藤原智美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文章を書くにはどうしたらいいか、その心構えとテクニックを著者なりにまとめている。
タイトルは、その一節からとっているが、一部の話なので、ちょっと内容全体と結びつかない気もする。
特に前半がおもしろかった。
後半のデジタルの話は個人的にはちょっと違う気もする。
以下は読書メモ:
(メモは文章で書けというのからするとダメだな)
1章
文章の本質はウソ 演出
書く前にカメラの位置を決める 人と違う視線、切り口から見る
2章
接続詞は外す
自分の文章のリズム
余談だが ちなみに で始まる段落は削る
3章
風景描写は時間や視覚の変化を取り入れる。
創作文は説明的にならずに読み手の想像力を刺 -
Posted by ブクログ
自分の文章がうまくなるためのヒントやテクニックを探せそうな気がして本書を手に取りました。
さっとまとめようと、気になるポイントをチェックしたら、こんなにたくさんになってしまいました。副題にもあるように、現在の検索・コピペ時代に対応した文章術ということで、非常に幅広い記述がされていたと思います。
作家としての危機感もよくあらわれていると感じます。
<この本から得られた気づきとアクション>
こんなにたくさんのアクションはできませんが。。。
・視点のあいまいな文章に、人を動かす説得力はない。力のある文章とは、自分のカメラの位置を明確に意識したものである。
・多くの人が一方向を向いている現象があれば -
Posted by ブクログ
ネタバレ相当前に読んだ。芥川賞受賞作。
ので、色々あいまいだが印象に残る本である。
この世の中で、何があっても規則正しく動いているものは案外少ない。
人間というものは、
気分やら自然の気まぐれやら様々な不確定要素に左右されている。
だから、世の中のほとんどの事柄は規則正しくは進んでいかない。
決めた通りに動く数少ない例としては、時の流れくらいか(は、言い過ぎですかねw)。
そういう観点でみると、
いつも規則正しくレールの上を走る電車というのは、
作者がメタファーの多用により指摘するように、
極めて非人間的な存在でありまたレアな存在ともいえる。
そんな電車というある意味異常な存在との対比で、
人間性 -
Posted by ブクログ
「検索バカ」といういささか刺激的なタイトルが予感させるように、ネット検索、さらにはコピペがもたらす思考することへの希薄化に対する危惧感、さらにそこから現在の日本に蔓延する「クウキ」読みに対する危惧へと論は展開してゆく。
ともすれば俗流若者論や根拠無き社会批判になりがちな論調を説得力のある地点に押し留めているのは、やはり作家としての感性とでも言うべきものなのだろう。
そして最後に藤原氏は言葉のもつ力、そして沈黙して考えることの大切さを論じる。沈黙して「考える」こと。今の自分に必要なことは正に深く潜る思考だと考えている私には腑に落ちる言葉である。
そして言葉の力。東京オリンピックのマラソン選