小山宙哉のレビュー一覧
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ネタバレ宇宙兄弟 11
小山 宙哉
講談社
おすすめ度:90点
宇宙飛行士候補生・アスキャンが、砂漠70キロを踏破するサバイバル訓練の最終日。にも関わらず、六太は高熱にうなされ、ダウンしてしまっていた。辛い道中だったが、ようやくにして、最下位でゴール。
六太たち宇宙飛行士候補生の次なる訓練は、カムバックコンペティションへの挑戦だった。カムバックコンペティションとは、パラシュートの展開システムや、自動制御のローバーを作り、どのくらい正確にゴールへたどり着けるかを競う大会である。
しかし最下位でゴールしたE班のサポート役は、全くサポートする気のない屁こき技術者、ピコ・ノートン。しかも完全な酔っ払いだっ -
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ネタバレおすすめ度:90点
宇宙飛行士候補生、通称・アスキャンとなった六太たちは、2年間の合同基礎訓練を受けるため、アメリカ・ヒューストンにやってきていた。
歓迎会も開かれ、占いが得意なアマンティにさっそく占いをしてもらい、今後の展望的なことをみてもらったのだが……アマンティは何やら不穏な表情を浮かべてしまう。
そして後日、いよいよ合同訓練が開始された。
訓練教官、通称・スポンサーは、先輩宇宙飛行士である、ビンセント・ボールドと、ラリー・パイソンの2名。
バスで砂漠へ連れてこられた六太たちは、1チーム6人制、全5チームに別れることになった。
六太はE班、ケンジ、せりか、絵名、新田、アマンティの6人。 -
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ネタバレおすすめ度:100点
「我々がダミアンとヒビトにしてやれること――2人とも必ず生きて帰ると信じること」
いまだ通信が途絶えたままの日々人たちを救出しようと、クラウドの言葉に一丸となるNASA職員たち。
救出に使用するビートルの充電を待っている間、吾妻の提案で、今すぐ動かせる無人ローバー・BRIAN3号を向かわせることとなった。
月面の谷底では――。
『メインタンク酸素残量ゼロ……予備タンク酸素残量……80分……!』
崖を上ろうとした際に酸素タンクを破損してしまった日々人は、救出までの時間を考え愕然としていた。
『俺は……助からないかもしれない……』
時間をかけ、再度崖を上り、ギブソンを使っ -
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ネタバレおすすめ度:95点
せりかは伊東凜平の墓の前に立つと、備えられている日記を手に取り、子どもの頃を思い出していた。
せりかの父・凛平は、細胞などを検査する病理医だった。しかし、凛平は突然体調を崩してしまう。
『日記を書いてくれないか』
せりかは約束を守り、日記を書き続けた。だが、凛平はなかなか退院することができなかった。
『宇宙飛行士になる――』
宇宙には重力がなく、きれいなタンパク質の結晶を作ることができ、そのため脳の病気の原因も地上よりちゃんと研究できると知ったからだった。宇宙ならば治療法も見つかるかもしれない、凛平の病気も治せるかもしれない――と。
墓に来る前、せりかはJAXAから自分が -
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ネタバレおすすめ度:90点
着陸まであと2日。
食堂で偶然にも吾妻とその家族をみかけた。意を決し話しかけようとする六太。すると吾妻は、六太に力強く手を差し出してきて――。
「打ち上げ、成功おめでとう」と、素直な気持ちを表現してくれた。吾妻と固い握手をし、その家族と話しをしたことで、彼の本当の気持ちがわかったような気がした六太だった。
2026年3月8日――日々人が月面着陸する日の朝。
南波父と母の寝室では、午前4時にセットされた目覚まし時計が、けたたましく鳴り響いていた。だが、この時間に目覚まし時計が鳴ったのは、南波家だけではなかった。日本中の人々が、日々人の月面着陸する瞬間を生放送で見るため、一斉 -
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ネタバレおすすめ度:90点
日々人にとって吾妻は憧れの人だった。
日本ではJAXAのメンバーと南波両親が成田空港に集まっていた。
日々人たち宇宙飛行士は、ウイルス感染などを起こさないよう、NASAの隔離施設に入っていた。
