沼田和也のレビュー一覧

  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    自己との対話、主治医との格闘がかかれており、自分を変えることはすごく苦しいと思うが、向き合う過程が迫ってくる。

    誇るべきは強さではなく、弱さ。
    語るべきは自己の一貫性ではなく、綻び。

    この文章に心が動いた。

    牧師である沼田さんが、ケアしたり指導する立場だと思っていたが、自分も同じく弱い人間だ、という気づきは、福祉業界にいるものとして響くものがあった。

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    2025年08月16日
  • みんなの宗教2世問題

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    エホバの証人の2世の方で、臨床心理士の資格を取り、スクールカウンセラーをされている方の言葉が、とても強く切実に響きました。
    ぜひ多くの人に読んでもらいたい本です。

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    2024年03月30日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    実はクリスチャンの私。
    実はうつ病治療中の私。
    タイトルで惹かれて読みました。
    今まで自分が信じていた神様、信仰、ありのままの自分を大切にするキリスト教の教えがわからなくなったんですけど、沼田先生も同じ事を触れていていて読んでて思わず涙が出ました。共感と励ましの本でした。
    沼田先生の他の本も読んでみようと思います。

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    2024年03月27日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    こちらとそちら側
    境界を垣間見た気がした
    そんな感情を抱いた私も認めたくないけど、偏見の心があったのかと驚かされた

    ありのまま、ただそこに居ることの難しさ

    めちゃくちゃ良い本に出会った

    久しぶりに一気読みした本。

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    2023年06月26日
  • 弱音をはく練習 悩みをため込まない生き方のすすめ

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    Twitter上で苦しみを訴える人達にも読んでもらいたい本。もしかしたら苦しんでいるのは自分だけじゃないと気付いていくらか心が楽になるかも。

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    2023年06月19日
  • 街の牧師 祈りといのち

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    街の牧師さんが少女と出会う話から始まるノンフィクション。
    牧師である沼田和也さんの人生史と言ってもいいかも知れない。
    神について学び、神のことを教えていく、それが牧師さん…漠然とそう思っていたけど、実は奥深く人として教会を運営する責任者として苦悩が語られていて感慨深い。

    信者の献金で教会の再建築すると言う事がどう言う事なのか想像に難いかも知れない。
    自身の貯蓄だとしても建築費となれば勇気が要るし、コストの為何かを諦めなければならない、これが教会のものであれば三人三様では済まない。

    聖句を通して、人との関わり、痛みを説いていらっしゃる。
    いつか教会を訪ねたくなった。

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    2023年03月04日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    牧師さんが閉鎖病棟に入って気がついた真理だったり、諸行無常が綴られています。

    どんなことでもそうだけど「出逢い」によって、岐路が大きく変わりますよね。
    良い先生に出逢えてよかったですね、沼田さん。
    それでも少年たちや社会的入院の方たちを思うと、この問題の根深さに面食らいます(わたしが面食らったところで、どうしようもありませんが)。
    この業界で働く方々のハード面、ソフト面のケアはもっと叫ばれても良いのかもしれませんね。

    わたしが知れたのは、ほんの一面に過ぎないでしょうが、それでも読むことができてよかった1冊です。

    自分と徹底的に向き合うって、怖くてなかなかできないです。


    【本文より】

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    2022年09月12日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    読みやすい。それでいて学び多い。

    「ありのままのわたし」は、本当にありのままのわたしだろうか?

    小中高の教育カリキュラム、あるいは親からの呪文、社会からの圧力、そんなものによって、アイデンティティという幻想が形作られてはいないだろうか。

    そんなベキ論に囚われ、決められたことを守り切れるほど、人は強くないのだ。
    「ありのままのわたし」など幻想だ。そんなものに縛られる必要はない。他者と語り、弱さを見せ合って、もっと楽に生きていいのだ。

    時に「わたし」を手放し、他者にゆだねよう。

    著者のメッセージを私はこう誤読した。

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    2022年01月23日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    精神科の病は単なる薬の処方だけではなく、治療者との根気強い対話によって回復することが実感として語られている。昨今注目を集めているオープンダイアローグに通じるものがあると思う。
    本書に出てくる少年たちと対話をする支援者が現れることを、切に願う。

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    2021年09月07日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    “「ありのまま」という言葉を武器にして、多弁な言い訳によって自分を糊塗し、なんでも人のせいにする。自分は無垢な被害者なのであり、つねに他者こそがわたしへの加害者であると、他者を断罪し続ける。それでいいのかが、今、わたしに問われていることなのである。”
    (p.122)


    “誇るべきはおのれの強さではなくて弱さ。語るべきは自分の一貫性ではなく綻び。ほんとうの輝きは、弱いもののなかにこそあるのだと。”(p.206)

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    2021年08月02日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    終章と、最後のあとがきのページの衝撃。世間一般の方々の、精神病、また、「先生」とよばれる職業への固定観念、偏見の強さよ、、、

    ヌマタさん、いい先生に出会えてよかったね。こんな風につきあってくれる先生、ほんとなかなかいないよ。

    そして、たくさんの人に注目されているようだが、入院日記部分を読んで、精神病や閉鎖病棟のことをわかったつもりにならないでね。これは、たったひとつのケース。心底そう願います。

