ごもさわのレビュー一覧
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いい!
一度殺された女王が、妖精の力で10日間だけよみがえり、自分を殺した犯人を捜すという話。
宮廷内の雰囲気は良く描かれている。
そして、絵もかなりキレイ。
10日後に再び死ぬであろう自分の後継者たる弟を諭す場面なども良い感じ。
一方、「推理小説」的な面が強く感じられることがあるのは興ざめ。
本編中は上手くぼかしているが、時折出てくる部屋の配置図などは完全に推理小説的なものであり、間取りも含めて現実的ではない。
2巻で完結との事で、かなりの短い作品。
この出来ならもっと長く、「犯人捜し」以外の面も含めて読んでみたいと思ったが、敢えてテーマを絞って簡潔にまとめるのもアリかもしれない。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレいやあ、面白かった。一巻よりもさらに面白さが増したかも
摂政に就任した奇智彦にこれでもかと襲いかかる困難の数々。
東の有力豪族の来襲に、押し付けられた許嫁。
国軍のクーデターによる内乱を、やっと乗り切ったと思ったら、更なる危機。
そして身近な者の密かな陰謀。
いやあ前巻にも増してスリリングな展開にドキドキとしてしまった。
戦闘場面がかっこいいね。喝采を上げてしまった。
軍神コルネリア、いいキャラだ。
奇智彦の婚約者になった愛蚕姫もなかなかいいキャラ。
それにしてもこの世界では、男は頼りなく、荒良女は言わずもがな咲も含めて、女性の方が色んな意味で強いね。
そしてまだまだ波瀾が満ちていそう。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレいやあ面白かった。
宮廷陰謀劇とでも言えばいいのだろうか。
和洋ごちゃ混ぜの架空の世界の王国で、身体障害を持つ王弟奇智彦が直面する兄王の死という青天の霹靂。
自分に降り掛かる暗殺の嫌疑。
そこから始まる彼の策略。
なかなか読み応えがあった。
巧みなのはその構成。
前半ずっと奇智彦視点で物語が進むのに、彼が生き残る覚悟を決める、つまりは陰謀の覚悟を決めるや、その後の視点はずっと彼以外の人になり、彼の真の狙いや心の中は読者も分からない状況に追い込まれる。
だからこそ陰謀劇のゆくへに驚きもカタルシスもあるのだ。
ラストのどんでん返し的真相もその展開にゾクゾクして実にこの物語らしかった。
個人的に -
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Posted by ブクログ
ネタバレオフィーリアの覚えなくていい語録に新規単語登録されなかったことに安堵しつつ。
でも、何だかんだで割と怒ってましたね、オフィーリア。
今回は王弟ジョンの死に戻りからの犯人捜し。
前回は様々な思惑というか殺意が折り重なって複雑さを招いたが、今回は真逆の話だったように思う。
作中あるキャラも言っていたが、真相が分かってみれば至ってシンプルである。
何だったら殺意もない。
感覚としては、今世間を騒がせている炎上事件に似ていると思う。
その後に起こる騒ぎと責任を深く考えずに実行しちゃう危うさ。
炎上事件の方は損害賠償請求などで人生が破綻するが、この物語では、犯人は呪いのせいで容赦なく死ぬ。
人生の破 -
ネタバレ 購入済み
ワクワクしながら読みました
誰かに殺された女王オフィーリア。妖精王の呪いが発動し10日間だけ生き返る。その間に自分を殺した殺人者を見つけなければいけない。刻々と時間が過ぎていくのに、犯人は?という話です。なかなか面白く読ませていただきました。カウントダウンなのも緊迫感を高めています。オフィーリアが生き返ってからの人生をイキイキと過ごしているのもとても素敵です。王配はクソッタレですけど。
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ネタバレ 購入済み
ちゃんとミステリーだった。
吃驚しました。ファンタジーな世界でミステリーを読まされるとは。
初手主人公死亡系は大抵タイムリープ物であるのに対し、こちらの作品は死人の生き返り(葬儀中)です。
やはり、こちらの方が気持ち良いですよね。その場で自分を舐めていた奴らのアホ面(死人が生き返れば、そりゃそうなるわな)拝める一つ目のざまぁがかませるのですから。
確かにミスリードの為の余計な情報を除外していけば、真相は至ってシンプルだったのでしょう。
ただ、解明前に読者に開示されていない情報があるので、読者が犯人を特定するのは難しいと思います。
デイヴィットが無理と感じる人もいるでしょうが、私は元サヤになる事は嫌だけど -
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購入済み
意外な(?)結末だったけど
一気読み出来るくらいには面白かった。
ただ、石田さんと言えば、傑作がある分見劣りしてしまうけど。
気分転換に書いた先品と考えれば合格点かと。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまさか殺された本人が甦って、自らその死の謎に挑もうとは。
タイムリミットは10日間。
その間に、女王は犯人探しもさることながら、タイムリミット後「再び」自分が死んだ後のことも考えて動かなければならなかった。
なかなかに難易度が高い。
自分を殺した犯人を探して終わり!で済まさないあたり、責任感の強い女王様である。
少なくとも実行犯は、割と早くに文章内で自白はしているが、全容は終盤まで全く見えず、先が気になって気になって一気読みしてしまった。
終盤になってその謎が明かされて、驚いたのなんの。
ネタバレになりきらないように言うと、昭和の名探偵、金田一の話に似た話はあったと思うが、それを西洋風の世界 -
Posted by ブクログ
ネタバレ生き返ってから10日間というリミットがある中で、どういう結末を迎えるのか、ページを捲る手ご止まらなかった。生前、と言っていいのか分からないが、生前とは違う、オフィーリアの振る舞いが、弟や夫とそれまでとは異なる、それまでよりもより親しい関係を築いていく様子に、オフィーリアは予想しているし気持ちの上でも準備しているから良いけれども、もし10日後にオフィーリアの生が尽きてしまったら周りの人たちは物凄くショックを受けるのではないかとハラハラした。この先、オフィーリアが周囲とどんな関係を築いて、深めていくのか楽しみな終わりだった。
最後まで辿り着いたときの読後感はよし。 -
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