小山宙哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ実際なら、多分もっとせりかさんを擁護する意見もあがると思いますし、
製薬会社も会見したり、大沢さんに迷惑がかかったり
ということにもなりそうです。
弁明するよりも失敬だとJAXAは最初にブチ切れるくらいでもよかったのではないかと思うのですが
大臣や周りの本来味方である人たちが
ノイジー・マイノリティに負けて一緒になって敵側に回るのが
見ていて本当に悔しく、今更ではありますが
星加さんがせりかさんたちに言葉をかけてくれて
少し安心しました。
「どれだけの人が明日も生きようと思うか」。
本当にそうです。大事なことを見失ってはいけない。
ムッちゃんがNEEMO訓練で考えた
基地に太陽光を取り入れる案も実行されます。
ムッちゃん、かなりの功績だと思うのですが。
約束通り五月蝿さんとモニターごしに話して
いよいよ天文台ミッションです。
月の裏側に初めて立つと湧き上がる地球の面々。
でもムッちゃんたちにとっては基地からただ移動しただけで、
ブライアンに会えたことの方が大きなニュース。
リアルな描写だと思います。
たぶさんも再び登場。
世間がせりかさんをたたく中、取り外された横断幕を持ち帰って店の上に飾っていたたぶさん。
客商売で世論に従わないのは結構勇気のいることです。
それでもずっとぶれないでいてくれた。恰好良いです。
せりかさんが遂に、あの時ムッちゃんが見せたかったのは
ハートマークだったことに気が付きます。
気が付かせようとしてくれる絵名ちゃんも可愛い。
日々人が確かにここにいた痕跡。
ムッちゃんが置いてきてと頼んだドーハの奇跡のDVD。
約束どおり、自分の手で持って帰る。
有言実行、中々出来ることではありません。
洞窟にもしかして水があるのでは、
というムッちゃんの気づきで終わる今巻。
水の発見となるなら、これもわくわくする展開です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレやっさんが相変わらず口は悪いけれど、
行ったなあいつ、次は自分の番って思っているところが
やっぱり”一生モンの友達”なんだろうなと思います。
そして事前には何も言ってくれなかった日々人ですが
楽しいだろう? 宇宙って、と着いてからメールを送ってくるところが心憎い。
ISSとオリオンのランデブーも良いです。
同期が乗っているISSとオリオンが接近するなんて
心躍る出来事です。
緊急連絡を報告してもらうかもらわないか
事前に決められるとう話、なるほどと思いました。
結果大事には至らなかったとは言え、
シャロンの呼吸が止まったと言う連絡。
エディが大丈夫かムッタ、と声をかけてくれるのもリーダーだなと思うし、
アンディが
「俺たちが建設する月面天文台の発案者だ
シャロン博士の無事を俺たちも同じように願ってる」
って言ってくれるのも嬉しかったです。
手術を前に「ちょっと新しい私になってきます」
と言うのもシャロンらしく、また
It's a piece of cakeという言葉が二人の合言葉のようでもあり。
着陸時のトラブルに、シャロンが聞いてるんだぞ
という焦り方をするムッちゃんが本当にムッちゃんらしくて
大丈夫 余裕ですとわざと言うところも好きです。
折角の月への一歩を転んでしまうけれど、
「なんだか弟に会えた気分です」
という言葉はいろんな意味が籠もっていて
すごく素敵なひとこと。
お父さんが、男なら親父より楽しめと言ってくれるのも
とても素敵でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレムッちゃんのサイン、とても可愛いし
漢字というところがユニークです。
約束果たしてくる、とシャロンに告げるのも良い。
きっと膝掛けに目を落とす度に、シャロンの心を温めてくれると思うのです。
両親にあげた色紙には
「父ちゃん母ちゃんへ 息子はがんばっています」
と書いてあるのが笑えます。
ジョーカーズに復帰するカルロ。
お待たせという言葉が彼らしいです。
モッシュには気の毒ですが、自業自得ではありますし
やっぱりパーフェクツのメンバーで行くほうが
みんなにとって良かったと思うので
結果オーライなのかなと思います。
ムッちゃんをケンジと新田さんも見送りにきてくれて、
ケンジがこれ1個目のスタートボタンと言い出すのが
ケンジらしくて、また握手をする二人。
本当に良いコンビです。
日々人の風景という話タイトル、素敵です。
日々人が見ていた風景を、今ムッちゃんが見ている。
どうだムッタこのロープのそっち側は、という
お父さんの台詞もなんだか良いし、
こっち側に立ってみると意外と冷静なもんでさ
使命感みたいのがちょっとあって
後は全部楽しみたい感だな という答えも良いです。
ブライアンの奥さんと娘さんにここで会うというのも心にきますし、
初めにブライアがやりだしたという
打ち上げ前日にこっそり車で脱走して明日乗る
アレスⅠを見に行くのが素敵です。
なんでそんなことをしたのか今ならわかる気がしてね
というエディ。
前夜に仲間たちと見るアレスⅠはまた格別だったろうと思います。
キャプコムがビンスさんなのも嬉しいですし
スイングバイの面々も来てくれているのがサプライズです。
やっさんも福田さんも、他のスイングバイの人たちとはまた違った思いで来てくれたのだろうと思います。
高校生の時夢は宇宙飛行士だと言って
友達からマジで言ってる?って言われたり
先生にも人前で言うと痛い奴だと思われると言われたり
それで言わなくなりやがて諦めてしまうムッちゃんの気持ちも、
隠すなよ心で祈ってたって叶うもんじゃないだろう
と怒る日々人の気持ちもわかります。
ひとりになって日々人は辛かっただろうし
諦めたくないからこそ複雑になるムッちゃんも悲しくて
前に新田さんに言っていた殴り合いの喧嘩は
これが原因だったんだなとしみじみしてしまいます。
でも遂に本当に月へ行く日がきて。感無量だろうと思いますし
お母さんも泣いているのが可愛いです。
ヤン爺も見送ってくれていたのも嬉しい。
みんながムッちゃんを応援してくれているのだなと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレカルロが来なくなって、バックアップクルーから
モッシュが加入になったジョーカーズ。
中々一筋縄ではいかないモッシュに、ムッタがうまく切り替えして進めるシーンも描かれますが
足並みが揃いにくい様子。
それでなくともここまで長い期間訓練をしながら共に過ごしたメンバーの中に
一人新しい人、というのは、みんながキツイ状況でしょう。
戻ってきたカルロに、何かと戦っていたのだろう、