一方六太は、ジョンソン宇宙センターの一室で、宇宙飛行士を選抜する最終試験を受けようとしていた。
審査員の中には日々人を妬んでいるという吾妻もおり、不安がよぎるのだが……六太の一番の心配はそのことではなかった。
先日のスクワットが原因で筋肉痛になり、座れなくなってしまっていたのだ。痛みをこらえ、なんとかイスに腰かけたまではよかったが――ガキンッ! とイスのネジがはずれ、六太は後ろに倒 -
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ネタバレおすすめ度:90点
六太は結論が出せず迷い悩んでいた。非情に切り捨てるのではなく、運に任せるべきなのか、と。
六太が提案した方法は、ジャンケンだった。一同が驚く中、いち早く古谷が反対する。古谷はこれまでやった全課題の成績を記録しており、ジャンケンには納得できないというのだ。そして、歯を食いしばって続けた。
「俺は……最下位や――最下位やったわ 俺……」
古谷の中で、もう2人は決まっていた。その名前を言おうとした時、六太が口を開く。
「やっさん、前にスルドイこと言ってただろ――ジャンケンを超える公平な方法はない――って」
この5人はジャンケンみたいなものであり、グーみたいなヤツ、チョキみたい -
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ネタバレおすすめ度:100点
ケンジのいるB班では、真夜中だというのに、寝室にはけたたましいアラーム音が鳴り響いていた。メンバー内で主導権を握ろうとする溝口は、犯人捜しに躍起になり、B班の雰囲気は悪くなる一方である。
翌朝、六太のいるA班では唯一の時計がなくなっていた。そしてようやく見つけるも、その時計はめちゃくちゃに壊されていたのだった。
そんな中、真っ白なピースのジグソーパズルを3時間作業しろという課題が出される。六太の頭の中は混乱していた。なぜなら、六太は昨晩見てしまったのだ、福田が時計を壊しているその姿を――!
閉鎖ボックス内・10日目の深夜。A班メンバーが寝静まる寝室に、突然けたたましいア -
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ネタバレおすすめ度:95点
三次審査は2週間の泊まり込みで行われるという。合格者人数は15人が残っていた。
理事長・茄子田のかけ声で、さっそく外へ移動するよう指示される六太たち。そこで待っていたのは、窓という窓を鉄板で塞がれた、異様なバスだった。
しばらくすると、JAXA職員の指示で受験者たち同士の『交流会』が始まった。隣り合った人と10分間きっちり話し合い、合計140分間しゃべり続けろというのだ。
バスは受験者たちが就寝したあとも走り続け、何時間走ったのかもわからなくなった頃、ついに停車する。外の様子が見えない不気味な場所であった。
今度は5人一組、A・B・C、3班に分かれることになった。これから -
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ネタバレおすすめ度:90点
JAXAでは、六太が元上司の発言のせいで、不合格にされそうになっていた。子ども時代の南波兄弟を知る審査員の一人・星加は『六太は弟のために頭突きをした』という真実を審査員たちに伝え、合格を再検討して欲しいと説得していた。
そんな中、消火器男に襲われピンチを迎えた六太だったが、結果、市民を救ったヒーローとして人気者になってしまっていた。それがJAXA内でも『勇気ある行動をした南波六太』として評判になり、六太は2次審査を無事通過する。
その夜、帰国の準備をしていた六太は、ふと家具の下に日々人が書いた『遺書』が隠されているのを発見する。
数日後、合格祝賀会でケンジは火星へ、せりか -
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ネタバレおすすめ度:95点
2006年7月9日。南波六太(12歳)と日々人(9歳)の兄弟は『二人で宇宙飛行士になる』と約束を交わした。
そして2025年。成長した弟・日々人(28歳)は、約束を守って宇宙飛行士になり、日本人初の月面着陸者として有名になっていた。一方、兄・六太(31歳)は、会社をクビになって落ち込み、自分は何がやりたかったのかを見失っていた。
そんな時、新規宇宙飛行士選抜試験の書類選考合格通知書が届く。日々人の指示で、母がこっそり六太の履歴書を応募していたのだ。
新たな気持ちで一次審査に臨んだ六太は、筆記試験を見事合格。続く二次試験最初の面接を受ける六太。しかしまたもやアクシデントが起