古屋星斗のレビュー一覧
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世の中の構造変化を説明する良書。改めて気づくことが多い。
今は若者に質的負荷の低い仕事が回されるというのは、分かる。幸か不幸か標準化と自動化が進んでいて、マニュアルを見れば誰にでもできる仕事と、部長級でなければこなせない複雑な調整を要する仕事との二極化が生じている。なお我々中堅は真ん中で仕事を簡素化しマニュアルを作っている。
つまり若者は職場で仕事をこなすだけでは次の選択が来るまでに質を伴う十分な経験を積むことができない。新しい仕事を見つけるか作るかしなければ成長できない。
この本では、どうなりたいのかを探す道筋は大まかにしか触れられていない。基本的には筏下りと山登りのイメージを持ち、様々な経験と知見の掛け合わせで登る山の希少性を出すというのが本線だろう。別の本の話だが、専門家の知識とは大学で13コマの授業ができるレベルという基準が重い。
え? わしの希少性? これからでっち上げまーす。いや、真剣な話、なんか隣接領域とかあったかな。 -
Posted by ブクログ
若者がゆるいのではなく、法改正で職場が緩くなって、若者が不満でなく不安になっている
若者は多様化していて一概に捉えられない
学生時代からさまざまに社会と関わりを持っている
新入社員は会社を評価する目を持っている
新入社員は白紙の状態ではない
昔の育て方は通用しない
ありのままの自分でいたい
でも何者かになりたい
矛盾するが心の中でグラデーションがあるのでは
パフォーマンスが高い若者ほど退職傾向にある
自律的な若者ほど離職率が高い
社外に向く目を社内に
社内に別プロジェクトとか
完全転職ではなく、現職のままで
ボランティア
副業
業務委託
といったコミットメントシフト
ミスマッチがない
外の関係で育てる
上司、先輩は、関係負荷
若手同士で仕事を任せると、
関係負荷なく質的負荷をかけられる
横の関係で育てる
法律の変更、指導できない環境、、、
会社が若者を育てるのは難しい
であれば若者自らが会社を利用して育つ -
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ネタバレ■Z世代の特徴
総論としては、いつの時代も上の世代から見た若者は「分からない・理解するのが難しい」存在であるという点です。著者はデータを基にZ世代の二極化を指摘していますが、昔ながらの上昇志向を持つ層・中間層・変化を嫌う層は2:6:2の割合で分布しています。
その中で、若手は「キャリア安全性」を強く意識しており、業務の質的負荷を上げることを有効な打ち手として見出しています。
例えば、育成対象者は一年前または半年前の自分と比較したとき、新しい知識・経験が積み上げられていないと感じる場合、「自分はこのままこの会社に在籍し続けた場合、同世代と比較して差がつけられているのではないか?」という不安です。SNSが当たり前に存在する彼ら彼女らは、他人からの評価を他の世代よりも「重視する」結果がデータで示されています。
キャリア安全性(将来のキャリア選択権を持つ)を保つためには、業務の質的負荷を上げる、またはこの会社は相対的(他の会社と比較して)に良いと自身が判断できる・納得できる必要があります。このキャリア安全性に対する施策が “上昇志向を持つ層” のリテンションに強く影響します。
自社と他者を比較するには、外に出る(社外の人と交流する、社外の人と一緒に仕事する)経験が打ち手として考えられます。上司や先輩から社外の勉強会に出席を促す方法もあれば、学生時代の同級生とコミュニケーションを促す方法もあると思います。
また、労働環境の変化は重要なファクターとして存在します。下記法律改正や施行に伴い、残業時間・有給取得率の変化があります。労働時間減少やキャリアの早期化により、昔ながらのOJTで全てを教えるやり方は通用しないのが実情です。
・2015年:若者雇用促進法
・2019年:働き方改革関連法
・2020年:パワハラ防止法
■マネージャーと若手の関わり方