お帰りと言ってあげるムッちゃんは本当に優しいです。
フィリップとベティは文句を言うのも、彼ららしい。
カルロは語らないけれど、
指輪をするようになって、ミドルネームが増えて。
彼にとって本当に必要な時間だったのだなと
改めて思います。
バトラーさんが、ジョーカーズに戻りたいかと
訊いてくれるのがちょっと意外なようなそうでもないような。
バトラーさんも基本的に優しい人です。
シャロンに再会するムッちゃん。
呼吸器を、
視力が落ちたら眼鏡をするようなものという捉え方
とても素敵だしそのとおりだと思います。
「この先また怖くなって生きる意味に迷っても
最後には必ず生きることを選んでよ
生きてて欲しいんだよ」
ムッちゃんのこの台詞には泣かされました。
ストレートだし、
昔人は何のために生きてるのって聞いた時
シャロンはそんなつもりはなくても
人は誰かに生きる勇気を与えるために
誰かに勇気をもらいながら生きてると言っていた
と言うのが、ムッちゃんの気持ちがすごく伝わります。
小さい頃はハグなんて恥ずかしくて嫌だと思っていて
今は大人だしアメリカに住んでいるのだし
ハグも平気にはなったのでしょうが、
嫌がっていたムッちゃんが、しかも自分から
シャロンをハグしてくれるというのが最高です。
心が洗われます。
ありがとうムッタ生きててよかったわ、というシャロンの言葉にまた泣かされました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ採用する側の人として、やっさんのことを友人だと話さない福田さん。
相変わらず筋の通った人だなと思います。
閉鎖環境ボックスで得たのは一生もんの友達、
というやっさんの言葉も良いし、
合格できたことも、それを見て喜ぶみんなも良いです。
同じ夢を持つ仲間なんだな、と感じます。
せりかさんのお母さんと会うムッちゃん。
せりかさんは福田さんから、ムッちゃんが
ゲイツさんに交渉してくれたことも聞いて知っていた
というのが良いエピソードです。
お父さんから預かっていたDVDを、
今日これをせりかに見さるためにお母さんは生きてこれた気がする
というお母さんに泣けます。
持ってきてくれたお母さんも、撮ってくれていたお父さんもとても素敵なご両親です。
「この子はきっと夢を叶えるだろうとずっと思ってた
もうすぐ宇宙へ行くんだろうせりか
おめでとうせりか いってらっしゃい」
こんなことを言ってもらえたら本当に嬉しいでしょうね。
泣くのをこらえて何度も見ている姿が可愛いです。
せりかさんの腕時計が壊れて、
ムッちゃんが自分のものを渡してくれるエピソード、
とても良いです。
女性は誰しも憧れるのではないでしょうか。
困ったときにさっと助けてくれるところも良いし、
それが手巻きの時計というのもおしゃれ。
クルーに手巻きだと言われて
「いいでしょかっこいい」というところもキュート。
後で同じ時計を買った後にペアウォッチ⁈となる
ムッちゃんが面白いですし
下心なく渡してあげたんだなということもわかります。
たぶさんのエピソードもすごく好きです。
小さい頃のせりかさんは結構奇行が多い気がしますが。笑
続けて絵名ちゃんのエピソードも語られます。
私はその日絵名お姉ちゃんこそヒーローだと思った
という台詞が良いです。
気持ちがピシッとなるヘアピン。
そういうちょっとしたお気に入りみたいなものって
誰しも持っていると思うのです。
覚えていて手作りしてくれて、というのも嬉しいです。
ブライアンのドアの話は大好きです。
人の人生にはいくつもの“夢のドア“がある
人は大きな夢を持った時目の前に現れたバカでかいドアに萎縮して向こう側へ行くことを諦める
だがほんとうは始めからそんなバカでかいドアなんてない
小さいドアがいっぱいあるだけ
小さなドアを開ける度夢がひとつずつ叶っていく
手探りでも次のドアに手を伸ばし続けること
気づいたら夢が叶っている
夢の実現って、いきなり目の前に大きなドアが出てきてひとりでに開いてくれてあれよあれよという間に、
というパターンもありますが、
いつのまにか宇宙にという叶い方の方が実は多いのではないでしょうか。
カルロが来ないというまたしてもトラブルが起きるジョーカーズ。中々順調にはいきません。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシャロン天文台を、
これだけは自分の手でやり遂げたいというムッちゃん。
エディが
訓練で先をいってる俺たちが先に選ばれるべき
それにムッタがいる、と言っていて、
心の片隅にとシャロンから言われたバトラーさんも
それはわかっているのに
ゲイツに一蹴されてしまうのがキツイです。
でもそれでも、ゲイツの所へ行って
シャロン天文台建設に一番ふさわしい宇宙飛行士は俺です と言えるムッちゃんは強いです。
発案者カネコ・シャロン博士からの期待と信頼は誰にも負けない、それは全くその通りなのに
一笑に付され、
チャンスをやろうと言う内容も
2ヶ月以内に1億ドル運営コストを削減できたらアサインしてやる という無理難題。
あまりに酷いです。
でもムッちゃんは、本当ですか、考えてきますと答えます。
可能だなんて思って無くても、そこでそう言えるムッちゃんは恰好良いです。
そしてちゃんとエディにも相談するし、
それを聞いたエディが
まだ全く道は見えてないけどよく俺に話してくれた
と答えてくれるのも恰好良いです。
安心と希望をくれる、流石リーダーです。
CES-66ミッションを俺たちジョーカーズが取り戻す
アイデアはまだ無いがとりあえず乾杯から始めよう
という台詞も良い。
1億ドルのコスト削減は、諦めさせる為に出た方便だろうけれど、
だからこそチャンスとも言えるというムッちゃんの前向きさ。
そうして前向きに頑張っているのに、
ISS反対派の署名を集めろと言ってくるゲイツ、
本当にコストなど書類面だけで、宇宙飛行士一人ひとりへの情などは無いのだろうなと思いました。
たとえジョーカーズが多く集めても
あとでどうにでもできると言っていますし、
彼らの気持ちを本気で汲み取る気はさらさらないのです。
ゲイツさんは宇宙の何が好きですか
と訊くムッちゃん。
俺はそんな望んでもない署名活動はやらない
ただ 今やっていることを続けよう
と前を向くことも難しい状況だろうに、ムッちゃんは偉いです。
ピコさんやマグワイア教官、五月蝿さんなど
人脈を生かして相談をして真摯に取り組んでいきます。
署名の紙を片っ端からばらまいて 書く人は書くでしょ、
というボルツとは正反対です。
シャロンから皮膚サンプルの提供を受けるせりかさん。
シャロンの決意、せりかさんの約束。
そんな時に署名の話を聞いてしまうせりかさんと絵名ちゃん。
せりかさんがムッちゃんにメールで訊こうとして、