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    2021年07月10日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    2021/06/03リクエスト 1

    この本を書くのにどれだけ、ご本人はいろいろなものを投げ打ったのだろう。
    ドクターに
    私を操ろうとしている
    私を恫喝してもなんともなりませんよ
    などの言葉は、読んでいるわたしにもとても響いた。
    心療内科に10年以上通った私も、自分がドクターに言われているように感じるほど、素直な気持ちが綴られている。

    先生や弁護士などの人は、どんなに精神科のドクターが言葉を尽くして伝えても、反論する術を持っているから、まず治療ベースに上がることがない、その点でこのドクターも初めての体験に戸惑い悩み、この牧師先生の恩師にも相談したと後で書いてある。

    いいドクターに会えてよか

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    2021年06月19日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    尊敬する牧師さんの本。閉鎖病棟での日常や、震災時の出来事等、経験した事のない事が読み易く書かれていて一気に読んでしまった。月並みな言い方だけど人は弱いものだなあ

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    2021年06月01日
  • 弱音をはく練習 悩みをため込まない生き方のすすめ

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    牧師という立場よりも自らの経験と牧師という環境でこれまで体験した事を参考に、生きづらさへの考え方、自虐的にならない心持ち妬みとの付き合い方、その先の人間関係の作り方、人とのつながり方を促してくれる。 私はチームの人たちに私の書評をみせて興味ある人に回覧しようかと思っている。

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    2025年09月03日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    ちゃんとした文章を書ける(失礼)牧師の精神病院入院体験記。

    精神病院の中での暮らしや、そこに長期入院してる人のこと、看護師のこと、主治医の話など分かりやすく書いてあり面白かった。

    自閉で他責的な著者が、忍耐強い医師との面談(治療?)を通して少しずつ「相手にも言い分がある」というのを理解したという話は衝撃だった。

    たまにいる頭はいいけどめちゃくちゃ性格悪い人とかも精神科にかかったら結構な割合で病名付くのではと感じた。

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    2025年08月16日
  • 牧師、閉鎖病棟に入る。

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    タイトルの通り、牧師さんが閉鎖病棟に入院し、そこで見て、聞いて、会話して、考えたことが書かれています。

    一緒に体験しているような気持ちで読みました。

    知的障害があり、読み書きに困難を抱えている若者との出会い、
    なぜ人を殺めてはいけないのか理解できない方との出会い、
    「きれい」がわからない方との出会い。
    何十年も、ずっと病棟で暮らしている方との出会い。

    患者の立場から見える情景や感じたこと、主治医とのまっすぐなぶつかり合い。

    自分の中にある感情も呼び起こされ、決して他人ごとではないと感じました。

    著者は牧師として復職されたとのこと、本当に良かった、と思いました。

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    2024年01月09日
  • みんなの宗教2世問題

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    ネタバレ

    「カルトの子」に衝撃を受け、何度も読んでいる身としては読まずにいられないテーマ。宗教と発達障害の関係については考えたこともなかったけど、人生がうまくいかずに宗教に助けを求めることを思えば、生きづらさを感じやすい人たちがはまってしまうのはなるほどと思う。当事者のインタビューは読みやすかったけど、専門家のところはちょっと読み飛ばすところも。信田さよ子さん、久しぶりに読んだけど、やっぱ分かりやすかった。斎藤環さんとの対談のとこも。こういう本を読むと、あの高校時代のエホバの子を思い出す。今どうしてるんだろうなぁ。エホバの個別訪問が辛い思いをさせて、コミュニティへの帰依を高めるためだという意見にはなるほ

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    2023年07月15日
  • みんなの宗教2世問題

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    ネタバレ

    宗教者、精神科医、ジャーナリストなどこの問題に向き合っている様々な専門家との対談や取材と2世当事者の声を集めた章が秀逸。
    むしろそこだけでも良かったのでは、と思うくらい。
    最後の方の章は著者自身の著作や宗教関連の文学や映像作品の紹介と見解が多く、興味を惹かれるものもあったが映像に関してはほとんど見ることのできないものが多いこともありちょっとうるさく感じてしまった。蛇足感がある、と言ったら言い過ぎだろうか。

    p253で著者が創価学会について、エホバの証人のように2世問題を唱えてる人や宗教被害を受けたと言っている人が実数からすると多いと思えない、ゆえにエホバが2世問題を生み出しやすい宗教と言える

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    2023年07月08日
  • みんなの宗教2世問題

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    1章は聞書のためか整っていない文章に読み取りにくさを感じると共にとてもリアルに訴えかけてくるものがあった。3章の識者による宗教2世論はとても興味深く、宗教、特にカルトの問題をどう捉えるかの指針となる。特に釈撤宗氏の項で述べられているように宗教教団側の取組むべき課題を明確にし、2世問題を家族の問題だけに留まらせないように社会はしっかりと向き合っていかなくてはならないと感じた。
    宗教問題を取り扱った本や映画の紹介もあり、続けて手にしていきたい。

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    2023年04月27日
  • 街の牧師 祈りといのち

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    精神を病んで閉鎖病棟も経験した牧師のエッセイ

    いろいろ感じ、悩まれていることを、そのまま活字にされていて、とても興味深く、そして、考えるきっかけとなる
    キリスト教に対しても興味が湧く

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    2023年01月12日