マネージャーと若手の関わり方にいくつかの傾向が見られています。基本、マネージャーは褒めるスタイルを採用していますが、褒めるだけでは当人の知識や経験が伸びることは少ないと報告されています。フィードバックする目的を明確にして伝え、ポジティブな表現でフィードバックする方法が効果的です。
また、マネージャーと部下でコミュニケーションの頻度が双方の育成満足度の向上に寄与しています。一回の時間を長くする(ex: 月次1on1 30分)よりも、1日5分で複数回実施した方が効果の高いデータが示されています。この点は指導する立場にある人は基本姿勢として持つべき点だと思います。
日々の業務に即した技能・スキルのフィードバックから始めて、最終的にキャリアづくりに関するアドバイスまでできれば、一般的に育成力上級のマネージャーであると言えそうです。
若手は昔よりもキャリアを判断する機会が多いかつ早期化しているため、マネージャーは若手に対して、2か月程度で目標を設定し、評価するような施策も有効であると示されています。例えば、「今のルーティーン業務の改善策を週一2時間考える時間にして、2か月後に提案して」などです。半年や1年間は超長期の評価期間に受け止められ、若手はより近い目標設定で成長実感を得たい傾向が強いです。 -
Posted by ブクログ
自分は、この本のどんぴしゃの読者層だった。
ゆるい職場に危機感を募らせて、無闇に転職サイトを常にウォッチ。
一方で、やりたいこと(熱意)もなく…このままでは1万時間に達するものがない(=この仕事なら任せてくれといえる状態になれない)
つまり、「なーんだ、みんな一緒か、安心した〜」と思った(笑)
この焦りの正体も丁寧に解説があって、なんだか丸裸にされたようで恥ずかしいけれど、スッキリもした。
世代間のギャップにも納得だ。
しかしどの時代も、
一定の労働投資が必要であること
ある程度の寄り道で希少性をあげること
が大事というところには、思わずううっとなった。
感覚的にわかっちゃいるけど、突きつけられると苦しい。
何がしたいか分からず焦って転職、やりたいことだけやりたいから無駄なことだと思ったら転職・異動希望
私や周りでもよく聞く話
答え合わせは何十年も先。もう少しゆっくり進んでもいいのかもしれない。 -
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新しい年度になる前に読んでおきたかった一冊。ここ数年、若手の育成を取り巻く現状が大きく変わってきていることを実感しているものの、本書を読むことで、客観的に再認識することができました。
自分が社会人になった時に先輩から教えてもらったときのように、新人を育成していくことが困難になっている今、正直、どうしていったら良いか悩んでいます。若手への指導の仕方もさることながら、自分自身のキャリアを磨いていく姿勢だったり、社外間交流を職場に還元していく姿勢であったり、プロボノ的な活動の一端を自己開示したり、自分も若手と一緒に成長しようとする姿を見せていくことはポイントかと思いました。
若手を「ほめる」ことを心掛けてきましたが、ただ褒めるだけではだめ。褒めながら、業務上のフィードバックや、将来的なキャリアに関するフィードバックもできるように心がけないといけないと思いました。
プレイングマネージャーとして日々の業務に没頭してしまいがちですが、きちんと客観的に仕事の現場の状況をみていくこと。新人と先輩との関係であったり、若手同士のつながり、中堅社員のポジショニングなど、俯瞰してみていく必要はあります。
そして、マネージャー職がしっかりと認識しなければいけないことは「ゆるい職場」が不可逆であるということ。だからこそ、自分自身の働き方も見直さないといけないですし、育て方改革も意識しないといけないことをしっかり認識しておくが大切。
頭を整理して、新しい年度を迎えます。 -
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ここ数年、「転職」や「早期退職」という言葉をよく耳にするようになった。企業側が何を考え、若手をどのように育てようとしているのか知るために、本書を手に取った。