南波さんが何もしてなかったらものすごく迷惑なメールだ
疑うのはやめよう信じないと
とやめるのがいいなと思いますし、
マルコムたちから言われても
私あの人たちの話信じられないから直接南波さんに確かめるというのが良いです。
署名を多く集められた方がアサインされる、
それでも南波さんには集めないでいてほしい
と思うせりかさん。
そしてやっぱりムッちゃんはせりかさんの信じたとおりの人で。
これを発表したらおれらのアサインは取り消されるかもしれないけどISSはおれらで守ろう
という言葉がじんときます。
アンディに、ムッタが乗るわけじゃないのに
なんでそこまで、と聞かれて
ISSは子供の頃から流れ星のかわりだったし、
それに俺は乗らなくてもわかる
ISSに全てを懸けてる人をいつも見てるから
と答えるムッちゃん。
100%ムッちゃんが署名を集めていないとまでは
信じられていなかったせりかさんと絵名ちゃん。
だからこそこっそり盗み聞くような形になりましたが
二人に聞かれていると思っていないからこそ
ムッちゃんの素直な言葉を二人が耳にすることが出来てよかったです。
度々思いますが、ムッちゃんのプレゼン能力はすごく高いなと思います。
人を引き込むのがうまいです。
3Dプリンタの案は今回のミッションに限らず
長期的なコスト削減が見込めますし、
あなたが手にしてるアンテナのコピー部分は
全部レゴリスで出来てます では次の案を
という流れが素晴らしい。
地上での100の試験より月での一度の失敗から得られるものの方が私たちが求める答えに近い
果敢に挑んでいく勇気を手に入れるチャンスです
という言葉も心に響きます。
やれることは全部やった、と挑んだこの会議。
だからこそ、
シャロンの泣き顔を思い浮かべつつも
これでダメならもうなにもできねーな
という言葉が出てくるわけで。
ゲイツに茶番と言われても静かにわかりました、
と応えるムッちゃん。
続きが気になります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビンスさんの奥さん、ベリンダさんが
無理にビンスに合わせる必要はない、
ただやるべきことだけを存分にやれば
そういう人に気づくから
という言葉が、旦那さんのことをよくわかっているんだな、という感じです。
マルコムたちから嫌なことを言われて、ムッちゃんが
日々人はNASAから逃げたわけじゃない
NASAが日々人から逃げたんだ
逃げ道ってのは甘えの道だ
誰でも楽に歩けるかわりどこにも辿り着ない
日々人はちゃんと険しくも楽しい宇宙への道を歩いてるよ
だからあいつの夢はいつも現実になるんだ
と返す言葉、彼らには酔っ払いの戯言と取られてしまいますが
ムッちゃんはただ事実を言っているだけなのですよね。
日々人のことをリスクが0ではない宇宙飛行士と決めつけて
リスクを負いたくないからと日々人から逃げたのはNASAの方です。
答えてやることない、と言ってくれるローリーも
外へ連れ出すビンスも優しいなと思います。
ビンスが初めて日々人を見た時、リックを思い出した
というのは中々ぐっと来る告白です。
今では君にもリックを感じるというムッタへの言葉は
すごく大事な言葉だと思うのです。
ムッちゃんと日々人に宇宙服の思い出があったように、
リック、ビンス、ピコにも宇宙船の思い出があった。
リックへの恩も償いも、夢を実現することでしか返せないと思っているピコとビンス。
今日のこの店は雑音がひどいという少ない言葉ながら
ビンスさんの熱い気持ちが伝わる気がします。
誓いのサインにムッちゃんも入れてもらえるのが
すごく胸が熱くなる展開です。
ミラクルのMというのも良いです。
日々人の中にある絶対に似たものが
私の中にもビリビリと伝わった、という
ムッちゃんのモノローグも素敵。
シャロンが、 寂しい役目が終わっちゃったと言うのが
こちらも寂しくなります。
そんなことはないし、そんな風に思わなくて良いのに。
せりかさんと絵名さんがISSのミッションにアサインされて
フロントナビとシャロン月面天文台のミッションが加わる次の月ミッション、
どう考えてもムッちゃんのいるジョーカーズが適任なのですが…。
中々順調に進まないのがもどかしいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレリックとの思い出の宝物を、ビンスさんが
宝物ではなく宝物を思い出すための道具
というのが、ビンスさんらしくて良いです。
べディが、
誰も許してくれないのに復帰する勇気はなかった
息子だけが許してくれた
というのが素敵なエピソードだなと思います。
リックが管制官で宇宙飛行士のビンスに指示を送り
ビンスはピコが作った宇宙船に乗る
という夢がついに叶う。
全てではなく、リックもいないけれど、
リックの代わりに管制官の席にはムッタが座る。
とても素敵だと思いますし、こんな出会いもムッちゃんが引き寄せたのかなと思います。
機密漏れ防止なのか、何を目指しているのか曖昧なまま訓練に臨まなければならないのは
中々キツイでしょう。
宇宙飛行士で父という理想通りの自分になったはずが
ずっと振り出しにいるような、というケンジの気持ち
自分が家族に強いている犠牲を思うと辛いでしょうね。
それが報われてとても良かったです。
バトラー室長の言葉の意味がわかる、
人類初有人小惑星探査というミッション。
とても誇らしいです。
ただ、陣痛で辛いのに眉間を擦るのは腹が立つのでやめてほしいです。笑
樽一杯のワインにスプーン一杯の毒
飲めるワインは他にもあるんだ
というゲイツの言葉、言い分はわかるのですが
あまりにも酷い言い草です。
なんとかなるもんだ。
かつてどうしようもなかった俺が
今はNASAでの管制室に座ってる。
日々人だってなんとかなる、
でまかせでもいいからなんとかなると言ってやろうと
ムッちゃんが決めたのに
日々人がいなくなってしまう。
普段明るく見える日々人だからこそ、辛い展開です。
小さい頃もなにもいわないで勝手にどっかへ行ってしまう子で、
その時に約束したメモも書かず失踪してしまう日々人。
ムッちゃんがゲイツさんを説得しようというのを、
バトラーさんが
「下手をすれば今度は君が月へのチャンスを奪われかねない」
と止めるのがなんとも重いです。
ダミアンにムッちゃんが日々人の復帰願い嘆願書に
署名してくれてありがとうとお礼を言った時、
ダミアンが
ヘマをして動けなくなった俺が月に行けるのに
助けてくれたヒビトがいけないなんてふざけてる、
当然のことと返してくれるのが嬉しくもあり
悲しくもなります。
そうだやっぱりこんな扱いはおかしい
一人の人間が積みあげてきたものをなんだと思ってる
俺の弟のことを何だと思ってる…!!
