雨穴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前作『変な家』と比べると、謎解きに入るまでの断片情報がかなり多く、構造的にはスケールアップしている。一方で、その断片一つ一つに含まれるショッキングさはやや控えめで、前作のような「点で引っ張る推進力」は弱まっている印象。
そのため、「後で全体として回収されるはず」という前提を持てないと、中盤でややダレる可能性はある。ただし本作は「線で回収するタイプ」の構造になっており、終盤に向けての統合を見越して読めば十分に楽しめる。
実際、ページ数は前作より増えているにもかかわらず、回収への期待が持続する設計のおかげで体感的にはスムーズに読み切れた。テンポ自体は緩やかだが、それを補うだけの構造的な推進力がある -
Posted by ブクログ
会話文を中心に構成されており、全体的に非常に読みやすい一冊だった。序盤で家の見取り図と明確な違和感が提示され、その理由が徐々に解き明かされていく構成が巧みで、自然と読み進めたくなる面白さがあった。
一方で、作者の誘導を少し疑いながら読む部分もあり、「別の可能性があるのではないか」と考えつつ読み進める場面もあった。そのため、展開に対してやや構えてしまった感覚もある。また、登場人物が同一の家系に属しているため、関係性を整理しながら読む必要があり、時折立ち止まる場面もあった。
それでも、事実なのかフィクションなのか曖昧に感じさせる語り口が印象的で、単なる事件の怖さにとどまらず、「もしかすると他にも同 -
Posted by ブクログ
とても面白かった。全友人におすすめして感想を言い合いたいほど。
各章の登場人物の時間軸や視点が異なるため、一見全く関係のない話(絵)のようで、最終的には1本の線となり全てが繋がる構成が面白く爽快感があった。
あらゆる所に伏線が散らばられており、読み進めていくことでその時その時の違和感を回収していくことができる。何気ない描写やなんてこと無さそうな一言も実は重要な鍵であったりと、何一つ見落とせない。
各ピースが最終的に1つのパズルになるのが面白いというだけでなく、パズルの埋まり方が非常に面白い作品である。人物(視点)の登場順序が完璧で新たな視点が出てくる度に「ハッ!?こことここがこう繋がるのか -