特に印象に残ったのは、会社には若手を育てる機会が少なくなっており、つまり「会社は私を育ててくれない」という現実だ。若手は、自分が掲げる目標やキャリアのために、現在地と目標との間にある機会しか成長の場として認識できず、会社側はそれを提案して最短で導く。しかし、その方法では、自分が予想もしなかった未来には出会えない。
転職意識についても、会社で終身雇用として活躍するのではなく、市場価値を高めるために業界で通用するスキルを身につける手段として、転職を繰り返す若手もいる(もちろん一部ではあるが)。
さらに、Z世代はまだ特徴が一括りにできるほど明確ではなく、多様な価値観を持つ世代が集まっている。そのため、団塊の世代など自分たちが受けてきた育成方法を若手に当てはめることが難しく、企業は育成に困難を抱えている。
私は、本書を通して、来年から社会人として働くにあたり、目標ややりたいことを働く前から十字架のように背負う必要はないのではないかと思った。未来を見据えたキャリア形成も大切かもしれないが、自分が描く通りの未来でなくても、たどり着いた場所で一生懸命に努力していきたいと感じた。 -
Posted by ブクログ
2年前の本ですが、ゆるい職場と言われる状況を的確に指摘していて、若手の育成に即した有益なアドバイスも多く、とても良い本だと思いました。
自分自身がそうだったように、その会社だけでなく他所でも活躍できるような人材になってもらえればと思い日々奮闘している中で、本書は大変参考になりました。
世間では人材と言う話になるとまだ「意識高い系」と言う言葉は死んでいないように思えます。
スタバでMacで仕事してます!から、副業して活躍してます!に変わって、より中身が伴うようになった点などは違うかと思いますし、教育の影響などもあるようですが、とにかく世間の人と違う何者かになりないと言う気持ちがより強くなっているようです。
その点が若手の転職の一つの理由になっているようですが、それが本当に大事な事なのかは、教える側の自分の中でまだうまく消化できておらず、自分の中の課題です。
つまり、わざわざ何者かにならなくても誰もがすでに何者かだよ。と思うのですが、それは色々と選択して選択されてきた経験から言えるだけかも知れませんが。
また個人的な興味ですが、例えば本書では、行動ー情報モデルを2:6:2の法則で説明していますが、ある特定の組織などではそうかも知れませんが、本書の調査対象のグループは2:3:5に分かれているように見えます。
なので実際の世間は、意識高い系の2、行動を促してあげればどうにかなる3、すでにしがみつき状態や能力的にどうにもならない5になるのではないでしょうか?
データからもう少し実際の社会の中のやる気・能力分布みたいなものが分かると、人材採用の際の参考になり面白いのになと思いました。 -
Posted by ブクログ
働き方改革により「ゆるく」なった労働環境下で、いかに充実したキャリアを積み上げていくかを、体系的に示した本。
心に響いた文章を以下に記載。
・「キャリアの成功は心理的成功である」(プロテアン・キャリア)
・外を知っているからやめるのではなく、外を知らないから辞める(コミットメント・シフトの文脈)
・職場で高いパフォーマンスを発揮し、様々なアクションを起こしている若手ほど不安感が強い。自分が行動を起こすことで見える範囲が広がり、自分の至らなさが認識されるからでしょう。(ダニングクルーガー効果)
・頑張っている仕事が自分にとって「近道」なのか「寄り道」なのか、考えて組み合わせながら安定させていく -
Posted by ブクログ
法改正やその影響を受けて企業も就労環境も変わった、と宣言するところからはじまる本書は、以前読んだ『ライフ・シフト』と合わせて今後のキャリア選択を考える上で非常に参考になるものだった。
・キャリアをキャンペーンの集合で考える
・スモールステップを積みながらコミットメント・シフトを実施する
この2点が特に役立ちそうだと感じたが、実現できるような就労環境を探すというのも選択の上で重要な要素となりそうだと感じた。
熱意と仕事のパフォーマンスの複雑な関係性についての記述は、意外でもあり、一部周りの人の様子をみていても腑に落ちる部分があった。この考えが一般的にももっと受け入れられていけばもっと働きやすい世界になるだろう。