この台詞には泣いてしまいました。
NASAから見たら日々とは不運な弱者に見えますか
俺の目で見た日々人は真逆
どの宇宙飛行士よりも本当の恐怖を知っていてそれを乗り越えた男
俺から見れば最強の宇宙飛行士
ムッちゃんがバトラーさんに言ったのは、悔しい気持ちを乗り越えたムッちゃんの本心であり
信じたいことでもあるのだろうなと思います。
日々人のことで心穏やかではいられないムッちゃん。
でもピコがビンスに、
おまえと息を合わせろなんて無理難題、でも共通点があるだろうと声をかけてくれますし、
およそムッちゃんらしくない石を縁石に打ち付ける行為をしているときに新田さんも声をかけてくれます。
ここでケンジではなくて新田というのが心憎い演出。
晩飯まだだろ南波お兄ちゃん、というライトな誘い方も良いし、
ご飯を食べながらアニメの話をしているのも素晴らしい構成です。
二人が宇宙が好き、それをテーマにしたアニメが好きという共通点でもあり、
日々人からメールが来たことを共有できますし、
この後のビンスさんとの話にも繋がっていきます。
新田さんがカズヤ君の話をしてくれるのも良いです。
弟さんが引きこもるのをやめたというのは
ムッちゃんにとっても読者にとっても
単純に良いニュースです。
面接がうまくいかなかったのは残念ですが、
多分あいつなら大丈夫だうまくやれる
だから俺はもう何も心配してない
たまに世の中のつまらない考え方に残念な気持ちになるだけだ
という新田さんの言葉、すごく良いです。
怒り狂うのではなく飽く迄もソフトな言い方ですが
『世の中のつまらない考え方』という壁にぶち当たることは
多分誰しも多かれ少なかれあって、
日々人や日々人のことで抱いているムッちゃんの思いの代弁でもあります。
弟からの連絡を待つ兄 あの時の俺みたいだ
という言葉もありますし、新田さんなりに
ムッちゃんのことを思ってくれているのだろうと思うのです。
日々人からのメールには、
宇宙飛行士を辞めるつもりはない
俺の未来はどうにでもなる
それじゃ またムッちゃん 月面で会おう
という言葉があります。
そこまでくるのにすごく苦しんだろうことは
想像に難くないですが、それでも力強く響く言葉です。
ビンスさんの控えとしてなんとかしようと
飲もうと誘うムッちゃんも偉いですし、
それで家に招待してくれるのは中々凄いと思います。
息子さんが、
父さんは宇宙に憧れる者は
行いかずしても必ず一度は宇宙を目にするって言うけどないよね
とムッちゃんに聞きます。
その回答の
「あるよ 真っ暗な布団の中で」
というムッちゃん言葉がとても良いです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレムッタからきいて、とダミアン達が来てくれるのが
ダミアン達はもちろんムッちゃんの優しさを感じます。
来てくれたのかダミアンと日々人に言われて、ダミアンが
当たり前だよ 当たり前だと答えるのが
少ない言葉から彼の感情が伝わります。
これはなんのための試験なのか、
日々人を試すためなのか、救うためなのか。
試験というから試す作業になりがちですが
確かに本当は救うためのものであるはずで、
これも成功体験を積み重ねさせるために
成されるべきことです。
登場したすぐは、ムッちゃんをアサインしてくれないことで
モヤモヤしてしまったバトラーさんですが
人情のきちんとある良い人なんだなと
今は感じています。
エディを口説くときに、「ブライアンは両方弾いたぞ」
というのはアメリカっぽいというか、おしゃれです。
心片隅にとどめておいてくれりゃいいんだが
俺はあんたのピアノが聞きたい、という言葉、
シャロンの言葉が響いているからこそ
出てくる言葉なのだろうなと思います。
エディの息子にとって宇宙は日常というのも素敵だし、
これから月を目指すって言ったら日常かという切り出し方も良い。
リーダーは安心と興奮を同時にくれるというのが
本当にそうだなぁと思いますし、だったらエディはやはり
うってつけだなと思うのです。
ベティの息子さんが地球儀が欲しいと言い出した
というエピソードも泣けます。
父親の代わりに私があの子の問いに答えるつもり。
とても恰好良いお母さんです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ月面基地には窓がない、
大半を基地で過ごすのだから、
どうせなら中を改善したい。
ムッちゃんの発想が凄いですし、
みんなが納得し感心する意見が出せるというのが流石です。
オリガのDVDで、怪我で解放感というのが
よくわかるなぁと思いました。
「宇宙飛行士に戻る準備ができました」という日々人が恰好良いです。
日本語教室などやっていないとわかっていて
わざと声をかけてくるマルコム達は本当に感じ悪い。
吾妻さんが日々人に、ムッタに言わないのはなんの為だ、
自分には兄弟がいないから
ブライアンは兄貴みたいな存在だった、
ブライアンから答えが返ってこなければ本当の兄貴に話せばいい
と言ってくれます。
日々人が
たまには2人で飲まない
ちょっと相談ごともあるんだ
とムッちゃんを誘うメールが、送るのにどれだけ勇気がいっただろうと思うとドキドキします。
日々人からもらった月の石にHIBITOを乗せている
ディスプレイがとても素敵だし、
ムッちゃんの色んな思いが感じられます。
そんなムッちゃんが日々人から打ち明けられて
いつから、とモゴモゴしながら問うのもなんだかリアルで
返した言葉が
俺みたいな繊細なのが本来なるもので
お前みたいな大雑把なやつがなるなんて
この先俺は俺のことが心配だ、
と茶化したものであり、そうして混ぜ返した後に
大雑把だから迷っても俺がやめておけって言っても
試験をやる、心の中に絶対を持ってるやつだから
という言葉が優しく心強いです。
スーパーで食材を買って帰る、一人じゃ不安か?
