるし
ナギも歪んでいるが、玄には玄の闇があるようで、
本当に絶望的な深い淵の物語だ。

少年のアビス 1

峰浪りょう

偶然好きなアイドルに会えるという設定と、
主人公を取り巻く環境の設定があまりにも落差があり
息苦しくなる。

足が痛いと言っているのに自分も辛いとすかさず言ってくる母親という、
世間からは虐待には見てもらえず、辛いと言えば
親不孝と言われるようなこの息苦しさの描写が上手い。
毒親という言葉ができて少しは世間の理解も深まったとは思うが。

チャコは良い子だと思うのだが、
「新しい推し見つけないと」というなにげない言葉も苦しくなった。
推しって好きになってしまうものであって、
探して見つけるものでは無いのではないだろうか。
引退したわけではないのにすぐ次にいってしまう世間も、
見離されたような気持ちになる。

少年のアビス 18

峰浪りょう

考察の余地あるけど置いてかれた感がすごい...。
あんまりスッキリする完結じゃなかった。
柴ちゃん先生どうなるんだ。

溺れる花火 1

峰浪りょう

ときおり現れる夏澄だけのコマに描かれる表情から、彼女の本心を推し量ってみる。従姉妹にどんな感情を抱いているのか、つかみきれない。

少年のアビス 1

峰浪りょう

[REO]

1巻目からかなりドロドロですね。全ての元凶は母親な気がする。今の時代なら行政に助けを求めることもできるのに。

少年のアビス 9

峰浪りょう

[ロマネスコ]

だれてきたが、まだ読む

1巻から全て読みました。はじめは鬱々とした世界観がもの珍しく面白かったのですが、あまりにも似たようなメンタリティの登場人物が多く、だんだん飽きてきました。特にチャコが闇堕ちしてからは、主人公の覇気がなくなり見守り甲斐がありません。柴ちゃん先生は言動が怖くて面白いので、このまま主人公母と派手に衝突してもらいたいと思っています。

＃ダーク ＃ドロドロ

少年のアビス 1

峰浪りょう

読むとしんどくなる、だけど深淵を覗きたくなってしまう、タイトル通りの漫画だなぁ〜〜と思った。最新刊まで一気読み。チャコちゃんが推しだったんだけどチャコちゃんの光が着々と失われていくのが非常にしんどい。どう終わるんだろうか……。

少年のアビス 1

峰浪りょう

[かしこ]

この先、深くなりそう

まだ一巻は導入部という感じで、
主人公の、残滓に対する不満、ヒロインの謎の行動などが、気になるところ。
ヒロインの内面が描かれ出すと、深くて面白くなりそう

＃深い ＃切ない

少年のアビス 1

峰浪りょう

まあまあ

何もない町で、高校生の黒瀬令児は、生きていた。家族、将来の夢、幼馴染が彼をこの町に縛り付けている。生きることに希望はあるのか。この先に光はあるのか。

初恋ゾンビ 4

峰浪りょう

ゲストキャラの恋愛を絡めつつも軸となるタロウ・イヴ・指宿・江火野の関係が徐々に固められて行って手堅い展開が続くな。そろそろ江火野と指宿でひと悶着欲しい

初恋ゾンビ 3

峰浪りょう

ゲストカップルの問題解決と指宿が抱える問題の重ね合わせのバランスが良いよなぁ。太郎イブ凛々澄の関係が今後どう決着するかだけでお腹いっぱいなところに江火野ちゃんの本格参戦来たら混戦スキーとしては見逃せなくなるので是非そうなってくれ

ヒメゴト～十九歳の制服～ 1

峰浪りょう

みんなが歪で。だけど愛おしい。
大人と子供の間で、性に揺れる少年少女。
なんだかハラハラしてしまう。

ヒメゴト～十九歳の制服～ 5

峰浪りょう

もぉ皆でそれぞれ昏い青春つっぱしってて楽しすぎるよ。
てかこの漫画エロ描写多いのに全然エロくないの何でだろう…って考えたら、誰一人として幸せじゃないからだ…って気付いて愕然とした。