高里椎奈のレビュー一覧
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購入済み
終わったと言われれば終わったような…。完結と宣伝に書かれてなかったら普通に続くと思ってしまうような最後でした。新シリーズ始めるとか?鳳が烏丸家で働き始めたいきさつの話が、妙に家頴の斜め上への突っ走りぶりと似た感じがあって、更衣月に見せてやりたくなりました。それでも更衣月の鳳信仰は揺るがないでしょうが。
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Posted by ブクログ
佇まいや雰囲気は完璧な名探偵、しかし実際は相棒も謎を解くところを見たことがない。しかし事件は何故か解決していくという不思議な名探偵のお話。
主人公の探偵が推理をしないので、事件の謎も論理だてて解明されないけど、不思議と事件がすっきりと解決するという斬新かつ新機軸のミステリーです。
一見、出オチ感とユーモアなお話かと思いましたが、最後の第4話で犯人が語った「ありのままに人を受け入れる」というのがこの小説のミソなのかと思います。
日常の中で人のことを考えることやミステリーにおける推理というものは、結局「自分の基準に合わせて何かを判断する」ことだと思うので、自分というものを介さずに依頼者の思いや -
Posted by ブクログ
ネタバレ番外編ということなので日常のゆるいお話かと思っていたら、いつも通りぴりりとちょっと辛い山椒のような要素もあった。
「林檎と棘」では花穎の父である真一郎とその執事である鳳の主従関係をかいまみる。花穎と衣更月の主従関係は、やはりまだまだだなぁと思うのだけど、このまま完璧ではない二人であって欲しいとも思う。第3話のズルは意外で良かった。
最後まで読んで振り返ってみると、第1話余の「本当のわらしべの話」が印象深い。烏丸家の運転手・駒地がちょっとミーハーなところがあって親しみを覚えた。衣更月のピンチをさりげなく救う。(でも地道で大変な行動だ)そして駒地自身もちゃっかり自分の願望を果たす。ちょっと微笑まし