と聞きながら、多分ムッちゃんも一人で考える時間が欲しかったのかなと思います。
タクシーでの発作の話を聞いて少し安心した、
宇宙服を着てるかどうかは関係ないってこと
という言葉も、ムッちゃんだから出た言葉でしょう。
子供の頃からの憧れ。宇宙服は俺らの味方。
読んでいて泣けました。
日々人から話を聞いて寝られないムッちゃん。
でも日々人は少し吹っ切れて、
試験まであと3日、楽しみだと言える。
本心からではなく、自分に言い聞かせる為に言っているのかもしれないけれど
それでもそう言えることで、大丈夫だと思える気がするのです。
ビンスさんの控えになったムッちゃん。
ビンスさんの「君の一瞬は何分あるんですか」が笑ってしまいます。
積み上げていく過程は途方もなく崩れ去るのは一瞬。
辛いけれど、
宇宙飛行士をやめない限りきっと宇宙へは行ける。
そう信じて進むしかない。
ケンジもまた自分に言い聞かせつつ、
ふうちゃんに
また積めばいいよ、次はうまく積めると言っているのでしょう。
月へは行けないと決まったケンジと新田。
でも、室長の最後の言葉が気になります。
俺と同じく月訓練始動だ、というムッちゃん。
鏡にメモを挟んで渡す、ムッちゃんらしい励ましです。
宇宙服を作って遊んだ二人の思い出があるからこそ
宇宙服は味方だという言葉が出るし、
だからこそその言葉を聞いて安心できたはず。
次巻も気になります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいよいよNEEMO訓練が始まります。
ふうちゃんは「かぺ」って言わなくなったけれど、
ケンジとムッちゃんの間では合言葉のように伝わって
二人で「かぺ」と握手するのがなんだか良いです。
ケンジがふうちゃんの髪をとかしているのが
福田さんに言われたからかなぁとふと考えます。
折角コンビネーション良く訓練を進めていた
ムッちゃんとケンジなのに、見ていてすごく辛いです。
アンディは言う必要はなかった、言っていなくても
二人から良いアイディアが出ていたと思ってくれていそうで
私も同意見なのでそういう人がチーム内にいてくれたというだけで、少し救われる思いです。
一人しか月へ行けないと聞いて思うことがあるのはわかりますが、
いつものように差出したムッちゃんの手を
ありがとう大丈夫と言って取らないケンジが悲しい。
先に月の訓練を始めていたのはケンジな訳で、
順当に行けば選ばれるのはケンジです。
ならなんでお俺が呼ばれたのか、
シャロンとの約束を伝えれば、と脳裏に過ぎり、
馬鹿か俺はと思うムッちゃんが見ていて辛くなります。
アンディが、自分もなぜ選ばれないのか苦しんだ
と話してくれるシーンは良いです。
ムッちゃんの救いにもなりますし、一般的な会社などでもありうるリアルな話です。
俺はなんでここにいるのかと思い、
ペンを落としただけでも注意力散漫だと思われているのではと悩み、そして考えるのをやめたというアンディ。
それを聞いてムッちゃんは、前向きに今あるこの訓練をうまくいかせることだけを考えようと、吹っ切ろうとします。
俺ら宇宙飛行士は宇宙に行けるかわりに
誰かの願いに応えないと、という言葉が
ムッちゃんらしくて良いです。
家族の思いの分僕は強い、というケンジの言葉が
ちょっと嫌だなぁと思いました。
裏を返せば家族がいないムッちゃんは弱いということになってしまう訳で、ちょっと傲っていう感じがしてしまいましたが
それだけケンジも悩んでいたということなのでしょう。
チーム内での生活リズムは狂わせないほうがいい
とムッちゃんに言ってくるのもちょっとイチャモンめいています。
二台の手押しカートがあったから使ってたけど
よく考えたら月面でカートなんておかしいといいうムッちゃん。
JAXAでの閉鎖環境でもそうでしたが、ムッちゃんはいつでもちゃんと月にいるつもりで発想していて恰好良いです。
ギスギスするケンジに対して、只管海が好きなハミルトンが可愛いです。
ちゃんと海の怖さも知っている好きだから信用できます。
そんなハミルトンの立場は技術支援。
同じ基地に暮らすクルーなのだからというのも
目からうろこです。
ここでもわざわざ反対意見を言うケンジ。
でも自分で、情けないとわかっています。
アンディと話して目が覚めた
大事なのは結局いまだ
ちょっとだけ無理なことに挑戦していこう
というムッちゃん。
その言葉から娘の言葉を思い出して、やはり目が覚めるケンジ。
そしてそこに海亀が来てくれるのも良い演出です。
忘れた訳じゃない、思い出さないようにしてるだけ、
でも二人は元の良いコンビネーションの二人に戻って、
今度はケンジから手を差し出すところがほっとします。
どういう結果になってもケンジは最高のパートナーだよ
奇遇だね僕もそう思ってた
という会話が最高です。
やっと二人の関係が元に戻って安心かと思いきや
今度はシャロンの月面望遠鏡が不採用になったとの知らせ。
本当に、現実は厳しいです。
約束を叶える自信も確率もどんどん小さくなって消えてしまいそうだというムッちゃん。
それでもムッちゃんもシャロンも、頑張って前を向いています。
近いうちに実現可能な基地を目指したムッちゃんの班。
ナンバ・ムッタは他の誰よりも月面にいたという言葉が印象的なラストです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ落馬したら怪我したままでもとにかく一度すぐ馬に乗れ
という話を聞いたことがありますが
やっぱり大事なのだろうと思います。
間が空いてしまえばしまうほど恐怖感が先に立ちますし
そうなればネガティブな気持ちになって
余計うまくいく気がしなくなってしまいます。
ロシア式の方が正解だったろうと思いますし
言ってしまえば日々人がPDになったのは
「NASAのせい」とも言える気がするのです。
何もできないと落ち込む日々人によくしてくれるイヴァン。
酒を飲むくらいはできる、お酒を飲む気にならなくても
飲んで解決することはなくても
同じ酒を飲むことで胸襟を開くことができることもあります。
オリガは一般的な15歳の日本人の感覚からしたら
礼儀正しくはないですが、
大人ぶっている姿がだんだん可愛く見えてきます。
出来ると言う経験を得ることが大事というのは
本当に絶対そうなのです。
小さなゴールを作ってそれを積み重ねろという話もあるわけですから。
でも、やっと前向きになれた日々人にタイムリミットが訪れてしまいます。
約束できない、とオリガに正直に言ってしまう日々人。
でも、また会いにくるよオリガと心の中で語りかけます。
戻ってきた日々人が、ちゃんと言われた通り
