楪一志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ個人的にすごく好きな作品だと思いました。
死んだら天地中界へ、と始まる。ラノベには良くあるけど一般文芸としては珍しい始まり方だなと気になりながら読みはじました。
主人公の千弦は地獄界から来世を変えるために、魂の修行を行い始める。
来世を変えるため、だったけれど修行を通して自分の過去や自分の犯した罪に向き合う千弦。
なんで自分が地獄界なんだよ、と思っていたけれど自分がそこに行くことになった理由に気づいていく。
物語を通して、どちらかと言えば悲壮感のある内容。けれど、瑠璃香の明るさによって爽やかさが出て読みやすいと感じました。
そして本作を読んだ多くの人は好きになる場面だと思いますが、p.302で3頭の鹿が千弦に寄ってくる。鹿たちは千弦の家族ではないか?そう言われた千弦の気持ちを思うと胸にぐっとくるものがありました。そうして最後、現れる鴉は千弦の生まれ変わりなのでしょうか。彼は二つあげて畜生道へ、そして鴉になり一頭の鹿に会いにきた。
最初は家族に会いにきたのかと思ったのですが、この鹿は神使となった瑠璃香なのか?そう考えましたが実際のところはどうなのでしょうか。気になります。
すごく読みやすいけれど、胸に残る素敵な作品だと思いました。 -
Posted by ブクログ
久し振りに没頭する作品と出会いました。
高野和明さんの『幽霊人命救助隊』が好きな方は、是非オススメしたい一冊です♪
■勝手に予告編
真っ白な広い空間にぽつりと、仰向けに倒れた男性が一人。
見知らぬ場所に戸惑い始めた男性の前に、純白の衣をまとった女性が現れる。
「うわっ……だ、誰……すか」
女性は、自分が神の使いである神使(シンシ)なる存在であること、これから四十九日の間、男性に修行が課されることを淡々と告げる。
男性は半信半疑に思う一方で、十分すぎるほどの心当たりがあった。自分はもう、死んでいるのだと…。神使に導かれ、男性は修行への白い扉を開けた。
「貴方の来世がより良くなることを祈願して。行ってらっしゃい、早坂千弦さん」(p28)
■読後の感想
早坂千弦という一人の男性の死後四十九日を随伴する作品でしたが、描かれているテーマはとても重厚で、多くの人が共感できる内容だと思います。
フィクションでありながら、どこか現実味を感じさせる世界観が作品に没入しやすいポイントであり、重厚なテーマを個性的で魅力的なキャラクターを置くことで、硬くなりすぎないように工夫されているなと感じます。
なぜか書店で積極的に売り出していないのが勿体ないのですが、読みやすさもメッセージ性も満足度高い作品だったと私は感じたので、これから人気が出ることを祈願しています(^o^) -
Posted by ブクログ
第一作目で安楽死希望者だった少女がアシスターとなり、安楽死希望者、そして自分自身の過去や思いと向き合っていく
今回は主人公の渚の身近な人や向き合わなくてはならない人が安楽死希望者となり前に現れるという、本人も相手もとても辛くきつい内容があったけれど、ひたすら相手と自分と向き合いお互いに心を通わせていくすがたが羨ましくもあり、綺麗に感じた
また、自分の生き方の最後を考えさせられる安楽死希望者も現れ、ある意味彼のような最後は幸せの形の一つなんだろうな、と納得してしまうような場面もあり、一作目以上に読みごたえがありました。
生き方や存在の意義を考えさせられるけれども答えは中々でないものだし。
そんなときに寄り添ってくれる本だと感じた