ムッちゃんへのお土産にマトリョシカを渡すのが可愛いです。
何か隠してるだろ、と言われてドキッとするのも
本当に隠したいのか、実は話したいのか複雑な心境なのではないでしょうか。
身重の奥さんだけでは自転車の練習に付き合えず
ふうちゃんが自転車にまだ乗れないというのが
リアルな描写でした。
でも家に来て話せるくらいケンジとムッちゃんが相変わらず仲が良いのかとても安心できます。 -
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ネタバレ折角のアサインですが、ISSと聞いて
自分は月に行きたいし、ISSに行きたがっているせりかさんのことを思って断るムッちゃん。
決定権なんて元よりあって無いような物だったと言われつつも
それでもムッちゃんは自分の意思を変えない人だろうなと思います。
それで回されたのがローバーの開発で
サラリーマン時代と同じように上司の機嫌を取り
車の開発をすることになるムッちゃん。
結局NASAと言っても大きな会社であって
こういうところはあるのだろうなと感じます。
NASAで月で使うという、一般人からしたら
大きくて夢のあるプロジェクトなのに
予算的な意味で車のプロを雇えないというリアルさ。
とにかく君はここでなんらかの成果をあげてください
と言うビンスさんは、なんだかんだで
ムッちゃんに期待してくれているのだろうなと思います。
ムッちゃんはまずはバギー改良の為に
日々人をはじめみんなに話を聞くなど
堅実に出来るところから前向きに改良を進めていきます。
そんな時に雑誌の撮影があって、
”一緒に月面に立つリハーサル”という言葉が出てきます。
このカットはアニメなどでも印象的に使われていましたが
二人が月面に一緒に立つ所を私も見たいです。
バトラーさんの話を蹴ったからというだけではなく
日々人がPDだということも、ムッちゃんのアサインが先送りにされる要因となっていくという
とても歯痒い展開。
兄には月の訓練を続けていることにしたい、
なにがあっても何事もなかったみたいに戻りたい。
その気持ちはわかる気がします。
何か話したいことがあるんじゃないの、と促してくれるシャロンが優しいです。
そして、ムッちゃんが月訓練を始めたら日々人が焦る
というバトラーさんに、吾妻さんが
「俺は逆だと思いますけど」と言うのも、わかってくれているんだなと安心します。
バギーの改良について、
今みんなが笑ったことが実現できたら誰も文句言わなくなる
新しいモノ作ろうって話なんだ 最初はなんだって 仮説だろ
と言うムッちゃん、技術者らしくムッちゃんらしい発言で頼もしいです。
こうして出来たフロントナビの提案は輸送費も考慮済みで
「あとはNASAに熱意があれば実現出来る」
という言葉が響きます。
シャロンからの手紙が減ってきて焦り、
せめて月へ行く訓練を始めたって言えたら勇気づけられるのではないかと思うムッちゃん。
少しでも熱意を伝えようと調べて、
バーティカルクライムロールをバトラーさんに見せる行動力が恰好良いです。
折角のハートマークがイマイチせりかさんに伝わらないのはご愛嬌。
器用で自慢の手だったのに失われていくシャロンの悲しみ。
それでもモリソン教授が来てくれて、
我々の両手を使ってくださればいいと言ってくれるのが救いです。
もうだめなんだ、今までのこと何もかももうできないんだと、流石に前向きなシャロンも涙するものの、
それで終わらず
「きっとあなたがこれを聞いてくれると信じて」
とムッちゃんに資料を残そうとするのが泣けます。
みんなの夢が叶って欲しいと思います。 -
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ネタバレ自分が月に行くとなんの根拠もなく口からでまかせを言ったというムッちゃんですが
日々人も、そしてシャロンも絶対わかってくれているはず。
いざという時役にも立たないだめ人間という訳を訊いたムッタにシャロンが教えてくれたのが
It's a piece of cakeという言葉。
そんな嘘なら平気でついてしまうシャロンの人柄が
深く伝わってきます。
元気付けられる言葉が浮かばす一言だけ返した言葉が
piece of cakeというのもとても素敵です。
ムッちゃんだけではなく、せりかさんも
シャロンと約束をしたという言葉が少し勇気づけられます。
ムッちゃんの事情を知らず軽い悪口を言う人たちに、
その辺にしといたらどうだ、と新田さんが言ってくれて
他のみんなも無言で見ているコマが良いです。
みんなの信頼感やムッちゃんへの気持ちが見て取れます。
エレベーターと同じように信頼しろという言葉は
ちょっとなるほどなと思いました。
ワシらは死ぬまで生きるだけだ
コントロールが出来る限り自由に飛び回るだけだ
いい言葉だなと思います。
シャロンも悩みながらきっと呪文のように
piece of cakeの言葉を繰り返し、
コントロール出来る時間を少しでも長くする為に
手紙を書いているのだろうなと思うと
辛いだろうけれど頑張ってほしいと思わずにいられません。
シャロンからの手紙を左腕のポケットにしまって
今までのものも全部大切にしているムッちゃん。
腕に重みが伝わるだろうなと思います。
日々人が、ムッちゃんが綺麗にしてくれた自転車に
特にリアクションはしないけれど
水たまりを避けて嬉しそうにしているのが
兄弟っていいなぁと思いました。
シャロンがピアノが弾けなくなったと聞いて、
ムッちゃんと日々人には、一緒に演奏した思い出があるだけに
それがどれだけ辛いことか他の人よりも一層わかるのでしょう。
だから、まだ弾けるものを探す。
二台もキーボードがあるのはちょっともったいない気もしますが
シャロンが喜んでくれていることが嬉しいです。
短いですが、ピコが帰ってきた日々人たちと飲んでいるシーンが挟まれているのも
ぐっと来ます。
ヤングの、
一流の宇宙飛行士になってもらいたいけど
方法と教えかたもわからない
だが一流のパイロットになる方法なら教えられる
どーせやるならその道の一流を目指そうぜ
という言葉も好きです。
結局これも、目の前のことを一生懸命やることで
道が拓けるということです。
最後の生徒がおまえでよかった、と言ってもらえるのは
とても嬉しいだろうなと思います。
晴れてアスキャンから宇宙飛行士に認定されたみんな。
ムッくんまた一歩前進だね、とケンジが言って
二人が握手するシーンも静かに胸が熱くなります。
バトラー室長から
「何故か君を押すものはたくさんいる」
と一年半後のミッションのバックアップクルーを
打診されるムッちゃん。
けして主人公補正ではなくて、ここまで読んできた人には
納得がいくようにできているのが素晴らしい話運びです。 -
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ネタバレ良い順番をひいてくれと言われて
占いで超能力じゃないのよと言っているアマンティが可愛いです。
でも結構超能力だと思います。笑
良い数字だよ、大丈夫だよと言ってくれるムッちゃんは、やっぱりムードメーカーだし
ぐいぐい引っ張っていくタイプではないけれど
リーダー的な部分があるように思うのです。
うまく行くかわからないけど想像ではうまくいってる
技術者ってのはそういう生き物だ
というくだりがなんだか好きです。
ピエコと名前をつけて、レゴの人形を載せる。
「姿勢として俺らにはこれを乗せる意味がある」。
理解できない人もいるとは思うのですが
とても大事なことです。
結局みんな賛成するところも良いです。
こうしてぎりぎりまでみんなで協力して頑張って、
無事パラシュートが開きまずますの成績をおさめることができたのも嬉しい。
カムバックコンペティション優勝チームのスイングバイが
福田さんのいる会社という演出もたまりません。
そしてピエコを手渡し、
いずれあんたの手がけた帰還船で地球に帰ってくる宇宙飛行士だからな とピコに言うのも良いシーンです。
命を預かる側、命をかける側、それぞれの気持ち。
どちらも納得いくように描いてくれるのが
宇宙兄弟だなと思います。
ネクタイを締めるのは仕事が無事に終わったあとゆるめるため、というピコの台詞、面白いしおしゃれ。
日々人が帰ってくる前に自転車を磨いてくれるムッちゃんが優しいです。
気取らずに「おけーり」「たーいま」と言うのも
南波兄弟らしい。
シャロンが小さい頃日々人に、
覚えておいて、あなたにはお兄ちゃんを引っ張って行くほどの力がある
あなたが進んでいればムッタは前進できるし
あなたが止まってしまったらムッタが背中を押してくれる
と言っていた言葉がじんわりきます。
すごく良い兄弟関係です。
シャロンが
プレゼンが終わったらみんなでヒューストンに行きましょう、会いたい宇宙飛行士がふたりもいるの
という言葉も本当にキュートだし
ワクワク感もとても伝わってきます。
「我々天文学者には遥か遠くまで行く力はありませんが
遙か遠くを見る力なら我々に勝るものはいません」
「個人の願いが集まってみんなの夢って呼べるようになったらきっとそれは叶う」
というのもシャロンらしい素敵な言葉です。
「私が夢だった天文学者になれたのは
きっと若き日のドキドキを信じたから」。
ここまでシャロンを素敵に描いてきてくれたからこそ
辛い展開ですが読者にも響く意味のある展開でもあります。
ここでいい点とって誰より早く誰よりも先に選ばれないと、シャロンとの約束が
と焦るムッちゃんが見ていて辛いです。
シャロンがセリカちゃんのお父さんを見習う
と言っているところが軽やかで
でも内心ショックでないわけはなく。
「俺が誰より先に選ばれて月で望遠鏡を建てる予定だよ」
というムッちゃんの言葉に、自分まで縋るような励まされるような気持ちになりました。 -
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ネタバレ新田さんが「南波の荷物は俺が全部持つよ、当然だ」というのがさり気なく良いなと思います。
責任も感じているのでしょうし、少し打ち解けあったこともあるのではないでしょうか。
宇宙兄弟は新キャラが登場するとき、
とても癖が強くてともすれば嫌な人なのかな
と思うような感じで始まっても
いつの間にか深く思い入れてしまうほど
人の描き方が上手いと思います。
ピコもそうです。
始めはどうなることかと思いましたが
ムッちゃんが
モノづくりには失敗することにかける金と労力が必要
と言ったことから少しずつ態度が軟化します。
ブライアンとピコがお酒を飲む約束をしていたというのは
聞くだけで辛く、後悔が募ることだろうと思います。
タイヤをスポンジで作ろうというアイディアに、
パラシュートのパの字くらいは教えてやるというピコ。
一つ前の訓練では不利な要因とされた
女子が三人いるということが「運良く」と表現されたのも
なんだか良いなと思いました。
一長一短であって、一面だけで評価するのはナンセンスですし。
パラシュートは、愛で開くというのも
ぱっと聞いただけではジョークのようでもいて
中々深い言葉です。
ムッちゃんがデニール・ヤングより安全運転、
とビンスさんの運転について思っているのが
なんだか面白いです。
ムッちゃんは自分の中に降り積もった経験を、
どんな小さなことでも無駄にはしない人だと思います。
ビンスさんから訊かれて、
俺の敵はだいたい俺です、と答えるのもムッちゃんらしい。
本気の失敗には価値がある。
本気だからこそ、意味がある。
何事にも真剣に向き合っていきたいと
改めて感じます。 -
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ネタバレ紫さんが、何年も宇宙飛行士と名乗って来たけれど
宇宙にまだ行っていないというのを聞いてはっとしました。
難関を乗り越えてもまだ辿り着けないのは
本当に厳しいなと思います。
ビンスさんが車のスピードを上げるシーン、
言いたいことはわかるのですが
ビビるかビビらないかはドライバーに対する信頼によるので
一概に言えない気がします。
訓練で順位が最下位になったとき、
罰を受けるのはリーダー以外というのがエグいです。
理由は兎も角としても罰の内容がわからないのに
率先して自分がやると言って、
初日のリーダーを買って出るなんでケンジはやっぱりさすが、と言えるムッちゃんが好きです。
確かに、単独行動なんて
宇宙飛行士が最初に口にする案じゃないですよね。
ムッちゃんは徹底して最初から、常に月にいるつもりで訓練に挑んでいたのだなと思うのです。
おまえなんて殴る価値もないと言ったことを後悔している新田さん。
「お互い様だから言わせてもらうぞ新田
俺はお前みたいな兄貴になりたかった 」
というムッちゃんの言葉がなんだか良いです。
人はそれぞれ何かを抱えていて、隣の芝生も青く見えがちなわけで。
新田さんの動画の「それこそが外に飛び出す原動力」という言葉、良かったです。
知らない人から見たら窓を開けただけかもしれないけれど、とても大きな勇気です。 -
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ネタバレ「俺がガキの頃……素直に月へ行きたいって思えたのはきっとアポロの宇宙飛行士たちがみんな無事に…ちゃんと帰ってきたからだ」
大変な事態に陥っていることはわかっていても
こういう言葉を言える日々人が恰好良いなと思います。
自分のときは祈る間もなかった、というエディが言う「祈ろう」の言葉が重いです。
知らせを聞いて文字通り駆けつけるムッちゃんの姿、
心情を考えると辛くなります。
それでも冷静に、
行き先を変更してもらえませんか
日々人は多分じっとしてないから
と意見するのも恰好良いし、
俺は心配してねぇから祈らねぇ、と自分に言い聞かせるように繰り返しているのもムッちゃんらしいです。
ブライアンの器用な姿を見ていて、
日々人が「こんな芸当ができる人間はあと1人くらいしか知らない」と思ったところが、
ムッちゃんを尊敬している感じがしてほっとします。
ブライアンが兄弟で月面に立つことを願って置いた人形を見つけて
悪いなムッちゃんと日々人が思っているところが辛いです。
ムッちゃんに知らせなくていいのかと確認する原田さんも好きだし、
通話ができるならともかくと知らせない選択をする星加さんも好きです。
ムッちゃんの言った場所がぴったりだったのに、
というときは読んでいて泣きそうになりましたし
既に死ぬ覚悟を決めながら
悪い、悪いムッちゃんと心の中で日々人が繰り返すところも
吾妻さんが「日々人!応答してくれ!」と叫ぶ所も泣けます。
吾妻さんがブライアンを送ってくれてなんとか事なきを得た後、君の判断のお蔭でと言われて
俺の判断ではなく日々人の兄の判断
もうすぐ我々の仲間になる男です、という吾妻さんの言葉は熱いです。
無事と聞いて息をつきしばらく言葉にならないムッちゃんの姿がリアル。
二日も待たないと話せないというNASAとJAXAの力関係の事情もリアルです。
確かに、主導権を握るには福田さんに期待するしかないのでしょう。
事故の後やっと話せる局面で血相を変えて話すのではなくて
「なんか危険な目にあったりしてねーか」
と切り出すムッちゃんもらしいし、
「いたって、平和」と返しつつも
「ちょっと深めの谷に落ちちゃって、そっから見た星は最高だったよ
あれはむっちゃんも早く見たほうがいい」
という日々人も彼らしいです。
その後、
酸素が切れて何かちょっとヤバかったんだけど、三人の宇宙飛行士に助けられた、
ブライアン、吾妻さん、そしてムッちゃん
「ありがとなムッちゃん」ときちんと言うところが良いし、
「それから………俺らは生きて一緒に月面に立とうぜ」
の言葉にぐっと来ました。
バカヤロウ当たり前だ、の返しも良いです。
シャロンがスクラップにムッタとヒビトが並んだ
1つ望みが叶った
2人が並んだってことがね 最高
と喜んでいるところがとてもキュートです。
「俺が月に行って建てるよ 「シャロン望遠鏡」!」
と幼いムッタがした約束。
何か思い出した? と聞くがシャロンが優しくて可愛いし、
旦那さんとの思い出をなぞるような行為でもあったのですね。
「その約束は………ちゃんと覚えてるよ」
とムッちゃんが返すのも良いし、
ついこの前までは忘れてて欲しいなと思ってた約束で、
ずっと心のどこかに引っかかっていたのだろうなと思います。
日々人との約束、シャロンとの約束。
おれにはやるべきことがちゃんとある。
ヒューストンでの合同基礎訓練に向けて期待が高まります。 -
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ネタバレ星加さんが直接伝えたかった、とむっちゃんに会いに来るところがたまらないです。
宇宙飛行士になるには運も必要。
努力すれば夢は叶う式の無責任さとは違い
リアルだなと思います。
お母さんがアポちゃんと一緒にそっとついてきて
やったわあの子、よかったわ、ケーキ買って帰りましょうと涙ぐんでいるところも好きです。
記者会見のシーンも、揃った感じがして良いですが
その後の飲み会のシーンもまた良い。
福田さんが来てくれて、
南波君も新田くんも伊藤さんも3人ともちゃんとあの場所に堂々と立ってたから
テレビで会見を見たとき鳥肌たっちゃったよ
と喜んでくれるところも泣いてしまいますし、
やっさんからのメールもまた泣かせます。
あの時「俺の中では決まってる」と言っていた二人が
実は新田さんとむっちゃんだったこと。
「自分ら最高や」の言葉。
それを読んでのむっちゃんのモノローグがまた素晴らしいです。
「日々人……お前はいつ実感した?
自分が宇宙飛行士に選ばれたってことを
合格の電話があった時か?
それとも記者会見でフラッシュを浴びた時か?
俺は飲み屋のトイレで友がくれた11件目のメールを読んだ時だ」
そして次は日々人のターン、と思いきや
大変な展開になってしまいます。
だって……天国も地獄もどっちも……生きてる時に見るもんだ
という日々人の言葉が好きです。 -
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ネタバレ絶対宇宙飛行士になる、と真っ直ぐな日々人が
羨ましくもありうざったくもあり
という兄の気持ちがとてもリアルです。
そんな夢かないっこない、という方が”大人”だから。
それでも日々人は、
「そうだな 世の中には〝絶対〝はないかもな
でもダイジョブ
俺ん中にあるから」
と言って真っ直ぐに宇宙飛行士を目指してきたし、
お兄ちゃんが宇宙飛行士になることも諦めていなかった。
日々人の打ち上げをすっきりした気持ちで見送れたむっちゃん。
そんなむっちゃんに会った吾妻さんが
まず言った言葉が「打ち上げ成功おめでとう」なのが
吾妻さんの恰好良さがこの短い中に強く伝わってきます。
突然騒ぎ立て、自分の思い込みを相手に押し付ける
メディア。
周りの変化に対処できない吾妻さんに
ブライアンが重圧を背負わなくていい、と日々人を推した
という事実もここで明かされます。
ずっと知りたかったことがある
”日々人が月に降りた時-”
私の顔は笑っているだろうか
それとも泣いているだろうか
それがどっちか今わかった-
両方だ
このシーンもすごく恰好良いです。
兄として人として男として、むっちゃんは恰好良いなと思うのです。
折角の第一声が考えた台詞ではなくて
感情の赴くままの歓声というのも日々人らしいし
月野うさぎは彼だったんですねというコメンテーターは
中々うまいことを言うなと思います。
日々人を馬鹿にしたり茶化したりするのではない、
良いコメントです。
JAXAからの合否結果の電話をどきどきしながら待っている嫁に
「ごめん」から入って、忙しくて迷惑かけそうと言うケンジ、
個人的にはちょっとイラッとしますが、とてもケンジっぽいです。
主役だけでなく全部のキャラがよく練り込まれていて
人間ドラマがとても深いです。